66 / 103
5.番の魔術講師
17.魔力中和 ※
しおりを挟む
意識のない、ルークの傾いたままの頭を、魔力で押し上げる。直接触れないように気をつけながら、力が入っておらず開いたままの口に親指を入れ、頬を包み回復魔術を使いつつ、ミアの魔力を体内へ流し込んでいく。
(ルークを、助けたい。私はそのために生きているの)
あの家では、要らない子だった。ずっと隠されて生きてきたのを、ルークが変えてくれた。だから、勝手に居なくならないで。
ミアの任務は、一生ルークのそばにいることだ。もしルークに何かあったら割り切ろうとしていたけど、そんなの嫌だ。
ずっと寂しかった。隣にいてほしかった。だから、目を開けて。
(っ……)
ルークの瞼が動いた気がした。意識の覚醒が近い。
「ルーク」
声を掛けると、ゆっくりと目が開いた。レッドとグリーンの目が、ミアの視線と絡まる。
「…………ミア」
「ルーク」
ミアの強い魔力を感じ取ったのだろうか、ルークが数回瞬きをする。まだ、喜べない。暴走を繰り返したルークの中にはまだ、あの変な魔力も残っている。
「……ミアが、目の前にいる…?」
「うん、ミアだよ」
「人質では、なくなった?」
「うん」
「この部屋に、結界は張った?」
「うん」
「部屋の外に、師匠がいるね?」
「うん」
「ミアは、暴走していないね?」
「うん」
ルークが枯れた声で、ひとつひとつ確認していく。少し舌足らずなのは、それだけ頭がはっきりしていない証拠で、ルークにしては珍しい状況だった。それだけ、体力も失っている。
「この枷、壊せる?」
めったに使わない破壊魔術で、手枷を壊した。枷が付けられた本人には壊せないだけで、他人が魔力を加えれば壊せるように作られているのだろう。ずっと同じ体勢でいたルークが、バランスを取れず寄りかかってくる。回復魔術を掛けながら床に座らせ、ミアも対面に腰を下ろした。ルークは全裸で、当然滾っているのも見えていた。
「ごめん、ミア。ずっと欲しかった…」
「うん、私も」
「ごめんね、辛いのに」
ルークが、ミアの下腹部を擦ってくれる。その手は、ずっと服を纏っていなかったとは思えないほどに熱い。さっきまで気を失っていたルークにまだ暴走の兆しはないけど、時間が経てばいずれやってくるし、もしかすると近いのかもしれない。
「もうすぐ、僕の中の魔力が暴れ出す。もし処理しきれなければ、そのときは…」
「ううん、そんなときは来ないの」
ミアから、まだ自我のあるルークに口付け、舌を絡めた。番とのキスの味がする。
(すごく、甘い……)
「ん、あ…」
「はは、全然違うね」
(番との快感は、桁違い…)
前にルークがそう言っていたのを思い出す。番は本当に、交わって魔力回復を図るのに適した相手なのだ。
回復魔術の効果もあり、少しずつ体勢を変えられるようになったルークが、ミアを組み敷いて、暴走が訪れる前にできる限りの愛撫をしてくれた。身体の動きを確認するように捻りながら、ミアの耳や首筋、鎖骨や胸を舐めてくる。
「あっ、ルーク、まって、んあ、んか、へんっ」
「番って、すごいんだな…」
鎖骨から首筋まで、一気に舌が滑ると、ぞくぞくと背中に快感が走る。服を捲られ、胸の頂きを口に含んで吸われつつ、指は秘部に沿わされた。
「あ、まって、まって…!」
「ミア…」
ひさびさでも十分すぎるほど濡れていて、ルークの指をすんなりと受け入れる。思わず手で顔を覆っても、ルークの魔力が溢れて包まれて、余裕がまったくないのが分かる。
「ミア、そろそろ来る」
もうすでに息を乱しているミアは、目線を合わせるのもやっとだが、ルークが顎を支えてくれた。
「上手く、切り抜けてね」
必死に頷いたけど、それがルークに伝わったかは分からない。番とのひさびさの交わりに、身体が黙っていなかった。
「んああっ…!」
ルークがミアの肩に噛みついた。痛みはあまり感じない。いや、痛いと言えば痛いけど、気持ちいい。きっと、痕がつく。ミアが痕をつけてみてほしいと言っても、ルークはなかなかそれをしようとはしなかったのに。
(……でも、それでいいの)
ルークは、暴走し始めた魔力をどんどん放出していた。魔力放出をして、中和して戻していけば、ルークが助かる。
さっきまでの優しい目は消えて、ミアの知らない鋭い目つきをしたルークが、自身を擦り付けてくる。暴走前のルークが愛撫していてくれたし、何より番だ。それだけで、この一年のどの交わりよりもすでに気持ちいい。
