100 / 103
後日譚:エピローグにかえて
19.夜会後の王宮内客室にて 後 ※
しおりを挟む
ゆっくりとナイトドレスを取り、待ち望むミアを見下ろす。一度果てているが、その視線すら刺激だ。背中から、ぞくぞくと何かが上がってくる。
ミアの胸に触れると、ルークの手のひらにすっぽりと収まってしまう。もともとささやかだったが、最近ふっくらとしてきたミアの身体に合わせ、大きくなった気がする。
「ルーク…」
「ん?」
「っあ!」
ふわふわと揉んで楽しんでいたが、しっかり上を向いた突起を忘れたわけではない。指先をほんの少し当ててあげるだけで、ミアからは嬌声と魔力が漏れる。
「触れて欲しそうだね」
「んん…」
刺激が欲しくてたまらないのだろう、ミアの腰が浮いて、ルークに密着してくる。
「んあっ!」
「気持ちいい?」
両の頂きをこりこりと摘んでいるだけでも、ミアは気持ちよさそうだ。鎖骨から胸へと下を滑らせ舐め上げれば、ミアの声はさらに高く大きく部屋に響く。あたたかい魔力も、ルークを包んでくる。
「あっ、ルークっ」
「ん、そろそろ?」
「はあっ、んっ…、あん…」
指と舌で、突起をひたすら行き来して攻め立てる。この動きが好きで、身体の反りが強まることも知っている。いつも反りすぎて、海部魔術が腰に残ってしまうが、快感に溺れているミアにはどうにもできないのだろう。腰を浮かせずに済むなら、とっくにそうしているはずだ。
「あっ、あ、ルークっ!」
「まだ上だけだよ、ミア」
「んん、あっ、んああ!」
胸だけで達したミアは敏感すぎるほどで、腹や腰を撫でるだけで身体を震わせる。どうしてこんなにも、満たされるのだろうか。番だからと、その一言で片付けていいものだろうか。
普段から、交わるときはいつもそうだ。ルークの前戯でミアが感じているのを見るだけでも、幸せだと実感できる。セントレ王国へ帰ってきたときの平和が、いまだ続いているからだろうか。
力の抜けたミアから、下着を取り払ってしまう。冷たくて、少し重たい。胸で達する前から相当に濡れていたのは分かっているし、挿れてほしいのだろうが、ルークが攻められた手前、そんなにすぐ、ミアの期待に応えるわけにはいかなかった。
胸で感じながらルーク自身に押し当てられていたその秘部は、ミアの腰が浮くたびに擦れていた。潮も吹いたのかもしれない。ルークが耐えていられるのは、一度果てているからだ。
十分に濡れているところに、顔を近づける。きっとミアは、もっと先を望んでいるはずだ。
「…ん、ルーク?」
「ミアにはさんざん舐められたからね」
「んっ」
白くて滑らかな内腿に、ちゅっと強めに吸いつき痕を残す。こんなところ、他人に見られるわけがないのだから、ルークの好きなように痕を残していい場所だと思うと、痛々しいくらいに強い痕を残したくなるが、それは自重する。
膝裏から太腿、秘部の近くまで舌を這わせると、それだけでも蜜は溢れ出てくる。
「準備はとっくにできてそうだけど、まだ挿れないよ」
その言葉だけでも身を震わせるミアが、可愛くて仕方ない。秘部のそば、足の付け根を舐め上げると、ミアの腰が浮く。
「んあっ」
「ふふ、気持ちいいね」
本当に刺激の欲しいところには触れず、足の指先やふくらはぎなども啄んで、そのたびに上がるミアの声を楽しんだ。ミアがどうして欲しいのかも、はっきりと分かっている。それでも、なかなかそうしてあげたくない。腰を揺らして焦れてくるミアが可愛すぎる。
「ルーク」
「どうしてほしい?」
「…いじわる」
「僕のこと、虐めておいてそれはないなあ」
「んんっ…」
秘部に向かって息を吹きかけるだけでも、ミアは身体を震わせる。挿れたらどんなに気持ちいいかなんて、ずっと前から知っている。
「ルーク…」
「ん?」
「いれて、おねがい」
「…まだ挿れないけど、触ってあげる」
恥ずかしさと気持ちよさに飲まれ、快感に蕩け切っているミアの蜜壷は、ルークが攻め始める前から受け入れる準備が整っている。
