勘違いしちゃってお付き合いはじめることになりました

よしゆき

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 いつものように、使われていない教室で友也は晴臣と昼休みを一緒に過ごしていた。
 食事を終えたタイミングで、晴臣が声をかけてくる。

「な、なあ、宮瀬……」
「うん?」

 横にいる彼に視線を向ければ、湯気が出そうなほど顔が赤くなっていた。
 何をそんなに恥じらっているのか。一体何を言われるというのか。
 友也はゴクッと喉を鳴らす。

「その、だな……」
「う、うん……」
「………………友也って呼んでいいか……?」

 ギリギリ聞き取れるくらいの小声でそう言われた。

「も、もちろん! いいよ!」

 友也も顔を真っ赤にし、大きく頷いた。

「と、友也……」
「うんっ」

 呼び方が違うだけでこんなにも嬉しいものなのか。名前で呼ばれると、すごく親しい間柄になった感じがする。既にキスやら色々致しているし、そもそも恋人ではあるのだが。

「友也、も、俺の事、名前で呼べよ……」
「あっ、う、う、うん……」

 彼に促されいざ名前を呼ぼうとするが、物凄く気恥ずかしい。

「あの、あの……は、晴臣、くん……」
「おっ、お、お、おう……」

 呼ばれた晴臣は更に顔を赤くした。二人とも耳まで赤く染めて、もじもじしながら見つめ合う。

「なんか、名前で呼ぶだけなのに……すごく照れ臭いね……」
「そう、だな……」
「でも、すごく、嬉しい……」
「っ……ああ。俺も」

 照れながら頷く晴臣に、友也の胸はきゅんきゅんと高鳴る。

「は、晴、臣くん……」
「友也……」
「晴臣、くん……」
「と、友也……」
「見つめ合って名前呼び合うって、何のプレイ? しかも二人とも顔真っ赤」
「っっっっ!?」
「っ、お、おま……!!」

 いきなり割り込んできた声に、友也と晴臣は同時にそちらへ顔を向けた。視線の先にいたのは、呆れたようにこちらを見据える野崎だった。
 晴臣は噛みつくように声を上げる。

「何勝手に入ってきてんだよ!?」
「勝手にって、別にここ、桧山の部屋でも何でもないだろ。そもそも、俺はちゃんとノックしたんだからな」

 すっかり二人の世界に入り込んでいて、ノックの音など全く気づかなかった。結果とても恥ずかしい場面を見られてしまい、友也は穴に埋まりたいくらいの羞恥に襲われる。恥ずかしいけれど、キスをしているところを見られるよりはマシだったのだろう。キスをしてなくて本当によかったと思った。

「クソッ、鍵しめ忘れてたか……」

 晴臣は野崎を睨み付けながら悪態をつく。

「てか何の用だよ。わざわざこんなとこまで来やがって」
「桧山に用はありませーん。宮瀬に会いに来たんでーす」
「はああ!?」

 苛立ちをあらわにする晴臣を無視し、野崎はこちらに近づき友也にスマホの画面を見せてくる。

「宮瀬、このゲームやってるって言ってたよね? ここから進めなくなったんだけど、どうしたらいいのかわかる?」
「あ、ああ、うん。これはね……」

 友也の説明を聞き、用が済んだ野崎は笑顔で教室を出ていった。
 再び二人きりになった友也と晴臣は、並んで座った状態で手を繋ぎ、互いの名前を呼び合う。
 名前を呼び、呼ばれるだけで、胸がドキドキして全身が喜びで満たされる。こんな風になるのは、相手が晴臣だからだろう。
 彼だからもっと名前を呼んでほしいと思う。そして彼の名前を自然に呼べるようになりたい。
 晴臣も同じように思ってくれているのか、昼休みいっぱい、二人は名前を呼び合っていた。





 授業が終わると、友也は晴臣に誘われ彼の家に行った。

「友也……」
「晴臣くん……」

 並んでベッドに座り、名前を呼んで、キスをする。
 もう数えきれないくらいキスをしてるのに、飽きる事がない。毎日してもしたりないくらい、際限なく求めてしまう。

「ん、ふっ……ぁ、はるおみ、く……んっんっ」
「……は、友也……」

 低く掠れたセクシーな声で名前を呼ばれると、じぃん……と全身に熱が広がっていく。

「ちゅ、んっ……んんっ」

 舌を絡ませ合うと、蕩けるような快感に包まれる。気持ちよくて、友也は夢中でキスを交わした。
 じんじんと、下腹部が熱を帯びていく。友也は無意識に内腿を擦り合わせ、ひっきりなしに腰をもじもじしていた。
 気づいた晴臣が、友也の下肢へ手を伸ばす。

「っあ……」

 股間の膨らみをズボンの上からやんわりと握られ、ビクッと肩が跳ねた。

「は、晴臣、く……」
「出すぞ」

 晴臣は熱い吐息を漏らし、こちらの了承も得ずにぺニスを取り出してしまう。既に反応を示していたそれを見て、彼は目を細めた。

「なあ……舐めてもいいか……?」
「…………え?」

 言われた事の意味が理解できずポカンとしている間に、晴臣はベッドから降りる。意図がわからなくて、友也はただ黙って彼の行動を見ていた。
 すると、床に座った晴臣が友也の股間に顔を近づける。

「っえ……あっ、待っ……!」

 ぺニスに彼の唇が触れそうになり、慌てて止めようと声を上げる。けれど間に合わず、晴臣はぺニスにキスをするように唇で触れてしまった。

「あ、やっ……だ、だめっ、晴臣くん……っ」
「…………嫌なのか?」

 晴臣は拗ねたように唇を僅かに尖らせる。上目遣いの可愛すぎる表情だけど、その尖らせた唇が自分の性器に触れているので素直にときめけない。

「いや、な、わけじゃなくて……っ」
「じゃあいいだろ」

 勝手に結論づけ、晴臣は友也のぺニスを口に咥えた。

「ひぁっ、やっ、うそ、だめぇっ……」

 止めなくてはと思うのに、ぬめった粘膜にぺニスを包まれるのはあまりにも気持ちよくて体から力が抜けた。
 咥えられているだけでも気持ちいいのに、晴臣は舌を動かし更に強い刺激を与えてくる。

「んあぁっ、待っ、ひっ、あっあぁっ」

 強い快感に、甲高い声が断続的に漏れてしまう。

「あっ、だめぇ、おちんち、そんな、あっ、舐めちゃ、んっんっ、はるおみ、くぅ……っ」

 ちゅるっちゅぱっといやらしい音を立てて晴臣は友也のぺニスを舐めしゃぶる。痺れるような快楽に腰がぞくぞくと震えた。

「ひっんっ、だめ、あぁっ、だめぇっ、あっ、んっ、きもちぃ、よぉっ……あっあっんんんっ」

 晴臣の肩にぎゅっと掴まる。
 彼は目線をこちらに向け、顔をぐちゃぐちゃにして泣き喘ぐ友也を見つめた。
 情欲を帯びた、ギラギラとした彼の視線に更に官能を刺激される。快感が背筋を駆け抜け、とろとろと先走りが溢れ出す。