滾りに滾ったルーク自身が、ミアの最奥を狙って勢いよく入ってくる。
「んああああ!」
この快感には、耐えられない。ルークが初めて魔力暴走を起こしたときと同じように、いや、そのとき以上に、ミアの最奥を狙ってルークは動き続ける。
「あっ、ああっ! ルーク、ルークっ!」
「ん……」
「んんっ!」
ミアがどれだけ達しても、ルークは止まらない。快感に飲まれ魔力を垂れ流している自覚はあったけど、ちゃんと混ざりあって、中和されて、元ある身体へと魔力が戻っていくのは見えた。ルーク以外の魔力がミアの身体に入らないように意識を保っていたけど、中和ができているなら安心だ。
達しすぎて声すら出なくなって、ミアはルークの違和感が全て消えたのかどうかを見届けずに、意識を手放した。
☆
「はあ、はあ……、ミア……」
何回果てたのかは分からないし、そんなに果てられるものなのかも分からない。今回もまた、ミアが気を失ったことにも気付かず、ひたすら腰を打ち付けていた。
自己中心的な行為をやっと終えて、目を瞑ってぐったりしているミアの唇にキスを落とす。涙の跡にも口を寄せ甘さを感じ、指でも擦って、それから自分の魔力を確かめる。
(……ああ、全部、自分の魔力だ。しかも、最大総量が更新されてる)
この部屋にはミアの結界が張られている。ずいぶんと強力に重ねられていて、交わりを見られたくも聞かれたくもなかったのが伺える。ルークがミアの立場でも、同じように何重にも張っただろう。
外には、ジョンと、ルークを暴走させた張本人もいる気配がある。他にも何人か、知らない人が居る。どれくらいの時間が経っているのかは分からないが、ジョンがミアをここに連れてきたのだろう。ミアは服を着ていた。居室にいたに違いない。
ミアを魔術で清めて、服を整える。自分の服がないのはどうしようかと、考える。ミアがここにいて、人質ではなくなったと言っていた。王宮に張られていたはずの結界も感じられない。それならば、居室に転移できるかもしれない。魔力は全て戻っているし、やってみる価値はある。ジョン以外もいるこの部屋の外に、生まれたままの姿で出る勇気はなかった。
「ぐっ……」
ミアを抱えようとするが、ルークに支えられるほどの筋力も体力もなかった。この一年ほど、騎士としての訓練はしていなかったし、魔力暴走を起こしながら、ミアを抱き潰したあとだ。当然だろう。
回復魔術で自分の身体を支えつつ、座位のままミアを抱き起こして転移魔術を使った。全ての魔力が自分のものであると感じられる今、二種類の魔術を同時に使うことなど容易だ。居室のベッドの上に転移し、そのままミアを寝かせた。
ミアから離れて風呂に入る気にはなれず、さっと魔術で清め、最後にこの部屋を出たときのまま置かれた、畳まれ積まれた服に触れた。エスト王国に用意された、まるで囚人服のような簡単な作りのものはもう必要ない。この国へ来た初日に着ていた普段着を広げ、ゆっくりと身に着けたあと、ミアの着衣も替えた。
ベッドに腰掛けやっと一息吐くことのできたルークは、監獄の前にジョンがいたことを思い出した。あの場所で、ルークとミアが出てくるのを待っているはずだ。すぐに、通信魔術を飛ばした。
「師匠、僕です」
「無事か!」
「そこにはもういません。部屋に戻っています。場所は分かりますか?」
「さっきミアがいた場所だな?」
「今、ミアは眠っているので、どういう経緯があったのかは知りませんが」
「向かうから、そこにいてくれ」
「分かりました」
ジョンは転移魔術を使えないから、来るまで少し時間があるだろう。もしかしたら、ジョンと一緒にいた人のなかで、転移魔術を使える人がいるかもしれないが、そこまで強い魔力は感じなかった。ミアに寄り添ってその手を握り、落ち着いた息遣いを眺めた。
(ルークを、助けたい。私はそのために生きているの)
あの家では、要らない子だった。ずっと隠されて生きてきたのを、ルークが変えてくれた。だから、勝手に居なくならないで。
ミアの任務は、一生ルークのそばにいることだ。もしルークに何かあったら割り切ろうとしていたけど、そんなの嫌だ。
ずっと寂しかった。隣にいてほしかった。だから、目を開けて。
(っ……)
ルークの瞼が動いた気がした。意識の覚醒が近い。
