義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話

よしゆき

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 それからまた数日が過ぎていった。現状はなにも変わらず、ユリウスに抱かれるだけの日々が続く。
 どうすればいいのかわからないまま、どんどん時間は流れていく。
 このままではいけないとわかっているのに、どうすることもできない。
 悩ましく思いながらも、ユリウスに抱かれると、マリナは疲れきって悩む暇もなく深い眠りに落ちる。
 すやすやと眠っていたマリナだが、ふと気配を感じ、目を覚ました。
 ベッドに座り、こちらを見下ろすユリウスがいた。

「ユリウス、おかえりなさい……」

 寝ぼけながらそう言えば、ユリウスは蕩けるように甘く微笑んだ。

「ただいま、マリナ」

 ユリウスはもちろん、四六時中マリナの傍にいるわけではない。セックスをして、マリナが眠っている間に家に帰る。そうして必要な用事を済ませ、またここに戻ってきてマリナとセックスをする。ずっとここにはいないけれど、毎日必ず訪れ、飽きもせずにマリナを抱いた。
 今日も、マリナが眠りに就いた後で外へ出て、戻ってきたところなのだろう。

「起こしてごめんね」
「いいえ……」

 マリナはもそもそと体を起こす。額にユリウスの唇が落ちてきた。甘く優しい唇の感触に、胸がきゅんと締め付けられる。
 頬をほんのりと赤く染めるマリナを、ユリウスがじっと見つめていた。

「ユリウス……?」
「今日、家に帰ったらラドヴァンから手紙が届いてたんだ」
「え……?」
「シルヴィエ嬢と正式に婚約したらしい」
「……こん、やく…………」

 マリナは呆然とユリウスの言葉を反芻する。
 あの二人が思い合っていることはもうわかっていたことだ。けれど、婚約にまで至ってしまったのなら、本当に、万に一つの可能性も残されていないのだと突きつけられた思いだった。
 マリナのしてきたことはなんだったのだろう。
 ユリウスに幸せになってほしいと願いながら、結局マリナがしたことは、訪れるはずだった彼の幸せな未来を遠ざけて、永遠に手に入らなくしてしまった。
 選択肢を間違えても、もうやり直すことなんてできない。
 取り返しのつかない過ちを犯してしまったのだ。
 改めてその事実が重くのし掛かり、涙が零れた。
 マリナに泣く資格などない。辛いのはユリウスなのだ。けれど、こらえようとしても涙は溢れて止まらない。

「どうして泣くの?」

 ユリウスの冷ややかな声に顔を上げると、彼は険しい表情でこちらを見下ろしていた。
 ユリウスの強い憤りを感じ、マリナは更に胸が痛んだ。
 彼も、シルヴィエが自分を選ばなかったのはマリナのせいだと思っているのだ。ダンスを邪魔してしまったし、もしかしたらマリナが自覚していないだけで、他にもそういうことがあったのかもしれない。

「ごめ、なさぃ……っ」

 謝ったところで、もうどうにもならない。けれど、謝ることしかマリナにはできなかった。
 ユリウスはますます顔を顰める。

「そんなに、ラドヴァンが好きなのか……?」
「え……?」
「泣くほど、ラドヴァンが好きなの……?」

 言われたことの意味がわからず困惑するマリナの肩を、ユリウスが強く掴む。痛みに、マリナは顔を歪めた。

「っ、ユリウス……?」
「あんなに、何回も僕に抱かれて……僕の手であんなに感じていたくせに……。快楽に溺れて、いやらしく乱れて、何度も何度も僕の子種を注がれて、それを嫌がらなかったのに……」

 狂気を孕みギラギラと暗く輝く瞳が、マリナを射竦める。

「それなのに、マリナの心はまだラドヴァンのものなの? マリナは好きでもない僕に抱かれて、あんなに感じていたの?」
「ち、ちが……待って、ユリウス……」
「聞きたくないっ」

 強く体を押され、ベッドに押し倒される。
 彼は何故か誤解している。マリナがラドヴァンのことを好きだなんて、どうしてそんな勘違いが生まれたのかわからないけれど。とにかく誤解を解こうと口を開くが、重ねられたユリウスの唇に塞がれてしまう。