それでも、まだ焦らしてみたかった。待たされているミアは泣きそうで、その表情がルークを誘った。きっと、もっと強い快感が待っている。番だから、常に快感は得られるものの、更に上があるのではないかと、探りたくなってしまう。
☆
触れるだけのキスを落として、ベッドへと流れ出るその蜜を、大きく主張した蕾に塗りこんであげる。腰が跳ねるのは想定済みで、キスをしながら上半身でミアを押さえつけた。
硬く芯を持つ蕾は、触れていると更に存在を増す。一度口を離し、ミアの足の間へと降りる。太腿を腕で押さえ、舌で大きく蕾を舐め上げる。
「…んああっ!!」
「今の、いってないよね」
「んん…」
ミアは明確な返事をしない。快感に素直だが、何度交わっても言葉にする恥ずかしさは残っている。理性を完全に飛ばしているわけではないのがいじらしい。
胸の頂きと同じように、舌で行き来して蕾を攻めてやる。蜜壷も攻めてやりたいが、ミアの腰が浮いてしまうため腕を離せない。傷つけたいわけではない。
「ミア、拘束してもいい?」
「ん…、ん!」
オルディスには掛けたことがあったが、拘束魔術をミアに使うことになるとは。しかも、交わりの楽しみを増やすために。ジョンが知ったら、こんなことに魔術を使うなと怒られるだろうか。
一瞬そんなことが頭を過ぎったが、すぐに目の前のミアに引き戻される。足と腰、手を拘束されたミアは自由に動けず、身体を反って快感を逃がすことができない。
つまり、魔力放出と、普段頑張って堪えていそうな声で逃がすしかなくなった。ルークには好都合だ。
「ん、ルークっ、だめっ」
「感じてるんでしょ?」
「だめ、つよい!」
「うん、知ってる。痛かったら、言って」
蕾を舌で攻めながら、指を二本蜜壷へと沈める。さすがに焦らしすぎたのか、ミアの中は狭く、ルークの指を引きちぎるように締めてくる。ルークは思わず、「ふっ」と笑ってしまう。
「すごい締め付け。欲しいよね」
ミアが涙目で首を縦に振る。それでもルークは、ミアが指で達してからしか挿入する気がなかった。今の状態で挿入したら、きっとすぐに果ててしまう。それでは、ミアを十分に味わえない。焦らしているのも楽しいが、一度果てているとはいえ、こんなに愛らしい妻を見続けていたら、暴発する自信しかない。
蕾を吸い上げながら、中に入れた指を折り、ミアのいいところを押しながら掻き回す。
「ん、ああ、ルーク、むり!」
「うん」
「あ、ルーク、んん、でちゃう!」
「いいよ、出して」
「はなれてっ、ルークっ」
「ふふっ」
余裕がないのに、顔に潮がかかることを気にしてくれるミアが、本当に愛おしい。かかったとしても、魔術ですぐに片付けられるし、むしろその甘さを浴びてみたい。ルークには、指の動きを止める理由がない。
「ルーク、だめ、あっ、んっんあああ!」
やはりミアはそのまま達したが、腰が浮かなかったぶん、潮はさほどかからなかった。拘束を解いてあげて、一度ゆっくりと足を伸ばしてやる。身体を重ねて、涙を流すミアに口付ける。その表情を見ると、少し攻めすぎたかと罪悪感も生まれるくらいには、ミアがぐったりと疲れていた。
「休憩する?」
今にも寝落ちてしまいそうなミアが、首を横に振る。挿れてほしい気分は残っているらしい。伸ばした足を再度折りたたみ、ミアの秘部にルーク自身を擦る。
「…あっ」
「手で支えなくても、入るね」
「んんんっ!」
ミアが仰け反って逃げようとするが、太腿を抱えて奥まで挿れ切ってしまう。
「あああっ!」
「…っはあ」
相変わらず、どうしてミアの中はこんなにも気持ちが良いのだろう。番だからと言えばそうなのだろう。番以外とすることなんて二度と考えたくもない。ただ、ミアとの快感を追うだけだ。
上半身を反ってしまうミアを、ルークは自分の体重で上から押さえつけるように腰を振る。その動きで奥に当たり、余計に感じてしまうのは、ミアの声と魔力で分かる。
「あっ、ルーク、それだめっ」
「知ってる」
ミアの足を持ち上げて、より奥に当たる体勢へと突きながら変えていく。ふたりが繋がった部分からは、卑猥に音が鳴り続け、ミアが潮をまた吹いているのが分かる。
「ん、んっ、んあ…」
「ミア…」
声が出なくなってきている。さっきもすでに疲れていた様子は見て取れたし、少し意地悪しすぎた。ミアの意識が飛びかかっているが、腰の動きを止められない。果てるまで、動くだけだ。
「…ミア、強く動くよ」
「ん…」
ミアの足を抱えて腰を振りつつ、唇にキスを落とす。目を合わせると、ミアは自分の意志とは関係なく魔力を放出させてしまう。それが、ルークを安心させた。上半身を起こして、何回か律動したあと、ミアの腰を掴んで思いきり奥へと突き刺した。
「んあああっ…」
「ミア」
中で果てるのが当たり前になり、ルーク自身が治まるのを待つ間、ルークはミアの肩や胸に痕をたくさん残した。今日の夜会で皆が見ていたのは、何もルークだけではない。男性貴族がミアを目で追っていたことを、独占欲の強いルークが、気付いていないわけがない。ただ、ミアよりは割り切れていただけだ。余計に、ミアを抱き潰すことになる。
「…ミア」
治まったルーク自身を引き抜こうと声を掛けても、ミアは反応を返さない。目は開いているから、言葉を返したければ何か言うだろう。ルークは自身の処理と、ミアの身体やシーツも合わせて綺麗にしてしまう。ミアに回復魔術を掛けながら、横に寝転んで抱き寄せた。
「…ルーク」
「なに」
「気持ちよかった」
「煽らないで。まだ足りないの?」
「もう無理」
ミアがふっと笑った。慣れない夜会と、オルディスに覚えてもらうための挨拶回りに疲れていたのか、ルークはミアの匂いを感じつつ、ミアをすっぽり腕の中に収め、そのまま目を閉じた。
ミアの胸に触れると、ルークの手のひらにすっぽりと収まってしまう。もともとささやかだったが、最近ふっくらとしてきたミアの身体に合わせ、大きくなった気がする。
「ルーク…」
「ん?」
「っあ!」
ふわふわと揉んで楽しんでいたが、しっかり上を向いた突起を忘れたわけではない。指先をほんの少し当ててあげるだけで、ミアからは嬌声と魔力が漏れる。
「触れて欲しそうだね」
「んん…」
刺激が欲しくてたまらないのだろう、ミアの腰が浮いて、ルークに密着してくる。
「んあっ!」
「気持ちいい?」
両の頂きをこりこりと摘んでいるだけでも、ミアは気持ちよさそうだ。鎖骨から胸へと下を滑らせ舐め上げれば、ミアの声はさらに高く大きく部屋に響く。あたたかい魔力も、ルークを包んでくる。
「あっ、ルークっ」
「ん、そろそろ?」
「はあっ、んっ…、あん…」
指と舌で、突起をひたすら行き来して攻め立てる。この動きが好きで、身体の反りが強まることも知っている。いつも反りすぎて、海部魔術が腰に残ってしまうが、快感に溺れているミアにはどうにもできないのだろう。腰を浮かせずに済むなら、とっくにそうしているはずだ。
「あっ、あ、ルークっ!」
「まだ上だけだよ、ミア」
「んん、あっ、んああ!」
胸だけで達したミアは敏感すぎるほどで、腹や腰を撫でるだけで身体を震わせる。どうしてこんなにも、満たされるのだろうか。番だからと、その一言で片付けていいものだろうか。
普段から、交わるときはいつもそうだ。ルークの前戯でミアが感じているのを見るだけでも、幸せだと実感できる。セントレ王国へ帰ってきたときの平和が、いまだ続いているからだろうか。
力の抜けたミアから、下着を取り払ってしまう。冷たくて、少し重たい。胸で達する前から相当に濡れていたのは分かっているし、挿れてほしいのだろうが、ルークが攻められた手前、そんなにすぐ、ミアの期待に応えるわけにはいかなかった。
胸で感じながらルーク自身に押し当てられていたその秘部は、ミアの腰が浮くたびに擦れていた。潮も吹いたのかもしれない。ルークが耐えていられるのは、一度果てているからだ。
十分に濡れているところに、顔を近づける。きっとミアは、もっと先を望んでいるはずだ。
「…ん、ルーク?」
「ミアにはさんざん舐められたからね」
「んっ」
白くて滑らかな内腿に、ちゅっと強めに吸いつき痕を残す。こんなところ、他人に見られるわけがないのだから、ルークの好きなように痕を残していい場所だと思うと、痛々しいくらいに強い痕を残したくなるが、それは自重する。
膝裏から太腿、秘部の近くまで舌を這わせると、それだけでも蜜は溢れ出てくる。
「準備はとっくにできてそうだけど、まだ挿れないよ」
その言葉だけでも身を震わせるミアが、可愛くて仕方ない。秘部のそば、足の付け根を舐め上げると、ミアの腰が浮く。
「んあっ」
「ふふ、気持ちいいね」
本当に刺激の欲しいところには触れず、足の指先やふくらはぎなども啄んで、そのたびに上がるミアの声を楽しんだ。ミアがどうして欲しいのかも、はっきりと分かっている。それでも、なかなかそうしてあげたくない。腰を揺らして焦れてくるミアが可愛すぎる。
「ルーク」
「どうしてほしい?」
「…いじわる」
「僕のこと、虐めておいてそれはないなあ」
「んんっ…」
秘部に向かって息を吹きかけるだけでも、ミアは身体を震わせる。挿れたらどんなに気持ちいいかなんて、ずっと前から知っている。
「ルーク…」
「ん?」
「いれて、おねがい」
「…まだ挿れないけど、触ってあげる」
恥ずかしさと気持ちよさに飲まれ、快感に蕩け切っているミアの蜜壷は、ルークが攻め始める前から受け入れる準備が整っている。
それでも、まだ焦らしてみたかった。待たされているミアは泣きそうで、その表情がルークを誘った。きっと、もっと強い快感が待っている。番だから、常に快感は得られるものの、更に上があるのではないかと、探りたくなってしまう。
☆
触れるだけのキスを落として、ベッドへと流れ出るその蜜を、大きく主張した蕾に塗りこんであげる。腰が跳ねるのは想定済みで、キスをしながら上半身でミアを押さえつけた。
硬く芯を持つ蕾は、触れていると更に存在を増す。一度口を離し、ミアの足の間へと降りる。太腿を腕で押さえ、舌で大きく蕾を舐め上げる。
「…んああっ!!」
「今の、いってないよね」
「んん…」
ミアは明確な返事をしない。快感に素直だが、何度交わっても言葉にする恥ずかしさは残っている。理性を完全に飛ばしているわけではないのがいじらしい。
胸の頂きと同じように、舌で行き来して蕾を攻めてやる。蜜壷も攻めてやりたいが、ミアの腰が浮いてしまうため腕を離せない。傷つけたいわけではない。
「ミア、拘束してもいい?」
「ん…、ん!」
オルディスには掛けたことがあったが、拘束魔術をミアに使うことになるとは。しかも、交わりの楽しみを増やすために。ジョンが知ったら、こんなことに魔術を使うなと怒られるだろうか。
一瞬そんなことが頭を過ぎったが、すぐに目の前のミアに引き戻される。足と腰、手を拘束されたミアは自由に動けず、身体を反って快感を逃がすことができない。
つまり、魔力放出と、普段頑張って堪えていそうな声で逃がすしかなくなった。ルークには好都合だ。
「ん、ルークっ、だめっ」
「感じてるんでしょ?」
「だめ、つよい!」
「うん、知ってる。痛かったら、言って」
蕾を舌で攻めながら、指を二本蜜壷へと沈める。さすがに焦らしすぎたのか、ミアの中は狭く、ルークの指を引きちぎるように締めてくる。ルークは思わず、「ふっ」と笑ってしまう。
「すごい締め付け。欲しいよね」
ミアが涙目で首を縦に振る。それでもルークは、ミアが指で達してからしか挿入する気がなかった。今の状態で挿入したら、きっとすぐに果ててしまう。それでは、ミアを十分に味わえない。焦らしているのも楽しいが、一度果てているとはいえ、こんなに愛らしい妻を見続けていたら、暴発する自信しかない。
蕾を吸い上げながら、中に入れた指を折り、ミアのいいところを押しながら掻き回す。
「ん、ああ、ルーク、むり!」
「うん」
「あ、ルーク、んん、でちゃう!」
「いいよ、出して」
