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29 夏休み前
しおりを挟む琥珀の熱烈指導により、ほぼ闇魔法使いのエリカです。真っ黒です。
乙女ゲームの主人公(仮)なのに、良いのだろうか?
期末試験があった。あった。あった。
結果は、普通。
結構、頑張ったんだけどなあ。
全属性あるせいで科目が多いんですよ、私。器用貧乏という言葉が、頭に渦巻く今日この頃です。
魔法の実技のテストで、一番得意な魔法を示せというのでダークマターを出したら、皆にめっちゃ引かれました。ぐすん。
ダークマター簡単なんですよ。
日常生活でたまったドロドロしたストレスを魔力に込めて出す!って感じですw
闇属性のある方は、ぜひ、お試し下さい。
腹が立つ上司、先生、夫、嫁、姑、クラスメイトなどの顔を思い出しながらやると良いでしょう。
**
さあ、もう少しで夏休み。
夏休み前の準備をしましょう。
ということで、イザベラ様にお願いしてエンバー先輩を魔法の練習の講師にお願いしました。
知ってます? 貴族ってねえ、格下からお呼びだてするわけにいかないんです。
エンバー先輩にお願いしたくても、伝手を探さないといけないんです。
身分社会めんどくさ。
エンバー先輩、演習でみせた氷魔法。すごーいと関心したけど、それもそのはず、
なんと!学生ながら、国一番と言われる氷魔法の使い手でした。(パチパチ)
氷の貴公子といわれるらしいw
アルベルト様ほどじゃないけど、整った容姿、優しい人柄、惹かれる女子は数多いのですよ。
イザベラ様のお願いに、エンバー先輩、快く引き受けて下さいました。
さすが、ナイスガイ!
イザベラ様と演習場でお待ち申し上げていると、エンバー先輩とアルベルト様がお二人でいらっしゃった。
イザベラ様が、優雅に挨拶カーテシーをした。私も跪いて礼をする。
「アルベルト様もいらして下さったんですね。」
「ああ、俺もエンバーの氷魔法を学びたいと思ってね。ご一緒願えるだろうか?」
「喜んで歓迎致しますわ」
「アルベルト様、騎士なのに魔法が使えるのですか?」
「今まで剣だけで良いと習わないでいたのだが、先日の演習で魔法が使えれば、守れる命も多いと気づいてね。ただ、俺が魔法が使えるとは内密にして欲しい」
と、唇に人差し指を当てていだずらぽく笑った。
「神に誓って他言いたしませんわ」「私も誓います」「私も」
「俺はね、強くなりすぎてはいけない人なんだ」とアルベルト様が意味ありげにおっしゃった。
イザベラ様とエンバー先輩は、訳知り顔だ。
貴族もいろいろ大変なんだろうなあ。
エンバー先輩が氷魔法の見本をみせる。
魔法で水を出す感じから、熱を奪ってぎゅっと固めるイメージで魔法を放つそうだ。
今回は、どうしても氷を出したいという意気込みのおかげか、サクサク魔法が上達する。
欠片ほどの大きさからバレーボール大まで氷が、ボンボン出ますぜ!
イザベラ様は、氷を忍者のクナイのように撃ちさせるようになりました。
アイスドリルですw
アルベルト様はエンバー先輩ほどじゃないですが、モンスター1、2体ほどなら足元を凍り付かせられるようになりました。
イザベラ様には内緒ですが、おかげで夏に冷たい飲み物が飲めそうですw
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