義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話

よしゆき

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 その日から、マリナは自由を奪われた。
 ドアは外から鍵をかけられ、窓も開けられないように閉めきられている。そんな部屋に閉じ込められ、毎日のようにユリウスに抱かれた。ベッドの上だけでなく、部屋の中の至るところで彼の愛撫を受け、とろとろに溶かされた。
 今も、ソファの上で後ろからユリウスに抱き締められ、胸と秘所を弄られていた。
 マリナは全裸で、M字に脚を開かされたはしたない姿を晒している。気が遠くなりそうな羞恥を感じながらも、ユリウスに与えられる快楽に抗うことなどできなかった。

「ひぁっ、あっ、あっ、あんっ」

 指に挟まれた胸の突起をこりこりと捏ね回され、花芽も同じように弄られる。敏感な箇所を同時に刺激され、蜜口は既にどろどろに濡れそぼっていた。

「あぁっ、ユリウスぅっ」
「僕の手で快楽に悶えるマリナは可愛いね」

 熱を持ったマリナの耳に吸い付きながら、ユリウスは囁く。
 マリナはもう彼を「ユリウス」としか呼ばなくなっていた。そう、教え込まれたのだ。名前で呼ばなければ、お仕置きされる。頭がおかしくなりそうなほど、何度も絶頂を与えられたり。逆に、いけないようにギリギリのところで焦らされ、泣いて縋ってもいかせてもらえなかったり。
 そんなことを繰り返され、ユリウスと呼ぶことにしっかりと慣らされた。

「ユリウス、あっ、きもちいいっ、もう、あっ、あぁっ」
「いいよ、イッて、マリナ」
「あっ、あっ、~~~~~~っ!」

 花芽をぐちゅぐちゅと激しく擦られ、マリナは絶頂を迎えた。ぎゅうっと爪先を丸め、全身を痙攣させる。花弁の奥から新たな蜜がとろとろと溢れた。
 脱力し、震えるマリナの頬に優しく口づけながら、ユリウスは肉粒から指を離した。
 ねっとりと蜜が糸を引き、その卑猥な光景にマリナは激しい羞恥を覚えた。恥ずかしいことはもう散々されてきたが、慣れることはない。
 ユリウスの指は、蜜を漏らす花弁に触れた。くちくちと濡れた音を立てて撫で回され、まるで期待するかのように蜜口が開閉する。
 気づいたユリウスが嬉しそうに笑みを零した。

「ふふ。可愛いね、マリナのここ。お口をぱくぱくしておねだりしてるよ」
「やぁっ」

 否定するように首を振るけれど、説得力などないに等しい。嫌がる声は甘ったるく、蜜口は早く欲しいと言わんばかりに収縮を繰り返している。
 マリナの体はすっかりユリウスの与える快感の虜になっていた。

「んあぁっ……」

 ゆっくりと指が埋め込まれていく。
 何度も体を重ね、しっかりと中で感じるように開発されていた。この行為で痛みを感じたのは最初の破瓜の痛みだけで、あとは蕩けるような快楽だけを、丹念に時間をかけて覚えさせられていった。
 指で中を擦られるだけで、マリナは浅ましく淫楽に溺れる。肉襞が指に絡み付き、悦ぶように蠢いた。

「ひあっ、あっ、あぁっ、ユリウスぅっ」

 喉を反らせ、ユリウスの胸に頭を押し付ける。
 快楽に蕩けた顔を晒し、身悶えるマリナを、彼は恍惚とした表情で見下ろしていた。

「本当にマリナは気持ちいいことが大好きだね。少し指で弄っただけで、中をこんなにぬるぬるにして」
「あぁんっ、あっ、あぁっ」
「胸の先も、こんなに真っ赤にして尖らせて」
「ひあぁっ、らめっ、あっ、あっ、あっ」
「いやらしくて、可愛い、僕のマリナ」

 うっとりと囁いて、中から指を引き抜く。
 膣内が追い縋るように締め付ければ、ユリウスはまた嬉しそうに笑った。
 マリナの体を抱え、膣穴に陰茎を宛がう。
 ユリウスの大きさに慣れ形を覚えた媚肉は、蜜を滴らせて欲望に吸い付き、味わうように飲み込んでいく。

「ひっ、あっ、あっ、あっ、ああぁっ」

 上がる悲鳴は隠しきれないほど快楽に濡れていた。
 根本まで彼の熱を埋め込まれ、頭のてっぺんから爪先まで快感に痺れる。

「あっ、あっ、あーっ」
「っは……はあっ、入れただけでイッちゃったね」

 ぶるぶる震えるマリナの体を抱き締め、ユリウスは緩く腰を揺する。

「んぁっ、あっ、いったの、いったからぁっ、あぁっ、中、ぐりぐり、らめぇっ」
「っ、はっ、マリナの体は喜んでるよ。イッたばかりで敏感になってる中をぐりぐりされて、っ、はあっ、ぎゅうって、嬉しそうに、僕のものを締め付けてる……っ」
「ひゃあんっ、あんっ、あっ、あっ」

 ぐずぐずに溶けた膣内を下から突き上げられ、その動きに合わせてマリナの爪先が宙を掻く。深い悦楽に囚われ、逃げることなどできない。

「ユリウスぅっ、んんっ、あっ、ユリウスっ、あぁっ、あっ」
「マリナ、マリナ……っ」

 肉壁を擦り上げながら亀頭で最奥を何度も穿たれ、マリナは嬌声を響かせ続けた。
 蜜で溢れる膣穴は、掻き回されるたびにぬちゅぬちゅと卑猥な粘着音を漏らしている。耳に届く音が恥ずかしくて堪らないのに、その音を聞くだけでぞくぞくして、余計に体が火照っていく。そしてまた新たな蜜を分泌させ、音はどんどん大きく激しくなっていった。
 視線を落とせば、ユリウスの欲望が出し入れされる様が目に入る。大きく太い肉塊が、マリナの漏らした蜜にまみれ、歪んだ花弁の間を行き来していた。
 目に映る光景も聞こえてくる音も、なにもかもがマリナの羞恥を煽る。嬌羞に瞳を潤ませ、甘いよがり声を上げ、快楽に乱れる自分がなによりも恥ずかしい。
 そして羞恥が強ければ強いほど、性感が高まっていくのだ。

「ひぁっ、あっ、ああぁっ」

 マリナはもうずっと絶頂を繰り返し、結合部は止めどなく溢れる蜜で粗相をしたかのようにびしょびしょだ。

「こんなにたくさん漏らして……マリナは本当にいやらしい子だね」
「やあぁっ、あぁんっ」

 膣穴から漏れて泡立つ粘液を、ユリウスの指先が見せつけるようににちゅにちゅと撫でる。
 きつく肉壁を締め付け、マリナはまたいった。

「っ、はあっ……恥ずかしいことと気持ちいいことが大好きで、どこもかしこも敏感で、感じやすい」

 蜜を纏った指が、胸の先端をくにゅくにゅと押し潰す。両方の乳首を弄られ、胎内を剛直に擦られ、マリナは涙を流して身をくねらせた。

「んひあぁっ、あぁっ、あっ、あっ」
「こんなマリナを誰も知らない。僕だけが知ってる、僕だけのマリナだ」
「はひっ、ひあぁっ、あっ、あぁっ」
「もっと乱れて、その姿を僕だけに見せて……っ」
「んあぁんっ、あぁっ、あっ、ひやあぁっ」
「マリナ、マリナ、出すよっ、マリナの中にっ……」
「ひあっ、らめ、んんっ、あっ、あ────っ」

 だめ、と口では言いながら、膣内はユリウスの精液を求めるように蠕動し、陰茎を搾り上げる。
 体の奥で、熱が弾けるのを感じた。
 もう何度、彼の体液を注がれたのかわからない。
 息を整え、ユリウスはゆっくりと自身を引き抜いていった。そしてくたりと力の抜けたマリナの体を抱え、移動する。
 マリナはベッドの端に座らされた。

「今日は庭で散歩しようか」
「え……?」

 濡れたタオルで体を拭きながらさらりと言われた言葉に、マリナはポカンとユリウスを見つめた。
 彼はにっこりと微笑む。

「ずっと部屋に閉じ籠っていたら体に悪いからね」

 そう言って、一枚のワンピースをマリナに着せようとする。
 マリナは慌ててそれを止めた。

「ま、待って、ユリウス……っ」
「うん?」
「あの……外に行くのなら、その前に、お風呂に……」

 マリナの膣内には、注がれたユリウスの体液が入ったままだ。こんな状態で歩いたら零れてきてしまう。
 しかしユリウスはマリナの申し出を聞き入れてはくれなかった。

「お風呂は散歩から帰ってきてからにしよう」
「で、でも、このままでは……」

 もじもじと内腿を擦り合わせ、言葉にせずに訴える。
 ユリウスの指が、つーっと下腹部を撫でた。

「もしかしてマリナ、僕がせっかく注いだ精液を掻き出そうとしてるの?」
「だ、だって……垂れてしまう、から……」

 顔を真っ赤に染めるマリナを、ユリウスは笑みを浮かべて見下ろす。

「大丈夫だよ。ちゃんと栓をしてあげるから」
「え……?」





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 読んでくださってありがとうございます。



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