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本編:第一章
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傷心の柴田が再び寝込んでから一時間程たった頃。
事務室のドアが開き、高瀬と月見里が入ってきた。
高瀬は凝り固まった首をコキコキと鳴らすと、ソファーの上の柴田を横目で見る。柴田はピクリともせずソファーの背に身体を向けたままだ。
「柴田はまだ気が付かないのか?」
「いえ、一度気が付かれたんですけど、一時間ほど前にまたお休みになりました」
「何ともなさそうだった?」
「大丈夫そうでしたよ」
栞がそう言った途端、高瀬はジャケットを被って寝ている柴田の頭を小突いた。
「起きろ、役立たず!」
「痛い!痛い!痛いですよう」
「なんだ、起きてんじゃないか」
「今、色んな所が痛いんです」
「何言ってんだコイツは。甘えてんじゃねえのか」
もう一発見舞ってやろうと高瀬が拳を上げた時、高瀬の尻から軽快な音楽が流れ出した。
ゲームを全くしない月見里でさえその名を知っている、有名なRPGのレベルアップ音だ。
「呼び出し?」
「まあな。でも本庁じゃなくて、大樹だ」
言いながら尻のポケットから携帯を取り出し、メールをチェックすると、プッと吹き出した。
「なんて?」
「見てみ」
高瀬が携帯を突き出すと、月見里と栞、そしてのろのろと起き上がった柴田が画面を覗き込んだ。
<きよおわ はやく おしごとおわるの あたらしい げむ いしよにしたいな よるごはん まぼなす おいしいです だいきより>
「いいねえ」
月見里はメールを繰り返し読んで楽しそうにクスクスと笑っている。
「着メロはレベルアップだけど、相変わらず進歩ねえだろ」
そう言いながらも、高瀬の顔には困った様子が全くない。
「文孝と遊びたくて仕方ないんだね」
「夏休みですもんね」
栞がそう言うと、月見里は、なるほどと掌をポンと打った。
曜日感覚がないとよく言うが、子供がおらず、まして長期休暇と縁のない日本の社会人の場合、バケーション感覚がないとでも言うのだろうか。夏休みは、それくらいピンとこない名詞なのだ。
「そっか、夏休みだったか」
「先生、気付かなかったんですか?」
驚いたように見上げる栞に、月見里は決まり悪そうに頭を掻いた。
「それじゃあ、今日はもう上がって、早く行ってあげないと。文孝も疲れたろ?和んで来なよ」
「そうすっかな。お前は? 久しく会ってないだろ?」
「いや……。僕は遠慮しておくよ。仕事も残ってるし」
「そっか」
携帯を折り畳み、ポケットへ仕舞い込む高瀬を、柴田はまじまじと見詰める。そして高瀬と目が合うと言った。
「知らなかった。高瀬さん、子供いたんで……」
最後まで言わせる暇を与えず、高瀬は柴田の後頭部をパカンと殴る。そこは解剖室で作った大きな瘤があるところだ。
「うぐぐぐぐ……」
「俺は独身だ。子供もいねえよ」
頭を抱え悶絶する柴田を横目で睨む高瀬の顔は凶悪そのものだ。
そんな高瀬を諌めると月見里が代わって柴田に答える。その側では、栞が新しい保冷枕にタオルを巻いていた。
「大樹君は、文孝の友達なんだよ」
「友達……ですか?」
「まあ……いろいろあってな」
栞の手から保冷枕を取り、それを柴田の頭にドスンと乗せると、高瀬はジャケットを手にした。
と、その時。再び高瀬の携帯が鳴った。今度は懐かしい刑事ドラマのテーマ曲である。
「はい、高瀬……」
『山根です。良かった、つかまって』
ホッとしたように溜息をついたのは、昼間御岳山で状況説明をした青梅署の刑事、山根であった。
「何かあったんですか」
踵を返し、手にしていたジャケットをソファーの背にかけると、高瀬は月見里のデスクに陣取り、メモを探し始めた。
『ええ。実は御岳山の七代の滝で、少年のホトケがあがったんです』
「そいつも腹に?」
メモ帳とペンを差し出す栞に手を挙げて応えながら、高瀬は聞いた。
『いえ。綺麗なもんでした。それで遺体はJ大の方へ入れたんですが……。でも、どうやら今日のヤマと関連がありそうなので、ご連絡させて頂いたんです』
「そうでしたか。死因はもうわかったんですか」
『ショック死でした。でも、首……というか、ほぼ肩にあたりますが、そこに刺創が5つあって。なんだか巨大な手で掴んだかのようなんですよ。位置的にもそうなんですが、まるで鋭い爪が刺さったみたいな感じなんです。それに、心臓に異常が認められました』
