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第1章
知らない天井
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「知らない天井だ。」
(前後の記憶が曖昧なせいか、異世界で1番言ってみたいセリフ一位をつい呟いてしまった。
いや、記憶はある。変な部屋に入って、モンスターに追っかけ回されて、ボスを倒してそれから…)
「やっと、お目覚めかい。」
突然寝ている横から声がかかった。そこには金髪のイケメンが椅子に座ってこちらを伺っていた。
「えっと、あなたは…」
「あぁ、申し遅れたね。僕はアレク・サリエル、気軽にアレクって呼んでくれよ。」
(アレクは大きく微笑みながら自己紹介をしてくる。イケメンすぎて少しイラッとくる笑顔である。)
「あぁ、よろしくアレク、俺の名前は柊一輝、一輝でいいよ。それで俺はなんでこんな所で寝てるのかな?実はちょっと記憶が曖昧で」
「ふふっ、そうだろうね。まぁ、簡潔に言うと2階層で倒れている君をたまたま2階層に向かった団長が見つけてね。どうにもほっとけば死にそうだったってんでここまで運んできたってわけさ。」
「団長?アレクが所属しているクランのってこと?」
「うん、そうそう。聖帝ってクランなんだけど知らない?」
「聖帝!!!あの1番強いクランの!?」
(まさか、あの聖帝の団長に助けられるとは…)
「いやいや、1番なんてことは流石に自分たちからは言えないけど、それなりに力のあるクランではあると思うよ。あ、ちなみに僕は副団長をやらせてもらってるよ。」
「へぇ~、アレクが副団長をね~。って副団長っ!!じゃあめっちゃ強いってことじゃん!見えねー!」
「結構ひどいね!君!」
アレクは苦笑い気味に答える。
「ところで、そんな副団長であるアレクがなんで俺の看病してるんだ?」
「あぁ、それはね。僕が回復魔法を使えるから団長に頼まれてね。運ばれてきたときはかなりの大怪我って聞いていたんだけど、まぁ、あまり必要はなかったみたいだけどね。」
アレクは値踏みするかのようにこちらを見てくる。
「ははっ、意外と軽い怪我だったのかな~」
なんとも居心地の悪い空気が流れる。スキルの内容はあまり人にはバレてはいけない風潮があるらしい。俺はそんなに気にしなくても大丈夫だとは思うが。念には念を入れてなるべく隠す方向で行く。
グゥゥゥゥゥゥゥ
「おや?お腹が空いたのかい?だったらうちの食堂で食べていきなよ。結構凄腕の料理人がいるから、満足していただけると思うよ?」
「うちの食堂?」
「あぁ、これも言い忘れていたね。ここは聖帝クランのクラン施設なんだよ。」
「ほぇ~、クランってすごいんすね~」
「まぁ、うちは強い人たちがいっぱいいるからね、その人たちが稼いでくるお金で贅沢し放題なんだよ!」
「あなたはもう少し自重したほうがいい。クランのお金はクランのために使うものだから。」
突然女の人の声がした。
「ははは、あいかわらず厳しいなぁ~団長は」
そこにいたのは銀髪の髪を生やした美女がいた。
「やっと目を覚ましたんだね君」
「え、あ、はい。この度は救っていただいてありがとうございます」
美人すぎるせいか、自然と敬語になってしまう。
「体調はもう、良さそうですね。それはそうと君はなんであんな所に倒れていたんですか?」
「えぇ、いやぁ、そのトラブル的なことが起こりまして、」
俺は事の経緯が2人に説明した。
「「…」」
「一輝くん、それはモンスターボックスと呼ばれるダンジョン史上最悪のトラップだよ。迷い込んで仕舞えばまず、死は免れないものだ。よく生きていたものだよ。低階層での出現とはいえ、そう簡単に乗り越えられるものではない。」
「いやいや、事実本当に死にかけましたよ。けどいろいろ偶然が重なって運良く生き延びたというか、なんというか」
「あのモンスターボックスを退けるとは、なかなかの才能をお持ちなんですね。所で話しは変わるのですが一輝くん」
「はい、なんですか?」
「私達のクランに入りませんか?」
「え?」
(前後の記憶が曖昧なせいか、異世界で1番言ってみたいセリフ一位をつい呟いてしまった。
いや、記憶はある。変な部屋に入って、モンスターに追っかけ回されて、ボスを倒してそれから…)
「やっと、お目覚めかい。」
突然寝ている横から声がかかった。そこには金髪のイケメンが椅子に座ってこちらを伺っていた。
「えっと、あなたは…」
「あぁ、申し遅れたね。僕はアレク・サリエル、気軽にアレクって呼んでくれよ。」
(アレクは大きく微笑みながら自己紹介をしてくる。イケメンすぎて少しイラッとくる笑顔である。)
「あぁ、よろしくアレク、俺の名前は柊一輝、一輝でいいよ。それで俺はなんでこんな所で寝てるのかな?実はちょっと記憶が曖昧で」
「ふふっ、そうだろうね。まぁ、簡潔に言うと2階層で倒れている君をたまたま2階層に向かった団長が見つけてね。どうにもほっとけば死にそうだったってんでここまで運んできたってわけさ。」
「団長?アレクが所属しているクランのってこと?」
「うん、そうそう。聖帝ってクランなんだけど知らない?」
「聖帝!!!あの1番強いクランの!?」
(まさか、あの聖帝の団長に助けられるとは…)
「いやいや、1番なんてことは流石に自分たちからは言えないけど、それなりに力のあるクランではあると思うよ。あ、ちなみに僕は副団長をやらせてもらってるよ。」
「へぇ~、アレクが副団長をね~。って副団長っ!!じゃあめっちゃ強いってことじゃん!見えねー!」
「結構ひどいね!君!」
アレクは苦笑い気味に答える。
「ところで、そんな副団長であるアレクがなんで俺の看病してるんだ?」
「あぁ、それはね。僕が回復魔法を使えるから団長に頼まれてね。運ばれてきたときはかなりの大怪我って聞いていたんだけど、まぁ、あまり必要はなかったみたいだけどね。」
アレクは値踏みするかのようにこちらを見てくる。
「ははっ、意外と軽い怪我だったのかな~」
なんとも居心地の悪い空気が流れる。スキルの内容はあまり人にはバレてはいけない風潮があるらしい。俺はそんなに気にしなくても大丈夫だとは思うが。念には念を入れてなるべく隠す方向で行く。
グゥゥゥゥゥゥゥ
「おや?お腹が空いたのかい?だったらうちの食堂で食べていきなよ。結構凄腕の料理人がいるから、満足していただけると思うよ?」
「うちの食堂?」
「あぁ、これも言い忘れていたね。ここは聖帝クランのクラン施設なんだよ。」
「ほぇ~、クランってすごいんすね~」
「まぁ、うちは強い人たちがいっぱいいるからね、その人たちが稼いでくるお金で贅沢し放題なんだよ!」
「あなたはもう少し自重したほうがいい。クランのお金はクランのために使うものだから。」
突然女の人の声がした。
「ははは、あいかわらず厳しいなぁ~団長は」
そこにいたのは銀髪の髪を生やした美女がいた。
「やっと目を覚ましたんだね君」
「え、あ、はい。この度は救っていただいてありがとうございます」
美人すぎるせいか、自然と敬語になってしまう。
「体調はもう、良さそうですね。それはそうと君はなんであんな所に倒れていたんですか?」
「えぇ、いやぁ、そのトラブル的なことが起こりまして、」
俺は事の経緯が2人に説明した。
「「…」」
「一輝くん、それはモンスターボックスと呼ばれるダンジョン史上最悪のトラップだよ。迷い込んで仕舞えばまず、死は免れないものだ。よく生きていたものだよ。低階層での出現とはいえ、そう簡単に乗り越えられるものではない。」
「いやいや、事実本当に死にかけましたよ。けどいろいろ偶然が重なって運良く生き延びたというか、なんというか」
「あのモンスターボックスを退けるとは、なかなかの才能をお持ちなんですね。所で話しは変わるのですが一輝くん」
「はい、なんですか?」
「私達のクランに入りませんか?」
「え?」
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