「んふぅっ、んんっ、ぁ、んーっ」

 深く貪るようなキスをしながら、ユリウスの手がマリナの夜着をはだける。捲り上げられれば、下着を身に付けていないマリナの肌がすぐに露になった。

「ぅんっ、はっ、ユリウス、待って、話を……っ」
「嫌だ」
「んっ、はんんっ」

 息継ぎの合間に懸命に声を上げるけれど、ユリウスは頑なにマリナの話を聞こうとはしなかった。
 伸ばした舌でマリナの口腔内を掻き混ぜながら、ユリウスの手が胸元に触れる。
 胸の膨らみをふにゃふにゃと揉み込まれると、徐々にマリナの体から力が抜けていく。
 動き回る舌に口の中の隅々まで舐められ、快感に体が震えた。

「はっ、んふぁっ、ふっ、んんっ」

 呼吸も満足にできないほど唇を貪られ、マリナの思考は蕩けていく。
 キスも、胸を揉まれるのも気持ちいい。他のことなどどうでもよくなってしまう。

「んっ、はぁっ、ぁんんっ」

 カリカリと爪の先で優しく乳首を引っ掛かれ、強い快感にびくんっと背中が仰け反った。すぐにぷくりと膨らんだそこを、くるくると円を描くように捏ね回される。

「んあぁっ、きもちぃっ、んんーっ」
「マリナ、マリナ……っ」

 溢れた唾液を追いかけて、ユリウスの舌が顎を辿る。首筋に強く吸い付き、何度も痕を残していく。

「全部、僕のものだ、ここも、僕だけの……っ」
「きゃあぁんっ、あっ、あぁっ」

 乳房にむしゃぶりつかれ、快感に悲鳴が上がる。
 マリナに触れるユリウスの手付きはどこか必死で、わからないけれど、早く誤解を解かなければいけないと思った。

「んはぁんっ、ユリウス、お願、あぁっ、待ってぇっ、はなし、話を、んっ、あぁっ、ひあぁっ」

 喘ぎながらも必死に話そうとすれば、それを遮るように強い快楽を与えられる。
 じゅるじゅると胸の突起を吸われ、舐めしゃぶられて、まともな言葉など紡げなかった。

「聞きたくないって言ってるだろう? それとも、お仕置きされたいの?」
「ひんっ」

 咎めるように乳首を強く摘ままれる。
「お仕置き」という言葉に怯んで、マリナは口を噤んだ。
 ユリウスはうっすらと微笑む。

「それでいいんだ。マリナはただ、なにも考えずに僕の手で気持ちよくなっていればいい」
「あぁっ、あっ、あっ」

 乳首を舐めながら、ユリウスの手が下肢に伸ばされる。
 掌で下腹を摩られ、それだけで子宮が強く疼いた。ユリウスの子種を欲しがり、膣内が蜜で潤む。
 蕩けたマリナの表情を見て、ユリウスはうっとりと目を細めた。

「いい子だね、マリナ。僕のことだけ考えて、僕のことだけ感じて」

 熱い囁きが鼓膜を震わせる。
 言われなくても、マリナはずっとユリウスのことで頭がいっぱいだ。出会ったときからずっと、ユリウスのことだけを見て、ユリウスのことだけを考えてきたのだ。これ以上ないくらいに、マリナの中はユリウスで満たされている。

「ユリウスぅっ、んっ、あっ、あぁっ」

 ユリウスの手が更に下に移動し、濡れた秘所に触れる。
 コリコリと乳首を甘噛みしながら、指が蜜口に差し込まれた。解す前からとろとろに蕩けた肉穴が、彼の指を締め付ける。そこはとっくにユリウスの熱を求めて、早く欲しいと待ちわびていた。

「マリナの中、もう僕のものを欲しがってる」

 恍惚とした表情で、ユリウスはマリナの中を掻き回す。
 止めどなく蜜が分泌され、指が出し入れされるたびに溢れてシーツにまで滴った。

「ひあっ、あんっ、あぁっ、あっ」
「マリナ、僕が欲しい?」
「あっ、あっ、あっ、ひぅんっ」
「欲しいって言って、マリナ」
「あっ……」

 切なげな彼の声音に求められるまま、マリナは口を開いた。

「欲しい……ユリウスが、欲しいの……っ」

 ユリウスは一瞬泣きそうに顔を歪め、膣内から指を抜いた。代わりに、取り出した陰茎を押し当てる。

「僕を全部あげるから……」
「あっ、あっ……」
「だから、僕のものになって、マリナ……っ」
「あああぁっ」

 ずぷぷ……っと、一気に最奥まで貫かれた。痛みなど感じることもなく、熟れた肉は悦んで彼の欲望を包み込む。

「ひあっ、あっ、あはぁんっ」
「マリナっ……マリナっ」

 どこか切羽詰まった様子で、ユリウスはマリナの中を激しく突き上げる。
 余裕なく、まるで縋るようにマリナを犯すその姿に、彼を癒したいと強く思った。

「ユリウスぅっ……」

 マリナは両腕を広げて、彼に向かって伸ばした。

「マリナ……っ」

 すぐに、ユリウスはマリナを抱き締める。腕の中に閉じ込めるように力を込め、ぴったりと体を重ね合わせた。
 強く抱き締められ、マリナも同じように彼の背中にしがみつく。
 彼が求めるのなら、シルヴィエの代わりでもなんでもできると思った。それで彼の心が少しでも救われるのなら、マリナはなんだってする。
 互いに求め合うように、二人は熱を分け合った。

「あぁっ、ユリウス、ユリウスぅっ」
「マリナっ、僕の……僕のものだ……っ」

 ユリウスが望むのなら、心も体も、全て捧げる。
 彼が本当に手に入れたいと望んでいるのはシルヴィエだったとしても。

「誰にも渡さない、マリナは僕だけの……っ」

 彼の熱が流れ込んでくる。体の内側までも、彼のものだと強く訴えかけてくるように。彼の熱で満たされていく。
 暫く、二人の荒い息遣いだけが聞こえていた。
 息を整え、ユリウスが体を離す。埋め込まれていた彼の熱を失い、中が切なく収縮した。

「マリナ……」

 ユリウスの瞳が、まっすぐマリナを見つめている。熱を帯びた彼の視線に胸が締め付けられた。
 彼の望む通りにしよう。
 監禁されてもいい。一生ここから出られなくても構わない。この先ずっと、誰にも会えなくても。
 そしていつか、彼に捨てられる日が来たとしても。それでもいい。
 もしユリウスにシルヴィエ以上に好きな人ができて、マリナを必要としなくなるまで。マリナはずっと、彼の傍にいよう。
 そう心に決めた。
 それはそれとして、おかしな誤解だけは解いておきたい。

「ユリウス、私はラドヴァン様のこと好きではありません」

 きっぱりと言い切るが、ユリウスは信じてはいなかった。彼は切なげな苦笑を浮かべる。

「そんな嘘を言わなくてもいいよ」
「嘘ではありません。本当に、なんとも思っていないんです。別に嫌いではありませんし、好きでもないのです。ラドヴァン様に対して特別な感情を抱いたことなど一度もありません」

 マリナは強く言い募る。マリナはずっとユリウスだけを好きなのに、そんな誤解をされたままなのは嫌だった。

「本当なんです。本当に、好きではないのです」

 マリナの必死な様子に、ユリウスの表情が揺らぐ。

「じゃあ、どうして泣いていたの? ラドヴァンとシルヴィエ嬢が一緒にいるところを見て、泣いていただろう? それに、婚約が決まったと伝えたときも。ラドヴァンが好きだから、泣くほど悲しかったんじゃないのか?」
「ち、違うの……っ」

 マリナは口籠る。
 迷いながらも、正直に伝えた。

「泣いていたのは、私のせいで、ユリウスとシルヴィエ様がうまくいかなかったから……それがショックで、泣いてしまったのです……」
「僕と、シルヴィエ嬢が……?」

 ユリウスは怪訝そうに眉を顰める。
 彼の傷を抉るようなことを言っているのかもしれない。けれど彼の表情は悲しんでいるようでも怒っているようでもなく、困惑しているようだった。

「ユリウスは、シルヴィエ様のことが……好きなのでしょう? 私、前にユリウスとシルヴィエ様のダンスを邪魔してしまって……。あのとき、私が邪魔をしなければ、ユリウスとシルヴィエ様が踊っていれば……きっとシルヴィエ様はユリウスを好きになっていました……。本当なら、ユリウスとシルヴィエ様が婚約していたのに……ユリウスはシルヴィエ様と幸せになるはずだったのに……私のせいで……」
「なにを言ってるの?」

 ユリウスが静かな声で遮る。

「僕とシルヴィエ嬢が婚約なんて、するはずがない」
「で、でも、私が邪魔をしなければ……っ」
「そもそも、僕はシルヴィエ嬢を好きなわけではないよ」
「え……?」
「何度もマリナに愛してるって伝えたのに、信じていなかったの?」

 今度はマリナが困惑する番だった。
 確かに愛しているとは言われたけれど、それはシルヴィエとのことがショックで、マリナをシルヴィエの代わりにしていたから言ったのではないのか。でも、ユリウスは今、はっきりとシルヴィエを好きではないと口にした。