「心臓病って事ですか」
『いえ。少年の身元は直ぐに割れましたんで、両親に確認しましたが、本人にそう言った既往症はないそうです』
「身元が割れてるんですか」
『はい。にのまえわかる。苗字が数字の『イチ』で『ニノマエ』。名前が数字の『ニ』を書いて『ワカル』。ニ、ノ、マ、エ、ワ、カ、ル、です』
「数字のイチとニで、にのまえわかる……」
珍しい名前だ。だが、微かに聞き覚えがある。その訳は直ぐ後ろにいた月見里により明らかになった。
「代議士の『にのまえはじめ』の息子じゃないか? 確か彼は数字のイチを二つ書いて、にのまえはじめ。息子には、数字のニを書いて『わかる』と読ませてたはずだ」
「にのまえ……はじめの……息子?」
オウム返しをした高瀬に、電話の向こうで山根がそうですと固い声で答えた。
『代議士の一一の一人息子、二、十八歳。XX学園の生徒です』
「XX学園?」
『ご存知なんですか?』
「あ……いや。知り合いが通ってるもんで。で、他に何か分かりましたか」
『一二が身につけていた、ウエストバッグ……いや、チョークポーチと言うんですか? あの、ジーンズのベルト通しに金具で引っ掛けて使う……」
「ああ」
ファッションや流行に疎い高瀬にも、それは容易に想像出来た。
XX学園に通う『知り合い』が、いつもジーンズからぶら下げているヤツだ。
高瀬から見れば、なんとも無用心だと思うのだが、コンパクトで両手が開くそれは今、多くの若者が愛用している。
山根によると、そのチョークポーチに、一二が契約している携帯電話が入っていたのだと言う。
『幸いにも、その携帯電話が防水タイプの物だったので、データが完全に残っていたんです。その通話履歴から、長谷川英明と言う──こちらもXX学園の生徒なんですが、この英明と、先に遺体で発見された、例の土田正夫の名前が確認されました』
「なんだって?」
『直ぐに長谷川英明の所在を確認したんですが、どうやら行方を晦ましているようで。早急に手配したところです。あと、一二の遺体からとったサンプルの検査は一週間くらい掛かるそうです』
「そうですか。何か分かったら連絡して下さい」
『分かりました。それから……すみません。この件で走り回ってたもんですから、資料はこれから本庁へお届けします』
「ああ、それじゃあ……」
走り書きしたメモを千切ってポケットに突っ込むと、高瀬は携帯を耳に押し当てたまま後ろの柴田を振り返った。
「柴田と言うのがいますんで。そいつに渡して下さい」
「ええっ!」
「うるさい。黙れ!あ、いや、こっちの話で。それじゃあ、宜しくお願いします」
不服そうな柴田をひと睨みすると、高瀬は通話を終了した。
「何かあったのかい?」
「現場近くでまたホトケが上がった。J大に搬入されたそうだ」
「それが、一一の息子なんだね?」
「ああ、十八歳の少年だ」
少年と言う言葉に、栞の表情が曇った。
未来ある少年の死は誰にとっても辛いが、彼女には、八つ歳の離れた高校生の弟が居た。
その弟と重なるのだろう。栞は、抓られたかのように痛そうな表情を浮かべると月見里の術衣の裾を掴み、月見里は、そんな優しく繊細な秘書の頭を、何も言わずポンポンと優しく叩いた。
「しっかし。代議士の息子が指名手配犯と接点があったとはなあ」
「手配犯?」
席を立ち、ボリボリと頭を掻く高瀬に、月見里が聞き返した。
「さっき、お前が腹を縫ってやったヤツだよ」
既に簡単な報告は受けている。
土田正夫──。
都内の暴力団事務所に出入りをしているチンピラで、幾つかの殺人事件の容疑が掛かっていた男。言わば、鉄砲玉。極道の捨て駒だ。
「それはまた……。一波乱ありそうだね。マスコミが大喜びしそうだ」
「だな」
しかし、表沙汰にはならないだろう。一代議士と言えば、その力は表だけでなく、裏の筋にまで及ぶと専らの噂だ。
息子の交友関係の事実をもみ消すなど、自身が受けた献金の事実をもみ消すよりも簡単に違いない。
「兎に角、今日は千里んとこ泊まるわ。なんかあったらケータイに電話してくれ」
今日は色々ありすぎた。ここは月見里の言う通り、和んで頭を休ませるのが得策のようだ。
「ちょちょちょ、高瀬さん」
再びジャケットを手にした高瀬のシャツを慌てて掴んだのは柴田だった。
舌打ちすると、ジロリと眉尻を下げている柴田を睨む。
「お前は充分寝たろうが。後は頼んだぞ。じゃあな、月見里。栞ちゃんもご苦労さん」