「ルーク」
声を掛けると、ゆっくりと目が開いた。レッドとグリーンの目が、ミアの視線と絡まる。
「…………ミア」
「ルーク」
ミアの強い魔力を感じ取ったのだろうか、ルークが数回瞬きをする。まだ、喜べない。暴走を繰り返したルークの中にはまだ、あの変な魔力も残っている。
「……ミアが、目の前にいる…?」
「うん、ミアだよ」
「人質では、なくなった?」
「うん」
「この部屋に、結界は張った?」
「うん」
「部屋の外に、師匠がいるね?」
「うん」
「ミアは、暴走していないね?」
「うん」
ルークが枯れた声で、ひとつひとつ確認していく。少し舌足らずなのは、それだけ頭がはっきりしていない証拠で、ルークにしては珍しい状況だった。それだけ、体力も失っている。
「この枷、壊せる?」
めったに使わない破壊魔術で、手枷を壊した。枷が付けられた本人には壊せないだけで、他人が魔力を加えれば壊せるように作られているのだろう。ずっと同じ体勢でいたルークが、バランスを取れず寄りかかってくる。回復魔術を掛けながら床に座らせ、ミアも対面に腰を下ろした。ルークは全裸で、当然滾っているのも見えていた。
「ごめん、ミア。ずっと欲しかった…」
「うん、私も」
「ごめんね、辛いのに」
ルークが、ミアの下腹部を擦ってくれる。その手は、ずっと服を纏っていなかったとは思えないほどに熱い。さっきまで気を失っていたルークにまだ暴走の兆しはないけど、時間が経てばいずれやってくるし、もしかすると近いのかもしれない。
「もうすぐ、僕の中の魔力が暴れ出す。もし処理しきれなければ、そのときは…」
「ううん、そんなときは来ないの」
ミアから、まだ自我のあるルークに口付け、舌を絡めた。番とのキスの味がする。
(すごく、甘い……)
「ん、あ…」
「はは、全然違うね」
(番との快感は、桁違い…)
前にルークがそう言っていたのを思い出す。番は本当に、交わって魔力回復を図るのに適した相手なのだ。
回復魔術の効果もあり、少しずつ体勢を変えられるようになったルークが、ミアを組み敷いて、暴走が訪れる前にできる限りの愛撫をしてくれた。身体の動きを確認するように捻りながら、ミアの耳や首筋、鎖骨や胸を舐めてくる。
「あっ、ルーク、まって、んあ、んか、へんっ」
「番って、すごいんだな…」
鎖骨から首筋まで、一気に舌が滑ると、ぞくぞくと背中に快感が走る。服を捲られ、胸の頂きを口に含んで吸われつつ、指は秘部に沿わされた。
「あ、まって、まって…!」
「ミア…」
ひさびさでも十分すぎるほど濡れていて、ルークの指をすんなりと受け入れる。思わず手で顔を覆っても、ルークの魔力が溢れて包まれて、余裕がまったくないのが分かる。
「ミア、そろそろ来る」
もうすでに息を乱しているミアは、目線を合わせるのもやっとだが、ルークが顎を支えてくれた。
「上手く、切り抜けてね」
必死に頷いたけど、それがルークに伝わったかは分からない。番とのひさびさの交わりに、身体が黙っていなかった。
「んああっ…!」
ルークがミアの肩に噛みついた。痛みはあまり感じない。いや、痛いと言えば痛いけど、気持ちいい。きっと、痕がつく。ミアが痕をつけてみてほしいと言っても、ルークはなかなかそれをしようとはしなかったのに。
(……でも、それでいいの)
ルークは、暴走し始めた魔力をどんどん放出していた。魔力放出をして、中和して戻していけば、ルークが助かる。
さっきまでの優しい目は消えて、ミアの知らない鋭い目つきをしたルークが、自身を擦り付けてくる。暴走前のルークが愛撫していてくれたし、何より番だ。それだけで、この一年のどの交わりよりもすでに気持ちいい。
滾りに滾ったルーク自身が、ミアの最奥を狙って勢いよく入ってくる。
「んああああ!」
この快感には、耐えられない。ルークが初めて魔力暴走を起こしたときと同じように、いや、そのとき以上に、ミアの最奥を狙ってルークは動き続ける。
「あっ、ああっ! ルーク、ルークっ!」
「ん……」
「んんっ!」
ミアがどれだけ達しても、ルークは止まらない。快感に飲まれ魔力を垂れ流している自覚はあったけど、ちゃんと混ざりあって、中和されて、元ある身体へと魔力が戻っていくのは見えた。ルーク以外の魔力がミアの身体に入らないように意識を保っていたけど、中和ができているなら安心だ。
