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4.茶会・夜会にて
13.夜会当日
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ウィンダム家での茶会とは異なるデザインの淡いグリーンのドレスを着たミアと、ホールへ足を踏み入れる。こんなに大勢の貴族を目にするのはルークも初めてで、不可能だと分かっていてもミアを隠したくなった。
人前で踊ることへの抵抗感から、ミアと一緒に国王夫妻から離れるつもりはなかったが、当然、護衛は招待客とは別にジョンや他の騎士、魔術師が来ていて、ルークがむしろ不自然なのも分かった。国王夫妻に促されるまま、少しホールを回ってみる。
普段使われていないホールは、豪華に飾り付けられており、ルークの腕に手を掛けているミアは、その装飾を見ているだけで楽しそうだった。ダンス向けの音楽が王家の音楽隊によって鳴らされ、隅にハイテーブルがいくつか設置されている。飲み物や軽食が提供され、国王夫妻への挨拶を終えた貴族たちが、グラスを手に談笑している。
全ての扉に騎士が立っていて、結界も感じるため魔術師も紛れている。その騎士たちの前を通るたび、「ご結婚おめでとうございます」と声を掛けられる。年上でも、役職は王家直属になったルークが絶対的に上で、全員が敬語を使っていた。
ホールを囲む廊下を、装飾に見惚れているミアを気遣いつつ進んでいると、ルークとミアに祝福の言葉を伝えるだけでなく、引き留めて会話をしようとする者もいた。ここに招待されている時点で、ある程度の地位を築いている貴族だ。誰とでも仲良くしておいて損はないと、教えられている場合もあるだろう。
「ルーク・ウィンダム魔術爵三男様」
「……」
チャールズの手前、正式に呼ばれれば無視することはできない。
「初めてお目にかかります、カートレット侯爵長女レベッカでございます」
「次女のシャーロットでございます」
(カートレット侯爵家……)
ルークと無関係な家ではなく、母親の生家だ。年が近いように見え、母親の姪、つまりルークの従姉妹に当たるのだろう。
グラスを片手に現れたふたりともがレッドの目を持っていた。普段は魔術師として何かしらの任務を受けているはずだ。女性の任務としてあり得るのは、結界を張り異常がないかを確認する、貴族の領地警備だろうか。
「任務へのご復帰、お待ちしておりました。王家直属へのご昇進、おめでとうございます」
「一代爵であのような地位まで上り詰めてしまうなんて、本当に優秀なのですね」
「…ありがとうございます」
言葉自体は丁寧だが、その言い方は嫌味だと、ミアですら感じただろう。一般人の母親が魔術師の家系の生まれだったのは本当だった。その息子で騎士として知られるルークを、どこか見下している感じがした。
「お美しいのに、その若さでご結婚されてしまうなんて、わたくし悲しかったのですよ」
「夜会にも出られませんし、お顔を見るだけでも気分が晴れますわ」
「…それは失礼いたしました」
貴族との関わりがなかったルークにとって、目の前にいる令嬢が鬱陶しいのは間違いなかった。この令嬢を、どう扱っていいのか分からない。
それに、普通に考えるなら、ルークは騎士で、魔術師であるこの二人との婚姻はあり得ない。上から二番目の爵位である侯爵家と最下位の一代爵の結婚も珍しいだろう。しかもルークとカートレット侯爵家はすでに親の世代で親戚関係になっていて、血縁が近い。事実として血縁はないが、ルークに褒賞としてミアが贈られていなくても、この姉妹との結婚はなかっただろう。
王家直属の騎士となったことへの祝福はあっても、結婚に対しての祝福はなく、それはミアに対する侮辱だ。眉間に皺を寄せそうになるのを、なんとか留める。ルークの視線には気付いていない姉妹が、また口を開いた。
「…家名も明かさないなんて、そんなこと珍しくってよ?」
「ルーク様のお相手で褒賞ですもの、精査はされているのでしょうが、偽りだと言われているのはご存知?」
「本当に公爵家なのかも怪しいと、貴族社会ではそう言われておりますの」
「何もかも明かされないですし、否定も肯定もされないので、貴女は面白おかしく噂されてもいいのでしょうね。ルーク様に泥を塗っていても」
令嬢をまっすぐ見続けることは難しかった。隣を見ると、ミアはにこやかに微笑んだままだった。棘のある言い方をされているのに、淑女らしくルークの腕に右手を掛けつつ、左手は親指を内に握っている。指輪に、触れているのだ。
ミアが公爵令嬢であることは公表されているが、それ以外は謎の人物、こうして姿を晒すこともなかった。ただ、公爵家は多くない。調べようとすれば辿り着ける情報ではある。チャールズの指示で、ジョンが魔術を掛けていると考えるほうが自然だ。
あまりに嫌味を言われ続け、何かきっかけがあれば立ち去りたいが、貴族慣れしていないことがこんなにも仇になるとは。
「それに、まだ迎えられていないようですし」
「そのようなお身体では、上手くいかないのでしょう?」
「夫を満たせないなんて、妻としては務まりませんわね?」
(……また、この話題だ)
周囲の目を気にせず、大きく息を吸い吐き出しつつ、肩を下ろした。特別な存在がミアだけで十分なことは、誰にも理解されない。
目を逸らしたままでいたため、侯爵令嬢が動いたことに気付くのが遅れた。慌ててミアを引き寄せるが、間に合わなかった。
「あら、ごめんなさい。思ったより残っていたみたい」
ミアのドレスにグラスの中身を撒いたあと、姉妹は笑いながら離れていく。ルークは一代爵で、貴族の中でも格下だが、王家直属騎士であるし、何よりミアは元公爵令嬢だ。敬意を払われるべきなのは、祝福をくれた騎士の言動からも見て取れていたのだが。
侯爵という永代爵位で、魔術師の、カートレット姉妹。国王夫妻主催の夜会だったこともあるのだろう、魔術を使われることはなかったが、ルークとは親戚で、心の内を吐き出しやすかったと考えれば、多少割り切れるだろうか。
(いや、無理だな)
「…ミア、こっち」
姉妹が貴族に紛れ、気配が十分に遠のいてから、ミアに声を掛けた。ホールや廊下から少し離れた、警備の関係で通常の招待客では入れない通路がある。王家直属騎士の権限で入り、周囲の気配を確認してから結界を張った。感知できるのはジョンだけだ。何も問題はない。
ミアのドレスの汚れを、魔術で取り払ってしまう。ミアからは魔力も出ていないし、上手くやり過ごせたのだろう。
「平気?」
「あんなの、小説の中でしか起きないと思ってた。現実に起こるんだね」
「そうだね…」
(余裕がないのは僕だけか……)
驚いてはいるが、楽しそうに目をきらきらさせるミアを引き寄せ、額にキスを落とした。この状況を楽しんでいるミアに、ルークの葛藤が明らかになってほしくなかった。
魔術学校の修了生が皆、ウィンダム魔術爵兄弟やカートレット侯爵姉妹のような人だとは思わない。だが、国王夫妻が主催の夜会で、王家直属騎士であるルークとその妻ミアに対してああいうことをできる人物が、いるにはいるのだ。
人格のせいで、ウィンダム魔術爵兄弟の他にも、任務につけていないような魔術師がいるのではないかと、疑いたくなる。もちろん、任務ができない程度の魔力しか持たない者は、街の魔術道具屋を経営するなど生計を立てる別の手段がある。
任務をこなせるほどの魔力を持っているという優越感から、人格が歪んだ者に対しては、どう対処しているのだろう。
ミアをひとりで外へ出すことを、許可できそうにない。ルークが一緒にいても、嫌がらせを受けるのだ。もしひとりのときに何かあったら、耐えられるだろうか。いやむしろ、ルークと一緒にいるから嫌悪されるのだろうか。
ミアの手を引いて国王夫妻のところへ戻るルークは、すっかり表情を作ることを忘れていた。
「…見えてたよ」
「そうですか」
チャールズに声を掛けられ、はっとした。玉座の近くで、出席者から見える位置にいる。ゆっくりと瞬きをする間に、気持ちを整えた。あまり効果的ではなく普段はやらないが、溜息よりは目立たない。
「ルーク?」
「ん、大丈夫だよ」
新たな気配をミアは感じ取ったようだが、閉会が宣言されふたりきりになるまで、ルークはその警戒を解かなかった。
人前で踊ることへの抵抗感から、ミアと一緒に国王夫妻から離れるつもりはなかったが、当然、護衛は招待客とは別にジョンや他の騎士、魔術師が来ていて、ルークがむしろ不自然なのも分かった。国王夫妻に促されるまま、少しホールを回ってみる。
普段使われていないホールは、豪華に飾り付けられており、ルークの腕に手を掛けているミアは、その装飾を見ているだけで楽しそうだった。ダンス向けの音楽が王家の音楽隊によって鳴らされ、隅にハイテーブルがいくつか設置されている。飲み物や軽食が提供され、国王夫妻への挨拶を終えた貴族たちが、グラスを手に談笑している。
全ての扉に騎士が立っていて、結界も感じるため魔術師も紛れている。その騎士たちの前を通るたび、「ご結婚おめでとうございます」と声を掛けられる。年上でも、役職は王家直属になったルークが絶対的に上で、全員が敬語を使っていた。
ホールを囲む廊下を、装飾に見惚れているミアを気遣いつつ進んでいると、ルークとミアに祝福の言葉を伝えるだけでなく、引き留めて会話をしようとする者もいた。ここに招待されている時点で、ある程度の地位を築いている貴族だ。誰とでも仲良くしておいて損はないと、教えられている場合もあるだろう。
「ルーク・ウィンダム魔術爵三男様」
「……」
チャールズの手前、正式に呼ばれれば無視することはできない。
「初めてお目にかかります、カートレット侯爵長女レベッカでございます」
「次女のシャーロットでございます」
(カートレット侯爵家……)
ルークと無関係な家ではなく、母親の生家だ。年が近いように見え、母親の姪、つまりルークの従姉妹に当たるのだろう。
グラスを片手に現れたふたりともがレッドの目を持っていた。普段は魔術師として何かしらの任務を受けているはずだ。女性の任務としてあり得るのは、結界を張り異常がないかを確認する、貴族の領地警備だろうか。
「任務へのご復帰、お待ちしておりました。王家直属へのご昇進、おめでとうございます」
「一代爵であのような地位まで上り詰めてしまうなんて、本当に優秀なのですね」
「…ありがとうございます」
言葉自体は丁寧だが、その言い方は嫌味だと、ミアですら感じただろう。一般人の母親が魔術師の家系の生まれだったのは本当だった。その息子で騎士として知られるルークを、どこか見下している感じがした。
「お美しいのに、その若さでご結婚されてしまうなんて、わたくし悲しかったのですよ」
「夜会にも出られませんし、お顔を見るだけでも気分が晴れますわ」
「…それは失礼いたしました」
貴族との関わりがなかったルークにとって、目の前にいる令嬢が鬱陶しいのは間違いなかった。この令嬢を、どう扱っていいのか分からない。
それに、普通に考えるなら、ルークは騎士で、魔術師であるこの二人との婚姻はあり得ない。上から二番目の爵位である侯爵家と最下位の一代爵の結婚も珍しいだろう。しかもルークとカートレット侯爵家はすでに親の世代で親戚関係になっていて、血縁が近い。事実として血縁はないが、ルークに褒賞としてミアが贈られていなくても、この姉妹との結婚はなかっただろう。
王家直属の騎士となったことへの祝福はあっても、結婚に対しての祝福はなく、それはミアに対する侮辱だ。眉間に皺を寄せそうになるのを、なんとか留める。ルークの視線には気付いていない姉妹が、また口を開いた。
「…家名も明かさないなんて、そんなこと珍しくってよ?」
「ルーク様のお相手で褒賞ですもの、精査はされているのでしょうが、偽りだと言われているのはご存知?」
「本当に公爵家なのかも怪しいと、貴族社会ではそう言われておりますの」
「何もかも明かされないですし、否定も肯定もされないので、貴女は面白おかしく噂されてもいいのでしょうね。ルーク様に泥を塗っていても」