柴田に断らせる余裕を与えぬよう、矢継ぎ早にそう言うと、高瀬は、鬼、悪魔と騒ぎながらシャツを引っ張る柴田の手をはたき、事務室を出て行った。
事務室のドアが開き、高瀬と月見里が入ってきた。
高瀬は凝り固まった首をコキコキと鳴らすと、ソファーの上の柴田を横目で見る。柴田はピクリともせずソファーの背に身体を向けたままだ。
「柴田はまだ気が付かないのか?」
「いえ、一度気が付かれたんですけど、一時間ほど前にまたお休みになりました」
「何ともなさそうだった?」
「大丈夫そうでしたよ」
栞がそう言った途端、高瀬はジャケットを被って寝ている柴田の頭を小突いた。
「起きろ、役立たず!」
「痛い!痛い!痛いですよう」
「なんだ、起きてんじゃないか」
「今、色んな所が痛いんです」
「何言ってんだコイツは。甘えてんじゃねえのか」
もう一発見舞ってやろうと高瀬が拳を上げた時、高瀬の尻から軽快な音楽が流れ出した。
ゲームを全くしない月見里でさえその名を知っている、有名なRPGのレベルアップ音だ。
「呼び出し?」
「まあな。でも本庁じゃなくて、大樹だ」
言いながら尻のポケットから携帯を取り出し、メールをチェックすると、プッと吹き出した。
「なんて?」
「見てみ」
高瀬が携帯を突き出すと、月見里と栞、そしてのろのろと起き上がった柴田が画面を覗き込んだ。
<きよおわ はやく おしごとおわるの あたらしい げむ いしよにしたいな よるごはん まぼなす おいしいです だいきより>
「いいねえ」
月見里はメールを繰り返し読んで楽しそうにクスクスと笑っている。
「着メロはレベルアップだけど、相変わらず進歩ねえだろ」
そう言いながらも、高瀬の顔には困った様子が全くない。
「文孝と遊びたくて仕方ないんだね」
「夏休みですもんね」
栞がそう言うと、月見里は、なるほどと掌をポンと打った。
曜日感覚がないとよく言うが、子供がおらず、まして長期休暇と縁のない日本の社会人の場合、バケーション感覚がないとでも言うのだろうか。夏休みは、それくらいピンとこない名詞なのだ。
「そっか、夏休みだったか」
「先生、気付かなかったんですか?」
驚いたように見上げる栞に、月見里は決まり悪そうに頭を掻いた。
「それじゃあ、今日はもう上がって、早く行ってあげないと。文孝も疲れたろ?和んで来なよ」
「そうすっかな。お前は? 久しく会ってないだろ?」
「いや……。僕は遠慮しておくよ。仕事も残ってるし」
「そっか」
携帯を折り畳み、ポケットへ仕舞い込む高瀬を、柴田はまじまじと見詰める。そして高瀬と目が合うと言った。
「知らなかった。高瀬さん、子供いたんで……」
最後まで言わせる暇を与えず、高瀬は柴田の後頭部をパカンと殴る。そこは解剖室で作った大きな瘤があるところだ。
「うぐぐぐぐ……」
「俺は独身だ。子供もいねえよ」
頭を抱え悶絶する柴田を横目で睨む高瀬の顔は凶悪そのものだ。
そんな高瀬を諌めると月見里が代わって柴田に答える。その側では、栞が新しい保冷枕にタオルを巻いていた。
「大樹君は、文孝の友達なんだよ」
「友達……ですか?」
「まあ……いろいろあってな」
栞の手から保冷枕を取り、それを柴田の頭にドスンと乗せると、高瀬はジャケットを手にした。
と、その時。再び高瀬の携帯が鳴った。今度は懐かしい刑事ドラマのテーマ曲である。
「はい、高瀬……」
『山根です。良かった、つかまって』
ホッとしたように溜息をついたのは、昼間御岳山で状況説明をした青梅署の刑事、山根であった。
「何かあったんですか」
踵を返し、手にしていたジャケットをソファーの背にかけると、高瀬は月見里のデスクに陣取り、メモを探し始めた。
『ええ。実は御岳山の七代の滝で、少年のホトケがあがったんです』
「そいつも腹に?」
メモ帳とペンを差し出す栞に手を挙げて応えながら、高瀬は聞いた。
『いえ。綺麗なもんでした。それで遺体はJ大の方へ入れたんですが……。でも、どうやら今日のヤマと関連がありそうなので、ご連絡させて頂いたんです』
「そうでしたか。死因はもうわかったんですか」
『ショック死でした。でも、首……というか、ほぼ肩にあたりますが、そこに刺創が5つあって。なんだか巨大な手で掴んだかのようなんですよ。位置的にもそうなんですが、まるで鋭い爪が刺さったみたいな感じなんです。それに、心臓に異常が認められました』
「心臓病って事ですか」
『いえ。少年の身元は直ぐに割れましたんで、両親に確認しましたが、本人にそう言った既往症はないそうです』
「身元が割れてるんですか」
『はい。にのまえわかる。苗字が数字の『イチ』で『ニノマエ』。名前が数字の『ニ』を書いて『ワカル』。ニ、ノ、マ、エ、ワ、カ、ル、です』
「数字のイチとニで、にのまえわかる……」
珍しい名前だ。だが、微かに聞き覚えがある。その訳は直ぐ後ろにいた月見里により明らかになった。
「代議士の『にのまえはじめ』の息子じゃないか? 確か彼は数字のイチを二つ書いて、にのまえはじめ。息子には、数字のニを書いて『わかる』と読ませてたはずだ」
「にのまえ……はじめの……息子?」
オウム返しをした高瀬に、電話の向こうで山根がそうですと固い声で答えた。
『代議士の一一の一人息子、二、十八歳。XX学園の生徒です』
「XX学園?」
『ご存知なんですか?』
「あ……いや。知り合いが通ってるもんで。で、他に何か分かりましたか」
『一二が身につけていた、ウエストバッグ……いや、チョークポーチと言うんですか? あの、ジーンズのベルト通しに金具で引っ掛けて使う……」
「ああ」
ファッションや流行に疎い高瀬にも、それは容易に想像出来た。
XX学園に通う『知り合い』が、いつもジーンズからぶら下げているヤツだ。
高瀬から見れば、なんとも無用心だと思うのだが、コンパクトで両手が開くそれは今、多くの若者が愛用している。
山根によると、そのチョークポーチに、一二が契約している携帯電話が入っていたのだと言う。
『幸いにも、その携帯電話が防水タイプの物だったので、データが完全に残っていたんです。その通話履歴から、長谷川英明と言う──こちらもXX学園の生徒なんですが、この英明と、先に遺体で発見された、例の土田正夫の名前が確認されました』
「なんだって?」
『直ぐに長谷川英明の所在を確認したんですが、どうやら行方を晦ましているようで。早急に手配したところです。あと、一二の遺体からとったサンプルの検査は一週間くらい掛かるそうです』
「そうですか。何か分かったら連絡して下さい」
『分かりました。それから……すみません。この件で走り回ってたもんですから、資料はこれから本庁へお届けします』
「ああ、それじゃあ……」
走り書きしたメモを千切ってポケットに突っ込むと、高瀬は携帯を耳に押し当てたまま後ろの柴田を振り返った。
「柴田と言うのがいますんで。そいつに渡して下さい」
「ええっ!」
「うるさい。黙れ!あ、いや、こっちの話で。それじゃあ、宜しくお願いします」
不服そうな柴田をひと睨みすると、高瀬は通話を終了した。
「何かあったのかい?」
「現場近くでまたホトケが上がった。J大に搬入されたそうだ」
「それが、一一の息子なんだね?」
「ああ、十八歳の少年だ」
少年と言う言葉に、栞の表情が曇った。
未来ある少年の死は誰にとっても辛いが、彼女には、八つ歳の離れた高校生の弟が居た。
その弟と重なるのだろう。栞は、抓られたかのように痛そうな表情を浮かべると月見里の術衣の裾を掴み、月見里は、そんな優しく繊細な秘書の頭を、何も言わずポンポンと優しく叩いた。
「しっかし。代議士の息子が指名手配犯と接点があったとはなあ」
「手配犯?」
席を立ち、ボリボリと頭を掻く高瀬に、月見里が聞き返した。
「さっき、お前が腹を縫ってやったヤツだよ」
既に簡単な報告は受けている。
土田正夫──。
都内の暴力団事務所に出入りをしているチンピラで、幾つかの殺人事件の容疑が掛かっていた男。言わば、鉄砲玉。極道の捨て駒だ。
「それはまた……。一波乱ありそうだね。マスコミが大喜びしそうだ」
「だな」
しかし、表沙汰にはならないだろう。一代議士と言えば、その力は表だけでなく、裏の筋にまで及ぶと専らの噂だ。
息子の交友関係の事実をもみ消すなど、自身が受けた献金の事実をもみ消すよりも簡単に違いない。
「兎に角、今日は千里んとこ泊まるわ。なんかあったらケータイに電話してくれ」
今日は色々ありすぎた。ここは月見里の言う通り、和んで頭を休ませるのが得策のようだ。
「ちょちょちょ、高瀬さん」
再びジャケットを手にした高瀬のシャツを慌てて掴んだのは柴田だった。
舌打ちすると、ジロリと眉尻を下げている柴田を睨む。
「お前は充分寝たろうが。後は頼んだぞ。じゃあな、月見里。栞ちゃんもご苦労さん」
柴田に断らせる余裕を与えぬよう、矢継ぎ早にそう言うと、高瀬は、鬼、悪魔と騒ぎながらシャツを引っ張る柴田の手をはたき、事務室を出て行った。
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