「はなれてっ、ルークっ」
「ふふっ」
余裕がないのに、顔に潮がかかることを気にしてくれるミアが、本当に愛おしい。かかったとしても、魔術ですぐに片付けられるし、むしろその甘さを浴びてみたい。ルークには、指の動きを止める理由がない。
「ルーク、だめ、あっ、んっんあああ!」
やはりミアはそのまま達したが、腰が浮かなかったぶん、潮はさほどかからなかった。拘束を解いてあげて、一度ゆっくりと足を伸ばしてやる。身体を重ねて、涙を流すミアに口付ける。その表情を見ると、少し攻めすぎたかと罪悪感も生まれるくらいには、ミアがぐったりと疲れていた。
「休憩する?」
今にも寝落ちてしまいそうなミアが、首を横に振る。挿れてほしい気分は残っているらしい。伸ばした足を再度折りたたみ、ミアの秘部にルーク自身を擦る。
「…あっ」
「手で支えなくても、入るね」
「んんんっ!」
ミアが仰け反って逃げようとするが、太腿を抱えて奥まで挿れ切ってしまう。
「あああっ!」
「…っはあ」
相変わらず、どうしてミアの中はこんなにも気持ちが良いのだろう。番だからと言えばそうなのだろう。番以外とすることなんて二度と考えたくもない。ただ、ミアとの快感を追うだけだ。
上半身を反ってしまうミアを、ルークは自分の体重で上から押さえつけるように腰を振る。その動きで奥に当たり、余計に感じてしまうのは、ミアの声と魔力で分かる。
「あっ、ルーク、それだめっ」
「知ってる」
ミアの足を持ち上げて、より奥に当たる体勢へと突きながら変えていく。ふたりが繋がった部分からは、卑猥に音が鳴り続け、ミアが潮をまた吹いているのが分かる。
「ん、んっ、んあ…」
「ミア…」
声が出なくなってきている。さっきもすでに疲れていた様子は見て取れたし、少し意地悪しすぎた。ミアの意識が飛びかかっているが、腰の動きを止められない。果てるまで、動くだけだ。
「…ミア、強く動くよ」
「ん…」
ミアの足を抱えて腰を振りつつ、唇にキスを落とす。目を合わせると、ミアは自分の意志とは関係なく魔力を放出させてしまう。それが、ルークを安心させた。上半身を起こして、何回か律動したあと、ミアの腰を掴んで思いきり奥へと突き刺した。
「んあああっ…」
「ミア」
中で果てるのが当たり前になり、ルーク自身が治まるのを待つ間、ルークはミアの肩や胸に痕をたくさん残した。今日の夜会で皆が見ていたのは、何もルークだけではない。男性貴族がミアを目で追っていたことを、独占欲の強いルークが、気付いていないわけがない。ただ、ミアよりは割り切れていただけだ。余計に、ミアを抱き潰すことになる。
「…ミア」
治まったルーク自身を引き抜こうと声を掛けても、ミアは反応を返さない。目は開いているから、言葉を返したければ何か言うだろう。ルークは自身の処理と、ミアの身体やシーツも合わせて綺麗にしてしまう。ミアに回復魔術を掛けながら、横に寝転んで抱き寄せた。
「…ルーク」
「なに」
「気持ちよかった」
「煽らないで。まだ足りないの?」
「もう無理」
ミアがふっと笑った。慣れない夜会と、オルディスに覚えてもらうための挨拶回りに疲れていたのか、ルークはミアの匂いを感じつつ、ミアをすっぽり腕の中に収め、そのまま目を閉じた。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説

隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。


地獄の業火に焚べるのは……
緑谷めい
恋愛
伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。
やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。
※ 全5話完結予定
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる