あたるくんの食事事情

よしゆき

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26 上原誕

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 真は上原の家にやって来た。誕生日をお祝いしたいと言えば、家に来てほしいと頼まれたのだ。詳しい事は聞かされていないが、上原の家で準備をして、それから二人でデートをしたいらしい。
 よくわからなかったが、真は約束の時間に彼の家を訪ねた。
 待っていたのは上原と、上原の姉だった。
「これに着替えて」と上原の姉が手渡してきたのはシンプルだが可愛らしいワンピースだった。
 事情は全くわからないが、上原に「頼む」とお願いされたので着替えた。
 それが済むと、上原の姉の手でウィッグをつけられた。鏡の前に立ち、肩の長さまである毛先をつまむ。
 何故自分は女装させられているのだろう。上原の誕生日を祝う事と関係があるのだろうか。
 疑問しかなかったが、上原の要望には応えたい。真は黙って指示を待つ。
 後ろにいる上原と上原の姉が、鏡に映る真の姿をまじまじと見ていた。

「ホントに化粧しなくていいの? 可愛くできるのに」
「必要ない。真は何もしないのが一番可愛い。そこにいるだけで可愛い。真という存在が可愛い」

 背後で交わされる会話を聞き、真は頬を赤く染めた。
 嬉しいけれど、そういう事はあまり人には言わないでほしい。恥ずかし過ぎる。相手が上原の身内なのが更に居たたまれない気持ちにさせた。
 真だけが動揺し、当の姉弟は平然と会話を続けている。
 上原の姉に見送られ、彼と一緒に家を出た。このままデートをするようだ。彼は女装をした自分とデートをしたかったのだろうか。
 疑問に思っていると、手を差し出された。

「? 上原くん?」
「手を繋ごう」

 そう言われて驚いた。今まで外で手を繋ごうとした事はなかったから。主に真が人目を気にしてしまうので、外ではあまり触れ合う事はなかった。
 戸惑う真の手を上原が握った。
 思わず周りに視線を巡らせれば、店の窓ガラスに自分達の姿が映っていた。
 そこで気付いた。ウィッグをつけスカートをはいている真はパッと見、女だ。つまり自分達は今、周りから見れば男女のカップルでしかないのだと。
 ならばこんな風に腕を絡めて、更に恋人繋ぎで手を繋いでも、イチャついている恋人にしか見えないのだ。
 その事実に気付いた真は、嬉々として上原に身を寄せた。デートは何度かしているが、外にいる時は恋人ではなく友達の距離を保っていた。あからさまにイチャつく事などできなかったのだ。
 でも今は、節度は守りつつも人目を憚る事なく恋人同士のように振る舞える。
 上原の顔を見上げれば、彼は嬉しそうに目を細めた。愛おしむような彼の視線に、胸が甘く締め付けられる。
 そうか、彼はこれがしたかったのかと納得する。誕生日のお祝いは、二人でデートを思い切り楽しめばいいのだ。
 握った手にきゅっと力を込めれば、口元を綻ばせた彼も同じように握る手に優しく力を込めた。
 それから上原が以前から興味を持っていたという、小動物と触れ合えるカフェに向かった。

「わっ、可愛いね、上原くん。ふわふわだよ」
「小動物と戯れる真が一番可愛い」
「僕じゃなくて、ちゃんと動物見ようよ!」
「やだ。可愛い真を見逃したくない」
「何のためにここに来たの!?」
「可愛い真を見るためだ」

 きゃっきゃ言いながら、ひとしきり二人で小動物を可愛がり、癒された。
 その後は適当に店をブラブラと見て回ってから、ファミレスに入った。
「あーん」して、互いに互いが頼んだ料理を食べさせ合う。恥ずかしい気持ちはあったものの、恋人らしい振る舞いができるのは楽しくもあった。
 上原もずっと嬉しそうにしている。表情はあまり変わらないが、喜んでいる雰囲気が伝わってくるのだ。
 彼が嬉しいと真も嬉しくなって、羞恥心などそっちのけでイチャイチャデートを楽しんだ。
 最後に上原に連れていかれたのはホテルだった。
 部屋に入ると上原がウィッグを外してくれる。

「悪かったな。こんな格好させて」
「え?」

 申し訳なさそうな顔をしながら、彼はワンピースも脱がせてくれる。

「本当は、俺が女装しようと思ったんだ。けど、姉貴にそれじゃあ別の意味で目立って落ち着いてデートなんてできないって言われて……」
「それは……確かに……」

 上原は顔が整っているので、もしかしたら似合うかもしれないが。しかし肩幅が広くて身長も高くがっしりしているから、体格的に不自然になってしまうだろう。

「嫌だっただろ? 俺のわがままに付き合わせて悪かったな」

 謝る上原に、ぶんぶんとかぶりを振る。

「いきなり女の子の格好させられてビックリはしたけど、全然嫌じゃないよ。寧ろ、イチャイチャできて楽しかったし。いつものデートじゃできない事、いっぱいできたから嬉しかったよ」
「真……」
「上原くんの誕生日なのに、僕の方がはしゃいでいっぱい楽しんじゃったかも……」

 はにかんでそう伝えれば、上原は柔らかく微笑んだ。

「そうか……」

 優しく頭を撫でられて、真もつられるように顔を綻ばせた。
 そこで、大事な言葉を言っていない事に気付く。

「あっ……! 遅くなっちゃったけど、誕生日おめでとう、上原くん!!」

 今日、彼に会ったら一番におめでとうと伝えるつもりだったのに、家に行ったらいきなり彼の姉にワンピースを差し出されてすっかり頭から抜け落ちてしまっていた。

「ああ、ありがとう」

 ぎゅっと抱き締められる。

「俺も、真とデートできて嬉しかった。真のお陰で、すごくいい誕生日を過ごせた。本当にありがとう」

 上原の心からの言葉に、真は満面の笑みを浮かべた。
 それから、二人で浴室へ移動した。
 立った状態で互いの体を洗い合いながら、キスを交わす。

「ンッ……ふぅ……んっんっ」

 舌を絡める濃厚な口づけに、体はどんどん熱くなっていく。
 真の舌を食みながら、上原の手が胸元をなぞる。

「んぁ……ッ」

 両方の乳首を指で弄られ、快感が駆け抜ける。石鹸でにゅるっにゅるっと突起が滑る感覚に、下肢が甘く痺れた。

「ぁっ……んっ、んんっ」

 気持ちよくて、そちらに意識がいき彼の体を洗う手が止まってしまう。
 はしたなく腰が動き、勃ち上がったペニスが上原のそれと触れた。

「ぅんっ、んぁっ……ぁんんっ」

 彼の陰茎も既に固く反り返っていて、裏筋同士が擦れ合う快感に腰の動きが止まらなくなる。

「へぁっ、んっ……はっ……ンッ」

 伸ばした舌を互いにねぶりながら、くちゅくちゅと陰茎を擦り合う。
 上原の指がピンッピンッと乳首を弾く。石鹸のぬめった感触が気持ちよくて、ガクガクと脚が震えた。
 とろとろとペニスから先走りが溢れ、真の体は必死に快楽を貪る。
 上原と舌を絡め合いながら夢中でペニスを擦り付け、乳首への刺激をねだるように胸を突き出す。

「ひぅっ、んんんっ……んっ、んっ、~~~~っ」

 ずりゅんっとペニスの先端が彼のそれの裏筋に強く擦れ、真は呆気なく達してしまう。噴き出した精液が二人の間に飛び散る。

「んはぁっ……ぁ、ごめ……いっちゃった……」

 唾液を引きながら唇を離し、謝る。
 上原はじっと真を見下ろし、「可愛い」と呟いた。そしてぎゅうっと真を抱き締める。

「上原、く……ンンッ」

 再び深く唇を重ねられる。下腹部に当たる彼の陰茎はゴリゴリと固く反り返ったままだ。
 真の口腔内を舌で愛撫しながら、後ろに回された上原の手が臀部に触れた。大きな掌で尻臀を揉み込まれ、指先がその中心をなぞる。

「んぁっ……ぅんっんっ」

 指の腹で後孔を撫でられると、そこはヒクヒクと顕著に反応を示す。中を弄ってほしいと言わんばかりに口を開け、指が挿入されるのを待っていた。
 やがて指が埋め込まれれば、悦びもあらわに中をきゅうきゅうと締め付ける。肉壁が蠢き、奥へと迎え入れようとする。
 上原は唇を合わせたまま笑みを零し、媚びる肉筒をあやすように指を動かした。

「ンッ……ぁんっ、はっ……んぅっ」
「ふ……んっ……真……」

 求め合うように互いの唇を貪る。
 上原の指にぐちゅぐちゅと掻き回され、胎内から蜜が溢れ太股を伝い落ちていく。
 彼の陰茎はグリグリと真の下腹部に押し付けられる。固くて太いそれの熱を肌で直接感じ、指を咥え込む後孔がきゅんきゅんと疼いた。

「ぅえはら、く、んんっ……ふぁっ……んっんっ、んんんっ」
「はぁっ……真……んっ……真……っ」

 上原の陰茎から先走りが漏れ、真の腹をぬるぬると汚す。擦り付けるように亀頭を動かされ、真は興奮にぞくぞくっと肌を粟立たせた。後孔が物欲しげに指にしゃぶりつく。

「んっ……ぅえ……は、くぅんっ、んっんっんっんーっ」

 指の腹で胎内の敏感な箇所を執拗に弄り回され、真の体は絶頂へと追い上げられていく。
 上原も射精を目指し、更に激しく陰茎を下腹部に擦りつけてくる。
 キスをしながら後孔を指で刺激され、下腹部を彼の剛直で強く擦られ、興奮と快感に目が眩む。全身が痙攣する。

「んぁっ……んっ、んぅうう~~っ」
「っ……」

 真が内腿を震わせ絶頂を迎えるのとほぼ同時に、腹に熱い精液をかけられた。
 蕩けるような甘い香りと味を感じ、真は恍惚とした表情を浮かべる。
 唇を離せば、二人の息遣いだけが浴室に響いた。

「はふっ……は、ぁっ……上原、く……」
「大丈夫か?」

 頷く真の後孔から、ゆっくりと指が引き抜かれた。
 それからシャワーで汚れを流し、浴室を出てベッドへ移動する。
 二人でベッドへ上がると、真は上原を押し倒した。

「真?」
「今日は、僕が上原くんの事……き、気持ちよくしたい……っ」

 勢い込んで頼めば、上原は「わかった」とすんなり頷いた。
 彼の上に覆い被さる真は、ドキドキしながら顔を寄せキスをする。

「んっ……んっ……」

 彼の唇を食み、ぴちゃぴちゃと舐める。上原は擽ったそうに唇を綻ばせた。
 舌を伸ばし、彼の口内に差し込む。彼の舌に自分の舌を擦り付け、粘膜の触れ合う感触にぞくぞくと背筋を震わせた。

「ぁふっ……ンッ」

 ちゅぱちゅぱと、彼の舌に吸い付く。
 キスをしながら上原の手が真の頬を撫でた。指先が耳に触れ、すりすりと撫でられる。耳の内側を爪の先で優しく引っ掛かれ、真は慌てて彼の手を握る。

「んぁっ……だ、だめ……っ」
「ダメなのか?」
「上原くんに触られると気持ちよくなって、何もできなくなっちゃうから、だめ……」
「そうか」

 少し残念そうにしつつ、上原は素直に耳から手を離した。
 気を取り直して、真は再び彼の肌に唇を寄せる。首筋にキスを落とし、ちゅ、ちゅ、と音を立てて吸い上げた。
 しっかりと鍛えられた彼の体にドキドキしながら、胸元や腹筋に唇と舌で触れる。

「ん……真……」

 上原の息が上がっている。興奮してくれているのだと思うと嬉しくて、真もどんどん昂っていく。
 はあっ……と熱い吐息を漏らしながら、勃ち上がっている彼の陰茎に触れた。熱くて固くて、こうして手で触れているだけでじんじんと下腹部が疼く。
 とろりと瞳を潤ませて、真はそこへ顔を寄せた。太い幹に、ねっとりと舌を這わせる。

「ンンッ……は、ふぅっ……」

 彼の熱い肉棒の感触を舌で感じ、腹の奥がきゅんと反応する。
 後孔をひくつかせながら、真は根本から先端まで余すところなく丁寧に舐めて味わう。

「んっんっ……おぃひ……上原く……んんっ」
「一生懸命舐めて……可愛いな、真。可愛い」

 夢中で剛直を舐め回す真を、上原はじっと見つめていた。その瞳は情欲に濡れ、しっかりと熱を孕んでいた。
 彼の視線にぞくりと胴震いしながら、ゆっくりと陰茎を口に咥えていく。