「ひあぁっ、やぁんっ、吸っちゃ、だめぇっ」

 ひっきりなしに漏れる先走りを、晴臣はぢゅるぢゅると啜った。
 敏感な先端を舌で舐め回され、射精感が込み上げる。

「んひっ、あぁっ、も、出ちゃ、あっあっ、はる、くぅんっ、は、離し、んあっ、でちゃ、あんっ、でちゃうぅっ」

 友也の声は聞こえているだろうに、晴臣は口を離そうとしない。深くぺニスを咥え込み、口全体でしゃぶりついてくる。

「ひあっ、あっ、でるっ、んっあっあっあっ、あ~~~~~~っ」

 耐えようとしても耐えきれず、友也は彼の口内で射精してしまう。ぶるぶると内腿を震わせ精を吐き出す間も、晴臣は口に咥えたまま躊躇いもなく体液を嚥下する。

「あっ、やだ、ごめ……んんっ」

 晴臣は口を離さず、残滓までもじゅるじゅると吸い上げる。

「んあぁっ、も、はなしてぇっ、あぁっ、もぉなめちゃだめぇっ」

 射精したばかりで過敏になっているぺニスを、晴臣は味わうようにねぶり続ける。

「だめ、だめぇっ、ねぇ、晴臣、くぅんんっ、あっ、もうだめだよぉっ」

 ふにゃりと力の抜けたぺニスを、ちゅぱちゅぱとしゃぶられる。ねっとりと舌が絡み付き、強い快楽に再び勃ち上がっていく。

「あっあっ、んあっ、あぁんっ、だめぇっ、ひあぁっ」

 先端の割れ目を舌先で擦られ、痺れるような快感が駆け抜ける。腰がガクガクと震え、嬌声が止まらない。

「はる、ぉ、くうぅっ、んあぁっ、あっあっ」

 晴臣の肉厚の舌が這い回り、余すところなくぺニスを刺激される。気持ちよすぎて、友也は止める事もできずただ身悶える。

「んっんっあぁっ、も、でる、あぁっ、また、でちゃうぅっ」

 溢れる先走りを舌で舐め取られ、射精を促すようにぺニスを手で扱かれた。

「ひぁっあっ、だめぇっ、でるぅっ、んっんっんっ、あーっ」

 ぱくりと先端を咥えられ、友也はまた彼の口の中に体液を吐き出した。ごくりと喉を鳴らす音が聞こえ、また飲まれてしまったのだとわかる。

「やっ、飲んじゃ、だめだよぉっ……」

 恥ずかしさと申し訳なさに涙が込み上げる。
 ぐすっと鼻を啜る音を聞き、晴臣は慌てて口を離した。顔を上げ、彼はばつの悪そうな顔で謝る。

「あっ、悪ぃっ……」
「…………僕、何回もダメって言ったのに……」

 制止の言葉を聞き入れてもらえなかった事を恨みがましく非難する。

「うっ……その、友也が可愛くて……止めらんなくなっちまって……」

 頬を染めて言ってくる晴臣が可愛くて責める言葉が続かない。
 黙り込む友也に、彼はおろおろと顔を覗き込んでくる。

「お、怒ってるか……? 俺の事、嫌いになっちまったか……?」

 情けなく眉を下げ、悲しげな瞳で見上げてくる。
 ずるい。友也は彼のこの顔に弱いのだ。弱いのはこの顔だけじゃないけれど。彼のどの表情にも弱いけれど。
 そもそも、別に怒ってはいない。ただ恥ずかしくて、戸惑いが大きかった。しかし、彼に好き放題されたままなのは悔しい。

「…………僕もする」
「は?」
「僕も、晴臣くんと同じ事する」
「…………はあ!?」

 晴臣は顔を真っ赤にして狼狽える。

「い、いや、ムリすんなって! こんなん、張り合う事じゃねーし、する必要ねーし!」
「晴臣くんがしたんだから、僕もする」
「いや、俺がしたからって、友也までする事ねーんだって!」
「いいから、ベッドに上がって」

 慌てふためく晴臣の腕を引き、ベッドの上に上がってもらう。躊躇いつつも、彼は抵抗はしなかった。
 ヘッドボードに背を預けベッドに座る彼の股間に手を伸ばす。

「ちょっ……マジでするつもりかよ……!?」

 ズボンに手をかければ、晴臣は激しく動揺する。

「マジでムリすんなって……!」
「無理してるわけじゃないよ。僕がしたいからするだけだよ」

 チャックを下ろし、下着の中から既に固く反り返っている陰茎を取り出す。
 友也のとは大きさが違うので、彼がしてくれたのと同じようにはできないかもしれない。
 とりあえず体を伏せて、そこへ顔を近づけた。

