乙女ゲームの主人公になったけど、やる気ゼロです。

こうじゃん

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49 ナト村へ

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『いのちだいじに! 』作戦中のエリカです。

ナト村向かって進んでおります。

ほんと、モンスターが多い。

少し歩くと草むらからスライムが、もう少し歩くと木陰から一角うさぎが飛び出すと、いった感じ。



これくらいのモンスターは、一流の騎士と魔法使いがいる一行の敵では無い。

チャラ双子が魔法を飛ばし、騎士が剣で突く。

あっという間にモンスターの群れが魔石になっていく。

あ、もちろん魔石はスタッフ(エリカ)がちゃんと回収します。

あとで、皆で山分けですw



一角うさぎとスライムの群れが出た。

強くなりたい少年のカインがやらせてくれというので、

初級のモンスターは戦いの練習にちょうど良いと、カイン、私、ハルカで戦うことになりました。



スライム2匹と一角うさぎ3匹だ。

まずは、すばしっこい一角うさぎを雷魔法でスタンする。

2匹一緒にスタンかけたが1匹避けて、カインに向かって突撃する。

カインは突撃をひらりと交わすと一角うさぎ目掛けて剣を打ち下ろす。

おおカイン、剣の腕が上がってる。

ハルカが、かまいたちでスライムを切り刻む。

スタンしたままの一角うさぎにカインがトドメを刺して、戦闘は終了だ。



「レベルって上がらないんですかね?」「チャラチャチャチャーンって言って欲しいよね」

「スライムが仲間になりそうに見てたりしないのかな?」

ハルカとくだらないことを話しながら歩くのが楽しい。





道を進むにつれて、だんだんモンスターが強くなってくる。

一角うさぎが、メレぎつねになり、グレイウルフも出てきた。

しかし、これくらいのモンスターは一流の騎士と魔法使いがいる一行の敵では無いとサクサク倒し、夕方、ナト村に到着した。



ナト村へ着くと、夕飯の準備を始めた。

誰も住んでないナト村だけど、畑には夏野菜が細々と実っている。

ちゃんとここには、人の暮らしがあったんだなと思う。

誰も食べないし、せっかくなので少しいただく。



国の調査隊は、魔法袋いわゆるアイテムボックスが支給されているので、物資の不足はない。

魔法袋とても便利だ。とても高価なものなので庶民には持てない。

魔法袋から、今日の分の食料を取り出し調理する。



現世食堂の娘で、前世主婦の腕の見せ所だ。

夏野菜とベーコンとトマトをさっと炒める。これを大鍋に水魔法で水を入れてコトコト煮込む。

野菜たっぷりのミネストローネだ。

おばちゃんは、皆に野菜をたっぷり食べさせたい。

若い男性が多いので、フルーツを搾ったタレに漬けこんだ肉も焼く。

タマネギとかヨーグルト、パインなどの果汁につけ込むと肉が柔らかくなるのだ。



スープの具が煮えたら、調味料で味付けする。

今日は村なので台所にかまどもあって、調理が楽だった。

それに魔法袋からパンを取り出し、軽く焼いて今日の夕飯のできあがりだ。

キャンプの夕飯ってこんなもんだろう。



ハルカがスープをふうふう言いながら飲む。

「うちのお母さんのスープと味が似てる」

「うん。母の味だ」と、学者さん。

ハルカのお母さんも学者さんの母も、きっと子供にたくさん野菜を食べさせたかったのだ。



ハルカと学者さんは顔を見合わせてニッコリしてる。



今晩は村長の家に泊まった。村にはモンスターよけの結界が張られてるが、念のため、モンスター避けの香も焚く。



明日からは、ベッドではなく地面の上で寝ることになる。







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