「んうっ……ふっ……んっうっんんんっ」

 亀頭を迎え入れ、それだけで口がいっぱいになる。太いそれを、ぢゅぷぢゅぷと吸い上げた。口の中を彼の熱で満たされ、悦びに胸が高鳴る。

「小さい口いっぱいに咥えて、可愛い。すごく可愛いよ、真」
「んっ、ふぅんっ、んっんっ、んぅぅっ」

 甘やかすような上原の声に鼓膜を擽られながら、剛直にしゃぶりつく。
 舐めているだけで興奮し、体が勝手に昂っていった。先程指で弄られた後孔が、求めるようにパクパクと開閉を繰り返す。
 後孔の疼きを満たしたくて、真は更に深く陰茎を咥え込んだ。ぢゅうっと口をすぼめ、扱くように出し入れする。

「っ、はっ……真……っ」
「んっんっ、ンッ……ふっんっ……ぅんんっ」

 ぢゅぽっぢゅぽっと卑猥な水音を響かせ、激しく口淫する。
 彼に気持ちよくなってほしくて、けれど口の中を剛直に擦られる感触に真も酷く感じてしまっていた。触られてもいないのにペニスからは先走りが滴り、後孔からも蜜が溢れている。

「真、もういい……口を離してくれ……」

 上原にそう言われ、真はそっと顔を上げた。

「……んっ……ど、して……? 口に、出していいよ……? ぁっ……あんまり、気持ちよく、なかった……?」
「まさか。真がしてくれる事は全部気持ちいい。でも、次は真の中に出したい。真の腹の中でいかせてくれ」
「っ……うんっ」

 上原のまっすぐな言葉に頬を赤らめつつ、真は大きく頷いた。いそいそと、彼の上に移動する。彼の体を跨ぎ、後孔に剛直を宛がった。

「い、入れる、ね……」
「ああ」
「んっ、んっ、んっ……アッ」

 待ちきれないと言わんばかりに、後孔がめり込む亀頭にしゃぶりつく。早く奥深くまで満たされたいと欲しがる体を落ち着けて、真はゆっくりと腰を下ろしていった。

「ひっ、あっ、おっき、んんっ、なか、こすれて……きもち、いぃっ、あっあっあぁっ」

 腸壁を擦り上げながら剛直を飲み込んでいく。気持ちよくてきゅうっと中が締まって、そうすると更に快感が増した。

「アッ、うぅんっ、あっ、きもちぃ、のっ……上原く、の、おちんち……あっひっ、んあぁっ」
「可愛い……」

 懸命に剛直を埋め込んでいく真を、上原は甘く蕩けた双眸でうっとりと見つめる。
 彼の視線に犯されて、興奮に息が乱れる。肉筒がきゅんきゅんと蠢いた。
 上原に見られているだけで、一人で昂り快感を得てしまう。

「上原く、んんっ、上原くぅんっ、んっ、あっあっ、んぅううっ」
「うん。可愛い、好きだ、真」
「あっ、ひあぁっ、上原くぅっ、んっ、あっあっ、上原くっ、んあぁっあっ」
「気持ちいいよ、真の中。いっぱい締め付けて、気持ちよくなってるのがわかる。俺もすごく気持ちいい」
「んひっ、うれし、上原くんんっ、あっああぁっ」

 固く反り返った陰茎にごりごりと直腸を擦られ、強い快感に内腿が痙攣する。
 胎内を刺激される快楽に阻まれながらも、彼の肉棒を奥へ奥へと挿入していく。

「あっ、あっ、おくっ、もっと……おくぅっ、んっ、あっ、──~~~~っ」

 ずんっと腰を下ろせば、剛直に最奥を貫かれた。強烈な快感が全身を駆け抜け、真は背中を仰け反らせ身悶える。

「あひっ、ひっ、おくっ、上原く、のぉっ、おちんちん、で、あっあっ、ぐりぐりってぇっ、ひあっあっ、きもちぃっ、んんぅうっ」
「可愛い、真……。そんなに必死に腰を振って……いやらしくて、可愛い」

 腰をくねらせぐちゅぐちゅと肉棒で中を掻き乱す真に、上原も興奮したように息を荒げた。

「ひあぁっ、あっんっ、ぅえはらくぅっ、んあっあっ、上原く、ぅんんっ、んっあっあーっ」
「可愛い……可愛い、真」
「ひゃぅんっ」

 伸ばされた彼の手が、真の乳首とペニスに触れる。蕩けるような快楽に、動かしていた腰が止まってしまう。

「あっ、らめぇっ、触っちゃ、だめ、だめ、上原くんっ」
「ダメか?」
「んんんっ、らめっ、上原くんに、触られたら、あっあっ、上原くんのことぉっ、きもちよく、できなくなっちゃうぅっ」
「でも、俺も真に触りたい」

 今日は真が、目一杯彼を気持ちよくしたいのだ。けれど、彼の意思も尊重したい。

「て、手ぇ、ぎゅってして、上原くん……っ」

 考えた末、彼に向かって両手を伸ばす。
 すると上原は唇に笑みを浮かべ、嬉々として真の手をぎゅっと握った。掌を合わせて指を絡め、強く握り合う。
 上原の大きな手で両手を包まれ、喜びが胸に広がる。

「あっあっ、上原くんっ……すきっ、すき、すきぃっ」

 はしたなく腰を振り、じゅぽじゅぽと剛直を出し入れする。肉壁を擦り上げられる快楽に喘ぎながら、激しく抽挿を繰り返した。

「っ……俺も好きだ、真」
「んっあっあっ、上原く、きもちぃ? んぁっあっ、ちゃんと、上原くんのおちんち、きもちよくできてる、んっひっ、~~っ、あぁっ」
「はっ……ああ。気持ちいい。真の中で扱かれて、どんどん、気持ちよくなる……っ」

 頬を紅潮させ、荒い息を吐く上原の艶を帯びた表情に興奮し、真は更に激しく陰茎を抜き差しする。ごちゅっごちゅっと最奥を穿たれ、真も目が眩むような快感に襲われた。

「んひっ、ああぁっ、おくぅっ、きもちいっ、あっあっ、ぅえはら、くぅんっ、んっあっ、あぁっ」
「真っ……はあっ……気持ちいいよ、真の、中……はっ……すごい……っ」

 ぶるぶると内腿を震わせながら、腰を上下に動かす。長い陰茎に肉筒の全体を擦られ、内奥を抉られる快楽に溺れた。

「あっあっ、ひぅんっ、んっ、あっ、いくっ、あぁっあっ」
「俺も……もう、いく……真の、中に……っ」
「いって、いってぇっ、僕の中、いっぱい出してぇ……っ」
「っ……」
「あっ、あっ、あ~~~~~~っ」

 二人はほぼ同時に達した。胎内に精液を注がれながら、真も絶頂の快感にガクガクと体を痙攣させた。

「んっ……あっ……あっ……きもちぃ、おなか、きゅんきゅんしゅるぅ……っ」

 腹の奥に熱い体液を吐き出される愉悦に、真はうっとりと笑みを浮かべる。

「可愛い……」

 甘い声音で囁き、上原は握っていた真の手を引いた。力の抜けた真の上半身は彼の胸の上へと無抵抗に倒れる。

「ふぁっ……上原くん……」

 ピッタリ体が重なって、上原の匂いと温もりに包まれ思考が蕩ける。
 真は彼の首筋にすりすりと頬を擦り付けた。

「好き……上原くん、大好き……」
「真……可愛い……」
「んっ……あっ……」

 中に入ったままの彼の陰茎が再び体積を増していく。
 彼の欲望を感じ、真は悦びにぶるっと身を震わせる。

「ありがとう、真。今度は、俺に真を可愛がらせてほしい。お返しに、たっぷり真を気持ちよくさせてやりたいんだ」
「ひぅ……っ」

 熱を帯びた囁きを耳に吹き込まれ、真はそれだけで感じてしまう。
 伸ばされた上原の舌が、耳の内側をねっとりとねぶる。

「あんっ」
「真の可愛い顔をたくさん見たいし、可愛い声もたくさん聞きたい」
「ふっ……ンッ」
「一晩中、真を堪能させてくれ」
「ひゃいぃ……」

 じくじくと下腹部に響く彼の言葉にどろどろに溶かされた真は、軽く絶頂に達しながら頷いたのだった。





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