「マジかよ……」

 晴臣は緊張したように掠れた呟きを漏らす。 
 もちろん、こんな事をするのははじめてだ。恥ずかしくて緊張はするが、嫌悪感はない。

「んっ……」

 思いきって裏筋に唇を押し付ける。晴臣がビクッと反応するのがわかった。
 唇に触れるのは、熱くて固くて不思議な感触だ。やはり全然嫌ではない。晴臣以外の人なら絶対に触れたいとも思わないけれど、彼のものなら寧ろ愛しささえ込み上げてくる。
 ちゅっちゅっと音を立ててキスをする。晴臣の乱れた呼吸音が耳に届く。彼がしてくれたように、友也も彼を気持ちよくしたい。そっと口を開けて、今度は舌で触れてみる。

「っ……」

 晴臣が息を呑む。
 彼の荒い息遣いを聞きながら、舌を動かした。彼の欲望を舐めているのだと思うと興奮し、友也の息も上がる。

「んっ……はあっ……んっんっ」

 裏筋に丁寧に舌を這わせる。根本から徐々に上へと上がっていく。

「っ……友也……なあ、嫌じゃねーのかよ……。チンコ、舐めるとか……。ムリしてんじゃねーのか……」

 伸ばされた晴臣の手が友也の頬を撫でる。掌から熱い体温が伝わってくる。
 この期に及んで、まだ友也が無理をして舐めていると思っているのだろうか。こんな事、したいと思わなければしないのに。

「全然、嫌じゃないよ……。だって、晴臣くんのだから……」
「っく……可愛い事言うな……!」

 真っ赤になって照れる晴臣の方がよっぽど可愛いのだが。
 彼の掌にすり……と頬擦りしてから、再び陰茎を舐める。ペロペロしたり、下から上へとぬるーっと舌を動かした。唾液で濡れたそれを両手で握り、くちゅくちゅと上下に擦る。
 下の方を手で刺激しながら、先端に唇を寄せた。

「んっ……んっ……」

 ぴちゃぴちゃと亀頭を舌で撫でる。
 感じてくれているのか、晴臣の小さな呻き声が聞こえた。
 嬉しくて、友也は夢中になって舐め回す。括れに舌を這わせ、口を大きく開けて先端を咥えた。

「んぅ……っ」
「っ、友也……っ」

 大きくて、晴臣のようにうまくしゃぶれない。それでもぢゅぷっぢゅぷっとはしたない音を立て、懸命にしゃぶりつく。

「んっ……んんぅ……っ」

 咥えながら舌を動かし、歯を立てないように吸い上げる。鈴口から、とろりと体液が滲んだ。友也はそれにちゅうっと吸い付く。

「っ、っ……友也っ」

 晴臣の手が友也の髪をくしゃりと乱す。彼が興奮しているのが伝わってくると、友也の口淫にも一層熱が入った。顔が歪むのも気にせず、口いっぱいに陰茎を含む。

「んむっ……んっ……うぅ……っ」
「ば、かっ……ムチャすんな……っ」

 上擦る声で窘められるけれど、友也はそれを無視してぢゅぽぢゅぽと口で陰茎を扱いた。
 先端を舌先でねぶり、吸い上げ、根本を手で擦る。
 そっと目を向ければ、晴臣はまっすぐにこちらを見下ろしていた。瞳に情欲を滾らせ、片時も友也から視線を外さない。
 彼の視線に感じて、ぞくぞくっと背筋が震えた。

「く、そ……っ」
「んんっ……!?」

 ぐっと後頭部を押さえられた。と思った次の瞬間、口の中に熱い体液が吐き出された。
 友也は反射的にそれを飲み込む。美味しいとは思わなかったが、抵抗もなく喉に流し込んだ。
 どぷっどぷっと注がれるそれを、全て嚥下した。
 射精を終え、晴臣は慌てたように友也の頭から手を離し口から陰茎を引き抜いた。

「わりっ……大丈夫かっ? マジで悪ぃっ……苦しかっただろ……?」

 晴臣はやっちまった、という様子で顔を青ざめている。
 体を起こし、友也はふるふると首を横に振った。

「全然、大丈夫だよ」
「いや、でも……っ」
「嬉しかったよ……。だから、謝らないで」
「っは……なに言って……。嬉しいわけ、ねーだろ」
「嬉しいよ。…………晴臣くんの事、好きだから」

 笑顔で伝えれば、晴臣の顔はじわじわと赤く染まっていった。
 彼に好きだと伝えるのはこれで二度目だ。けれど、前に好きだと言った時とはまるで意味が違う。
 最初の時は、ただ、人として好感が持てるという程度の気持ちだった。
 でも、今は違う。特別な存在として、彼が好きだ。きっと、これが恋というものなのだ。
 好きになってから付き合うのではなく、付き合ってから好きになった。順番は逆になってしまったけれど、でも彼を好きだという気持ちは本物だ。

「そ、そんなん、俺だって好きだ……。てか、俺の方が好きだっつの……!」

 顔を真っ赤にして張り合ってくる晴臣を、心の底から可愛いと思う。

「ふふ……。晴臣くん、可愛い」
「はああ!? お前の方が可愛いし! 俺の方がお前の事可愛いと思ってるし!」

 ぎゅうぅっと強く抱き締められる。そのままベッドに倒れた。横臥した状態で抱き締め合う。

「晴臣くん、好き……」
「俺も、好きだ……」

 向かい合って見つめ合い、どちらからともなくキスをする。
 ちゅっちゅっと唇を重ね、口づけは徐々に深くなっていく。

「んふぁっ、んっ……んんっ」

 舌を伸ばせば、晴臣の舌が絡み付く。彼の口の中へ引き込まれ、ぢゅるぢゅると音を立ててしゃぶられる。
 ぞくんっぞくんっと体が震え、ぺニスが頭を擡げた。密着している晴臣のそこも、同じように再び体積を増していく。
 腰を捩れば性器が触れ合い、擦れる感覚が気持ちよくて腰の動きを止められなくなる。

「はっ……ぁ、んっ、んっ」
「……ん、友也……」

 晴臣の手が、二人の性器を握り込む。そのまま、ぐちゅぐちゅと擦りはじめた。

「ひっ、んっんっ……きもち、ぃ、ぅんんっ」

 キスをしながら、互いの性器が擦れ合う。快感に先走りが溢れ、ぬるぬると二人の性器が濡れていく。

「んへ、ぁっ、んんっ……」

 舌を舐め合い、唾液が口の端から零れるのも気にせず深く唇を重ねる。

「ふぁっ……ん、す、き……晴臣く、んっ……好き」
「はっ……好き、だ……友也……っ」

 彼に好きだと言って、好きだと言われると気持ちが高揚し、体のぞくぞくが止まらない。
 ぺニスからはひっきりなしに蜜が滴り、晴臣が手を動かすたびにぬちゅぬちゅと卑猥な水音が鳴る。

「んっんっ……あ、んっ……でる……また、でちゃ……んぅ……っ」
「っ……俺も……出る……」

 晴臣が手の動きを速くする。互いの性器が激しく擦り合わされ、強い快感に襲われる。
 やがて友也は射精した。晴臣も友也の唇を貪りながら体液を吐き出した。
 深い快楽と充足感に包まれる。

「晴臣くん……大好き……」

 とろりと瞳を潤ませ伝えれば、晴臣の顔が茹でダコのように真っ赤に染まった。
 友也はクスリと笑みを零す。

「……可愛い、晴臣くん」
「~~っ……だから! お前の方が数万倍可愛いっつーんだよ!!」

 がばりと抱き締められ、またキスをして、快楽に溺れる。二人は飽きる事なくそれを繰り返した。




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