乙女ゲームの主人公になったけど、やる気ゼロです。

こうじゃん

文字の大きさ
上 下
29 / 57

29 夏休み前

しおりを挟む


琥珀の熱烈指導により、ほぼ闇魔法使いのエリカです。真っ黒です。

乙女ゲームの主人公(仮)なのに、良いのだろうか?



期末試験があった。あった。あった。

結果は、普通。

結構、頑張ったんだけどなあ。

全属性あるせいで科目が多いんですよ、私。器用貧乏という言葉が、頭に渦巻く今日この頃です。

魔法の実技のテストで、一番得意な魔法を示せというのでダークマターを出したら、皆にめっちゃ引かれました。ぐすん。

ダークマター簡単なんですよ。

日常生活でたまったドロドロしたストレスを魔力に込めて出す!って感じですw

闇属性のある方は、ぜひ、お試し下さい。

腹が立つ上司、先生、夫、嫁、姑、クラスメイトなどの顔を思い出しながらやると良いでしょう。





**





さあ、もう少しで夏休み。

夏休み前の準備をしましょう。

ということで、イザベラ様にお願いしてエンバー先輩を魔法の練習の講師にお願いしました。



知ってます? 貴族ってねえ、格下からお呼びだてするわけにいかないんです。

エンバー先輩にお願いしたくても、伝手を探さないといけないんです。

身分社会めんどくさ。



エンバー先輩、演習でみせた氷魔法。すごーいと関心したけど、それもそのはず、

なんと!学生ながら、国一番と言われる氷魔法の使い手でした。(パチパチ)

氷の貴公子といわれるらしいw

アルベルト様ほどじゃないけど、整った容姿、優しい人柄、惹かれる女子は数多いのですよ。



イザベラ様のお願いに、エンバー先輩、快く引き受けて下さいました。

さすが、ナイスガイ!



イザベラ様と演習場でお待ち申し上げていると、エンバー先輩とアルベルト様がお二人でいらっしゃった。



イザベラ様が、優雅に挨拶カーテシーをした。私も跪いて礼をする。

「アルベルト様もいらして下さったんですね。」

「ああ、俺もエンバーの氷魔法を学びたいと思ってね。ご一緒願えるだろうか?」

「喜んで歓迎致しますわ」



「アルベルト様、騎士なのに魔法が使えるのですか?」

「今まで剣だけで良いと習わないでいたのだが、先日の演習で魔法が使えれば、守れる命も多いと気づいてね。ただ、俺が魔法が使えるとは内密にして欲しい」

と、唇に人差し指を当てていだずらぽく笑った。



「神に誓って他言いたしませんわ」「私も誓います」「私も」



「俺はね、強くなりすぎてはいけない人なんだ」とアルベルト様が意味ありげにおっしゃった。

イザベラ様とエンバー先輩は、訳知り顔だ。



貴族もいろいろ大変なんだろうなあ。



エンバー先輩が氷魔法の見本をみせる。

魔法で水を出す感じから、熱を奪ってぎゅっと固めるイメージで魔法を放つそうだ。



今回は、どうしても氷を出したいという意気込みのおかげか、サクサク魔法が上達する。

欠片ほどの大きさからバレーボール大まで氷が、ボンボン出ますぜ!



イザベラ様は、氷を忍者のクナイのように撃ちさせるようになりました。

アイスドリルですw



アルベルト様はエンバー先輩ほどじゃないですが、モンスター1、2体ほどなら足元を凍り付かせられるようになりました。



イザベラ様には内緒ですが、おかげで夏に冷たい飲み物が飲めそうですw





しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

家出したとある辺境夫人の話

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』 これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。 ※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。 ※他サイトでも掲載します。

記憶がないなら私は……

しがと
恋愛
ずっと好きでようやく付き合えた彼が記憶を無くしてしまった。しかも私のことだけ。そして彼は以前好きだった女性に私の目の前で抱きついてしまう。もう諦めなければいけない、と彼のことを忘れる決意をしたが……。  *全4話

【コミカライズ】今夜中に婚約破棄してもらわナイト

待鳥園子
恋愛
気がつけば私、悪役令嬢に転生してしまったらしい。 不幸なことに記憶を取り戻したのが、なんと断罪不可避の婚約破棄される予定の、その日の朝だった! けど、後日談に書かれていた悪役令嬢の末路は珍しくぬるい。都会好きで派手好きな彼女はヒロインをいじめた罰として、都会を離れて静かな田舎で暮らすことになるだけ。 前世から筋金入りの陰キャな私は、華やかな社交界なんか興味ないし、のんびり田舎暮らしも悪くない。罰でもなく、単なるご褒美。文句など一言も言わずに、潔く婚約破棄されましょう。 ……えっ! ヒロインも探しているし、私の婚約者会場に不在なんだけど……私と婚約破棄する予定の王子様、どこに行ったのか、誰か知りませんか?! ♡コミカライズされることになりました。詳細は追って発表いたします。

婚約者を奪い返そうとしたらいきなり溺愛されました

宵闇 月
恋愛
異世界に転生したらスマホゲームの悪役令嬢でした。 しかも前世の推し且つ今世の婚約者は既にヒロインに攻略された後でした。 断罪まであと一年と少し。 だったら断罪回避より今から全力で奪い返してみせますわ。 と意気込んだはいいけど あれ? 婚約者様の様子がおかしいのだけど… ※ 4/26 内容とタイトルが合ってないない気がするのでタイトル変更しました。

【完結】旦那様、わたくし家出します。

さくらもち
恋愛
とある王国のとある上級貴族家の新妻は政略結婚をして早半年。 溜まりに溜まった不満がついに爆破し、家出を決行するお話です。 名前無し設定で書いて完結させましたが、続き希望を沢山頂きましたので名前を付けて文章を少し治してあります。 名前無しの時に読まれた方は良かったら最初から読んで見てください。 登場人物のサイドストーリー集を描きましたのでそちらも良かったら読んでみてください( ˊᵕˋ*) 第二王子が10年後王弟殿下になってからのストーリーも別で公開中

死ぬはずだった令嬢が乙女ゲームの舞台に突然参加するお話

みっしー
恋愛
 病弱な公爵令嬢のフィリアはある日今までにないほどの高熱にうなされて自分の前世を思い出す。そして今自分がいるのは大好きだった乙女ゲームの世界だと気づく。しかし…「藍色の髪、空色の瞳、真っ白な肌……まさかっ……!」なんと彼女が転生したのはヒロインでも悪役令嬢でもない、ゲーム開始前に死んでしまう攻略対象の王子の婚約者だったのだ。でも前世で長生きできなかった分今世では長生きしたい!そんな彼女が長生きを目指して乙女ゲームの舞台に突然参加するお話です。 *番外編も含め完結いたしました!感想はいつでもありがたく読ませていただきますのでお気軽に!

悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。

香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。 皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。 さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。 しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。 それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?

処理中です...