令嬢をまっすぐ見続けることは難しかった。隣を見ると、ミアはにこやかに微笑んだままだった。棘のある言い方をされているのに、淑女らしくルークの腕に右手を掛けつつ、左手は親指を内に握っている。指輪に、触れているのだ。
ミアが公爵令嬢であることは公表されているが、それ以外は謎の人物、こうして姿を晒すこともなかった。ただ、公爵家は多くない。調べようとすれば辿り着ける情報ではある。チャールズの指示で、ジョンが魔術を掛けていると考えるほうが自然だ。
あまりに嫌味を言われ続け、何かきっかけがあれば立ち去りたいが、貴族慣れしていないことがこんなにも仇になるとは。
「それに、まだ迎えられていないようですし」
「そのようなお身体では、上手くいかないのでしょう?」
「夫を満たせないなんて、妻としては務まりませんわね?」
(……また、この話題だ)
周囲の目を気にせず、大きく息を吸い吐き出しつつ、肩を下ろした。特別な存在がミアだけで十分なことは、誰にも理解されない。
目を逸らしたままでいたため、侯爵令嬢が動いたことに気付くのが遅れた。慌ててミアを引き寄せるが、間に合わなかった。
「あら、ごめんなさい。思ったより残っていたみたい」
ミアのドレスにグラスの中身を撒いたあと、姉妹は笑いながら離れていく。ルークは一代爵で、貴族の中でも格下だが、王家直属騎士であるし、何よりミアは元公爵令嬢だ。敬意を払われるべきなのは、祝福をくれた騎士の言動からも見て取れていたのだが。
侯爵という永代爵位で、魔術師の、カートレット姉妹。国王夫妻主催の夜会だったこともあるのだろう、魔術を使われることはなかったが、ルークとは親戚で、心の内を吐き出しやすかったと考えれば、多少割り切れるだろうか。
(いや、無理だな)
「…ミア、こっち」
姉妹が貴族に紛れ、気配が十分に遠のいてから、ミアに声を掛けた。ホールや廊下から少し離れた、警備の関係で通常の招待客では入れない通路がある。王家直属騎士の権限で入り、周囲の気配を確認してから結界を張った。感知できるのはジョンだけだ。何も問題はない。
ミアのドレスの汚れを、魔術で取り払ってしまう。ミアからは魔力も出ていないし、上手くやり過ごせたのだろう。
「平気?」
「あんなの、小説の中でしか起きないと思ってた。現実に起こるんだね」
「そうだね…」
(余裕がないのは僕だけか……)
驚いてはいるが、楽しそうに目をきらきらさせるミアを引き寄せ、額にキスを落とした。この状況を楽しんでいるミアに、ルークの葛藤が明らかになってほしくなかった。
魔術学校の修了生が皆、ウィンダム魔術爵兄弟やカートレット侯爵姉妹のような人だとは思わない。だが、国王夫妻が主催の夜会で、王家直属騎士であるルークとその妻ミアに対してああいうことをできる人物が、いるにはいるのだ。
人格のせいで、ウィンダム魔術爵兄弟の他にも、任務につけていないような魔術師がいるのではないかと、疑いたくなる。もちろん、任務ができない程度の魔力しか持たない者は、街の魔術道具屋を経営するなど生計を立てる別の手段がある。
任務をこなせるほどの魔力を持っているという優越感から、人格が歪んだ者に対しては、どう対処しているのだろう。
ミアをひとりで外へ出すことを、許可できそうにない。ルークが一緒にいても、嫌がらせを受けるのだ。もしひとりのときに何かあったら、耐えられるだろうか。いやむしろ、ルークと一緒にいるから嫌悪されるのだろうか。
ミアの手を引いて国王夫妻のところへ戻るルークは、すっかり表情を作ることを忘れていた。
「…見えてたよ」
「そうですか」
チャールズに声を掛けられ、はっとした。玉座の近くで、出席者から見える位置にいる。ゆっくりと瞬きをする間に、気持ちを整えた。あまり効果的ではなく普段はやらないが、溜息よりは目立たない。
「ルーク?」
「ん、大丈夫だよ」
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