達しすぎて声すら出なくなって、ミアはルークの違和感が全て消えたのかどうかを見届けずに、意識を手放した。
☆
「はあ、はあ……、ミア……」
何回果てたのかは分からないし、そんなに果てられるものなのかも分からない。今回もまた、ミアが気を失ったことにも気付かず、ひたすら腰を打ち付けていた。
自己中心的な行為をやっと終えて、目を瞑ってぐったりしているミアの唇にキスを落とす。涙の跡にも口を寄せ甘さを感じ、指でも擦って、それから自分の魔力を確かめる。
(……ああ、全部、自分の魔力だ。しかも、最大総量が更新されてる)
この部屋にはミアの結界が張られている。ずいぶんと強力に重ねられていて、交わりを見られたくも聞かれたくもなかったのが伺える。ルークがミアの立場でも、同じように何重にも張っただろう。
外には、ジョンと、ルークを暴走させた張本人もいる気配がある。他にも何人か、知らない人が居る。どれくらいの時間が経っているのかは分からないが、ジョンがミアをここに連れてきたのだろう。ミアは服を着ていた。居室にいたに違いない。
ミアを魔術で清めて、服を整える。自分の服がないのはどうしようかと、考える。ミアがここにいて、人質ではなくなったと言っていた。王宮に張られていたはずの結界も感じられない。それならば、居室に転移できるかもしれない。魔力は全て戻っているし、やってみる価値はある。ジョン以外もいるこの部屋の外に、生まれたままの姿で出る勇気はなかった。
「ぐっ……」
ミアを抱えようとするが、ルークに支えられるほどの筋力も体力もなかった。この一年ほど、騎士としての訓練はしていなかったし、魔力暴走を起こしながら、ミアを抱き潰したあとだ。当然だろう。
回復魔術で自分の身体を支えつつ、座位のままミアを抱き起こして転移魔術を使った。全ての魔力が自分のものであると感じられる今、二種類の魔術を同時に使うことなど容易だ。居室のベッドの上に転移し、そのままミアを寝かせた。
ミアから離れて風呂に入る気にはなれず、さっと魔術で清め、最後にこの部屋を出たときのまま置かれた、畳まれ積まれた服に触れた。エスト王国に用意された、まるで囚人服のような簡単な作りのものはもう必要ない。この国へ来た初日に着ていた普段着を広げ、ゆっくりと身に着けたあと、ミアの着衣も替えた。
ベッドに腰掛けやっと一息吐くことのできたルークは、監獄の前にジョンがいたことを思い出した。あの場所で、ルークとミアが出てくるのを待っているはずだ。すぐに、通信魔術を飛ばした。
「師匠、僕です」
「無事か!」
「そこにはもういません。部屋に戻っています。場所は分かりますか?」
「さっきミアがいた場所だな?」
「今、ミアは眠っているので、どういう経緯があったのかは知りませんが」
「向かうから、そこにいてくれ」
「分かりました」
ジョンは転移魔術を使えないから、来るまで少し時間があるだろう。もしかしたら、ジョンと一緒にいた人のなかで、転移魔術を使える人がいるかもしれないが、そこまで強い魔力は感じなかった。ミアに寄り添ってその手を握り、落ち着いた息遣いを眺めた。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
戦神、この地に眠る
宵の月
恋愛
家名ではなく自身を認めさせたい。旧家クラソン家の息女エイダは、そんな思いを抱き新聞記者として日々奮闘していた。伝説の英雄、戦神・セスの未だ見つからない墓所を探し出し、誰もが無視できない功績を打ち立てたい。
歴史への言及を拒み続ける戦神の副官、賢人・ジャスパーの直系子孫に宛て、粘り強く手紙を送り続けていた。熱意が伝わったのか、ついに面談に応じると返事が届く。
エイダは乗り物酔いに必死に耐えながら、一路、伝説が生まれた舞台の北部「ヘイヴン」へと向かった。
当主に出された奇妙な条件に従い、ヘイヴンに留まるうちに巻き込まれた、ヘイヴン家の孫・レナルドとの婚約騒動。レナルドと共に厳重に隠されていた歴史を紐解く時間が、エイダの心にレナルドとの確かな絆と変化をもたらしていく。
辿り着いた歴史の真実に、エイダは本当に求める自分の道を見つけた。
1900年代の架空の世界を舞台に、美しく残酷な歴史を辿る愛の物語。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる