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45 夜間訓練
しおりを挟む夜になりました。
ハルカの部屋で、女子会ならぬ夜間に訓練を行ってるエリカです。
調査隊というか城のお偉い方々が今ひとつ信用できないので、琥珀に遮音してもらい闇魔法の訓練することにしました。
『能ある鷹は爪を隠す』、『能ある女子は使える魔法を隠す』です。
講師は、お馴染みにゃんこ先生ですw
ハルカの指先の匂いをクンクンして、( おねえさんなら、おしえる。 )だそうです。
ハルカも「いやん、子猫! 撫でていい? だっこしていい? 」と大興奮です。
これから、遺跡に行く途中でモンスターに遭遇する。
その時、闇魔法ってけっこう便利だと思うんだ。
気配察知、影渡りができれば、生存確率が上がる。
ハルカは巻き込まれた一般人。どんどん逃げちゃえ!
私、彼女だけは絶対に守りたいんだ。
それだけじゃなくて今回の召喚は政治が絡んでるから、ハルカの立ち位置はいろいろ微妙だと思う。
気配を消して情報を収集したり、影に潜んだり、スパイスキルがきっと役に立つ。
そしてそれができることは、相手に知られない方が良い。
「これができると、どこかのできる家政婦さんみたいにドアの影で、すごい陰謀が聞けると思うのよ」
「もう、エリカ。何に憧れてるんですか? 」
ハルカにあきれられた。
ハルカはあっさり気配を消すことや、影渡りを覚えた。
にゃんこ先生の実技に私の丁寧な解説が加わったからだと思うw
にゃんこ、基本説明しないからね。
ダークマターは、日常生活でたまったドロドロしたストレスを魔力に込めて出す!感じって教えたら、ハルカが「江口……」と呟いて、特大のダークマターを発動させようとした。
部屋の中では危険なので止めたが、江口さん何をしたんだろう……
「そうそうハルカ鑑定って便利なのよ。野菜の善し悪しも分かるし、薬草も見分けられるの。一晩頭痛で苦しむけど、第三の目開いてみない?
キャベツもスイカも食べ頃とか新鮮さが分かるのよ! もう傷んだ野菜を買っちゃう事はないのよ!! 」
目をうるうるして、鑑定を強く勧めた。
「エリカ、前世はいくつだったの? 」
ハルカが呆れた顔をしている。
「ハルカより、ちょっと年上かな? てへ」と、何も言うなという目でニッコリ笑った。
ちゃんと空気を読んだハルカはそれ以上は聞かなかった。
結局、頭痛はイヤだと言うことで鑑定は覚えなかった。
それから死霊召喚は、私とハルカのたっての希望でにゃんこ先生のご教授をご辞退させていただいた。
あれって、夜やっちゃいけない魔法ナンバーワンだと思うのよ。
ま、昼やってもコワイけどね。
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