「ど、ど、どうして……だって、ユリウスが好きなのはシルヴィエ様で……いつも、顔を合わせれば楽しそうに話していて……だから、お二人は思い合っているのだと……」

 恋が芽生えているのだと、思っていたのに。

「僕が好きなのは、マリナだけだよ」

 ユリウスのまっすぐな視線がマリナに向けられる。
 けれど、俄には信じられなかった。

「そんな……嘘、です……。私、今までずっと、ユリウスに冷たく当たって……」

 好きになる要素などなかったはずだ。
 なにせ彼に嫌われるために、そっけない態度で接し続けてきたのだから。
 それは逆効果だったというのだろうか。嫌われるための行動が、全て裏目に出てしまったというのだろうか。

「嫌われるような態度しか、とってこなかったのに……」
「そうだね。マリナはずっと、僕にだけ冷たかった」

 ユリウスは微苦笑を浮かべる。

「だから僕はずっと、マリナの笑顔が見たくて……笑顔を向けてほしくて堪らなかった。どうしたらマリナと親しくなれるのか、普通に話してくれるのか、そんなことばかり考えて、僕の頭の中はいつもマリナでいっぱいだったよ」

 はじめてユリウスの気持ちを聞かされ、マリナは呆然となる。

「マリナがラドヴァンを好きなんだと思ったら、すごく嫌な気持ちになって。マリナを誰にも渡したくない、僕だけのものにしたいって思ったんだ」

 ユリウスの手が、マリナの頬を撫でる。

「出会ったときから、僕の心にはマリナしかいないよ。他の人のことなんて考える余地もない。きっとこれからもずっとね」
「…………」
「僕は他の誰でもない、マリナと幸せになりたいんだよ」

 ユリウスの瞳は優しく、愛おしむようにマリナを見つめている。
 じわじわと、彼の言葉が脳に染み込んでいく。
 胸がドキドキして、彼の視線にきゅうっと締め付けられる。
 夢みたいな展開に頭がふわふわして、でも伝わる彼の体温に夢じゃないと実感して、幸せが込み上げてくらくらしてきた。

「わ、私も、ユリウスと幸せになりたい……」

 震える声で思いを告げる。

「ずっとずっと、ユリウスが好き……ユリウスだけが、好きなの……」

 ユリウスは僅かに目を見開いた。

「本当に、マリナ?」

 尋ねる彼の声も震えていた。
 すぐには信じられないのは彼も同じだろう。マリナはユリウスに嫌われようと、彼との間に徹底的に壁を作ってきたのだから。
 こくりと頷き、自分の気持ちを言葉にする。

「はじめてユリウスに会ったときから、ほんとはずっと好きだったの。でも……私は義妹だから……好きになっちゃいけないと思って……ユリウスにはいずれ相応しい人が現れるから……。だから、わざと嫌われるような態度をとってきたの……今まで、ごめんなさい……」

 ゲームのことは話せないが、限りなく真実に近い形で伝えた。

「じゃあ、本当に……?」
「うん……。私は、ユリウスが好き」

 確認するように尋ねられ、はっきりと答えた。
 すると、ユリウスの腕にきつく抱き締められる。

「マリナ……っ」

 もう逃がさないというように、腕の中に囚われた。
 ずっとユリウスの気持ちに気づかず、マリナの言動が彼を追い詰めてしまったのだ。きっとたくさん傷つけてしまった。
 そのせいで歪んでしまったのなら、これから先、マリナが彼を癒そう。時間がかかっても、歪んだままだったとしても、マリナはずっと彼の傍にいたい。

「ユリウス、顔を見せてください」

 マリナの言葉に、ユリウスはそっと体を離した。
 泣きそうな彼の顔に、愛しさが込み上げる。
 マリナはユリウスの頬を手で包み込んだ。

「大好き、ユリウス……愛してます」

 マリナはとびきりの笑顔を彼に見せる。
 今まで一度も彼には向けなかった、心からの笑顔を。

「マリナ……」

 ユリウスも、くしゃりと顔を歪めて微笑んだ。
 マリナの思い描いていた未来とはなにもかもが違い、展開は思わぬ方向へと進んでしまった。
 ユリウスとシルヴィエが幸せになる未来は、マリナのせいで台無しになってしまったけれど。
 マリナがユリウスを幸せにしよう。
 これからは、マリナとユリウスが幸せになる未来の為に歩きだそう。
 マリナはユリウスと微笑み合い、どちらからともなくキスをした。





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 読んでくださってありがとうございます。



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