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しおりを挟むマリナは一人で庭を歩いていた。押し花で栞を作るので、その為の花を探していた。
数日後に訪れるユリウスの誕生日に、プレゼントとして渡そうと考えているのだ。
この屋敷に引き取られてから、数度目のユリウスの誕生日だ。今までは絵を描いたり手紙を書いたり肩たたき券を渡したりしてきた。マリナはお小遣いをもらっていないので、お金のかからないプレゼントを毎年贈っていた。今年は、押し花の栞と手作りのクッキーをプレゼントするつもりでいる。
屋敷の庭には色とりどりの様々な花が咲いている。その花を少し分けてもらおうと、庭に出てきたのだ。
勝手に摘み取るわけにはいかないので、マリナは庭師を捜した。ちょうど、手入れをしている姿が目に入る。
マリナは庭師の青年に近づいた。
「あの……お仕事中にすみません」
そっと声をかける。侯爵家の娘としては腰が低すぎるのだが、目上の人に対して必ず敬語を使っていた前世の記憶に引っ張られてついそうなってしまう。
庭師は振り返り、マリナを見て随分とびっくりしていた。たまに見かけることはあっても、話をするのははじめてだ。マリナに声をかけられるなんて思っていなかったのだろう。
「えっ!? あっ、ま、マリナお嬢様!?」
「はい。えっと、こんにちは」
「ははははいっ」
庭師は帽子を脱いで慌てて頭を下げる。なんだか恐縮させてしまっていて申し訳ない。早く用事を済ませてしまった方がよさそうだ。
「あの、実は、押し花用にお花を少し分けてほしいのですが、いいですか?」
「ええ、はい! それはもちろん! どの花にしましょうか!?」
「ごめんなさい、まだ決めていなくて。どのお花をもらっても大丈夫?」
「はい! あっ、でも、押し花にするのなら、これとか、そっちの花がおすすめです。あと、あっちのも……」
庭師は親切に教えてくれる。
マリナは笑顔で礼を言った。
「そうなの? 教えてくれて、ありがとうございます」
「いいいいえいえ! とんでもない!」
「じゃあ、これと、あっちのをもらってもいい?」
「はい!」
「私が切ってもいいですか?」
「はい! あっ、でも、鋏、俺の使ってる汚いのしかなくて……」
彼がエプロンのポケットから取り出したのは、汚いというか、年季の入った鋏だった。
「大丈夫よ」
マリナはにっこり笑ってそれを受け取る。
「じゃ、じゃあ、俺が押さえてますんで、どうぞ切ってくださいっ」
「ありがとう」
二人でしゃがみこみ、庭師が切りやすいように花を掴み、マリナが鋏を入れる。そうすると、自然と二人の体は近づいた。
全ての花を切り終えたとき。
「マリナ、なにしてるの?」
「ひゃぁうっ!?」
いきなり背後から声をかけられ、マリナは素っ頓狂な声を上げる。慌てて振り返ると、そこにはユリウスが立っていた。
「お、お義兄さま……!?」
いつの間に近づいてきたのだろう。全く気づかなかった。
マリナは立ち上がり、後ろ手に花を隠す。
庭師も隣で立ち上がり、ピンと背筋を伸ばしていた。
「マリナ、なにをしていたの?」
ユリウスは穏やかに微笑み、問いかけてくる。
「ええっと、その、あの……お部屋に飾るお花を摘んでいました……」
できればプレゼントのことは隠しておきたくて、マリナは嘘をついた。
庭師はえ? という表情を浮かべたが、口を挟んでくることはしなかった。
ユリウスは怪訝そうに眉を寄せる。
「部屋に飾る花? それなら、マリナが自分で用意することなんて……」
「あああのっ、自分で選びたかったのです! 自分で摘んだお花を飾ることに意味を感じると言いますか……自分で摘んだからこそ愛着も湧きますし、よりお花の美しさを楽しめるのではないかと思いまして!」
「そうなの?」
「ええ! ところで、お義兄さまはどうしてここに!?」
「マリナを捜していたんだよ。一緒にお茶にしようと思って」
「え……」
いつもお茶に誘ってくる時間を避け、ユリウスに気づかれないようタイミングを見計らったつもりだったのだが、今日に限っていつもよりも随分時間が早い。きっと予定があるのだろう。
「ごめんなさい、お義兄さま。もう終わりましたので」
「じゃあ、一緒に部屋に戻ろう」
その前に、マリナは庭師と向き合った。貸してもらった鋏を差し出す。
「親切にして下さって、ありがとうございました。とっても助かりました」
笑顔で礼を伝えれば、庭師は狼狽えるようにぶんぶんぶんぶんと首を振った。
「ととととんでもないです!」
そのやり取りを、ユリウスがじっと見ていた。
部屋に戻る途中、ユリウスは言った。
「マリナ、今度また花を摘みに行くときは僕も誘ってくれる?」
「え? は、はい……」
「絶対だよ、マリナ。約束してね」
「はい、わかりました……」
優しく微笑みながらも有無を言わせない空気を感じ、マリナは頷いた。
次があるかはわからないけれど、拒否することはできなかった。
ユリウスの誕生日当日。
朝食のあと、マリナは厨房へ向かった。事情を話し、前もって使わせてほしいと頼んでおいた。なにを作るかも教えていたので、既に道具が準備されていた。
「ありがとう、わざわざ準備までしてくれて」
「お嬢様、本当にお一人で作るのですか?」
心配そうに尋ねてくるのは、料理長のデニスだ。三十代前半でまだ若いが、料理の腕は確かだった。厨房には、彼とマリナの二人しかいない。
「大丈夫です。ちゃんと本を読んで勉強してきたから」
本当なら、マリナが一人でクッキーを作れるなんておかしいのだろうが、ユリウスへの誕生日プレゼントなのでどうしても自分で作りたいのだ。前世で何度も作っていたので、作り方は記憶に残っている。
たとえ怪しまれても、まさかマリナに前世の記憶があるだなんてわかるはずもないだろう。
不安そうに傍らに立つデニスに見守られながら、エプロンをつけて早速クッキー作りに取りかかった。
最初はハラハラとマリナの一挙手一投足を固唾を呑んで見つめていたデニスだが、やがてその視線は感心したものに変化していった。
「お嬢様、とても手際がいいですね」
「えっ、ええ、本をじっくり読み込んで、頭にしっかり詰め込んでおいたから……」
もう少し、初心者らしくたどたどしい手付きにするべきだったかもしれない。
「どうやら私の知らないレシピのようですね。是非私もその本を読んでみたいのですが」
「えっ、ええっと……」
そんな本はない。前世で覚えたレシピだ。マリナは必死に言い訳を考える。
「じ、実は、何度も読み込んだあとで、インク瓶の中身を全てその本の上に零してしまって、真っ黒になって読めなくなってしまったから処分したの」
「そうですか……」
マリナの苦しい言い訳に、デニスは残念そうに肩を落とした。
その後もデニスの質問に答えたり、はぐらかしたりしながらクッキー作りを進め、どうにか完成することができた。
デニスに取り出してもらった鉄板の上に、焼き上がったクッキーが並んでいる。香りも見た目も満足のいく出来映えだった。肝心なのは味だ。
少し冷めるのを待ってから、マリナはクッキーを一枚摘まんで食べてみる。
サクサクとした食感で、甘過ぎず、しっかりとバターの味が利いている。素朴だけれど、美味しくできたのではないか。
念のため、デニスにも味をみてもらうことにした。
「デニスも食べてみてくれる? 感想を聞かせてほしいの」
マリナはもう一枚クッキーを摘まみ、それをデニスに差し出した。
そのとき。
「マリナ、なにしてるの?」
「ひゃぁあっ!?」
突然背後から声をかけられ、クッキーを持っていた手にぐっと力を入れてしまう。ばきっとクッキーが割れた。
慌てて振り向くと、そこにはユリウスが立っていた。
「おおおお義兄さま!?」
なにしに厨房に来たのだろう。ユリウスに気づかれずにプレゼント用のクッキーを用意できると思っていたのに。まだラッピングもできていない、剥き出しのクッキーをユリウスに見られてしまった。
ユリウスは微笑みを浮かべながら近づいてくる。
「マリナ? ここでなにしてたの?」
別に咎められるようなことはしていないのに、何故か責められているような気分だった。ユリウスの声は穏やかで、そんな風に感じるなんておかしいのだけど。
見られてしまった以上、隠すことも誤魔化すこともできなくて、マリナは仕方なく正直に話した。
「あの……クッキーを……お義兄さまにプレゼントしたくて、クッキーを焼いていたのです」
「僕に?」
「はい、お義兄さまの誕生日なので」
そう伝えると、ユリウスは嬉しそうに破顔した。
「本当? 僕のためにマリナが作ってくれたの?」
「はい」
「うわぁ、すごく嬉しいよ! ありがとう、マリナ」
感激した様子で、ユリウスはマリナの頭を撫でる。
マリナは鉄板の上のクッキーを手で隠した。
「あ、あの、きちんと包んでから後でお渡しするので、今はあまり見ないで下さい」
「ああ、ごめんね。でも、焼き立ても食べてみたいな」
「もちろん、いいですよ」
「じゃあ、そのマリナの手に持っているのを食べさせて?」
「えっ」
マリナの手には、割れたクッキーがまだ握られていた。
「でも、これは私が握って割ってしまったので……。こっちの、割れていないのを食べて下さい」
「ううん、それでいいんだ。ね、食べさせて、あーん」
ユリウスは口を開けて顔を近づけてくる。拒むこともできず、マリナはそっと彼の口に割れたクッキーを差し出した。
ユリウスは躊躇いなくそれを口に含み、咀嚼して、にっこり微笑んだ。
「うん、とっても美味しいよ」
「よかったです」
できればデニスにも味見してもらってから渡したかったが、ユリウスが嬉しそうなのでまあいいかと思った。
ユリウスはデニスへ顔を向けた。
「デニスも手伝ったのかい?」
「っ、いいえ、私は見ていただけです。お嬢様が一人でお作りになりました」
「そっかぁ。嬉しいな、マリナが僕のためにクッキーを作ってくれるなんて」
ユリウスはにこにこ笑う。
「全部、僕がもらっていいんだよね?」
「はい、お義兄さまのために焼いたものですから」
「一枚残らず僕にちょうだいね。マリナが僕のために作ってくれたクッキーなら、僕が全部食べたいから。一枚一枚、しっかり味わって食べるよ」
「大袈裟ですよ」
マリナはふふふ、と笑みを零す。
シスコンのユリウスは、マリナを喜ばせるためにそんな風に言ってくれているのだろう。だとしても、そう言ってもらえて嬉しかった。
その夜、家族でのお祝いが終わった後、部屋で二人きりになったときにマリナはユリウスにプレゼントを渡した。手作りのクッキーと押し花の栞を、ユリウスは大層喜んでくれた。庭で花を摘んでいたのはこのためだったのだということを知り、ユリウスは更に喜んでいた。
予定通りにはいかなかった部分もあるが、ユリウスの嬉しそうな顔を見られただけでマリナは満足だった。
ユリウスの誕生日は家族全員で祝うが、マリナの誕生日を祝ってくれるのはユリウスだけだ。マリナに関心のない義父母から誕生日を祝われたことはない。毎年のことなので、マリナがそれを特に気にすることはなかった。ユリウスがデニスに頼んで小さなケーキを用意して、ささやかだけれどユリウスが毎年欠かさずお祝いしてくれるので、それだけでマリナは充分だった。
今年も、マリナの部屋でユリウスと二人で小さなケーキを分け合って、ユリウスからたくさんおめでとうを言ってもらった。
マリナにとってはとても贅沢な誕生日なのだが、ユリウスは申し訳なさそうに顔を曇らせる。
「ごめんね、マリナ。折角の誕生日なのに、いつも寂しい思いをさせて」
「謝らないで下さい。全然寂しくなんてありません。私はお義兄さまとこうして一緒に過ごせるだけでとっても嬉しいです」
マリナは満面の笑みをユリウスに見せた。
それはマリナの本心だ。ユリウスと二人きりで過ごせるだけでマリナは幸せなのだった。だが両親のマリナとユリウスの扱いの差を、彼はどこか負い目のように感じているようだ。
そんな風に感じてほしくなくて、マリナは笑顔で「それに」、と言葉を続けた。
「サシャとデニスにもおめでとうを言ってもらえました」
「……へぇ、あの二人にも?」
「はいっ」
「嬉しかった?」
「とっても嬉しかったですっ」
「そう。それはよかったね」
ユリウスの瞳が寂しそうに翳る。
「でも、それじゃあやっぱり、僕からの『おめでとう』だけじゃ足りないのかな?」
マリナは大きく首を横に振った。
「そんなことありません! お義兄さまに『おめでとう』と言っていただけるのが一番嬉しいです! お義兄さまから祝っていただけるだけで、私はとっても嬉しいです!」
「僕だけでも喜んでもらえた?」
「もちろんです! お義兄さまさえいてくれれば私は幸せです!」
ユリウスに悲しい顔をしてほしくなくて、マリナは必死に言葉を連ねた。
ユリウスはにこっと微笑んだ。
「そっか、よかった。マリナに喜んでもらえて嬉しいよ。僕も、マリナに誕生日を祝ってもらえるのが一番嬉しいんだ。マリナも同じ気持ちでいてくれるんだね」
「はい!」
「ふふ、マリナは可愛いなぁ」
嬉しそうな笑顔を浮かべ、マリナの頭を撫でてくれる。
それから、ユリウスは小さな包みを差し出した。
「はい、マリナ。プレゼントだよ」
「わあ! ありがとうございます!」
ユリウスはプレゼントも毎年必ず用意してくれる。ぬいぐるみや髪飾りやハンカチなど、彼からもらったものはマリナの宝物となっている。
受け取った包みを開けると、小さな花の飾りのついたネックレスが入っていた。
「可愛い! ありがとうございます、お義兄さま」
「首を出してごらん。つけてあげる」
マリナは髪を持ち上げ首を晒す。ユリウスが後ろからネックレスを回し、つけてくれた。
胸元を飾る可愛らしい花を見下ろし、マリナは満面の笑みをユリウスを振り返る。ユリウスは愛おしむようにマリナを見つめていた。
「とても似合ってるよ」
「ありがとうございます。大切にしますね」
「うん。できれば普段もつけていてほしいな。そうしてくれた方が、嬉しい」
「わかりました、ずっとつけていますね」
マリナはそっと花の飾りを撫でた。
ユリウスに、マリナ以上に愛する特別な女性が現れたとしても。
思い出と共に、ずっと大切にしよう。
マリナはそう思った。
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読んでくださってありがとうございます。
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