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第1章

一つの希望

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「やばい、やばい、やばい」

俺はたった今モンスターの群れに追いかけられていた。
現在俺のレベルは6であり、この部屋にいるモンスターは俺よりもレベルが高いのだが俺のスキル、俊足lv4があるのでなんとか逃げ続けていた。

「ちっ、このままじゃ埒があかない。モンスターは無限に湧いてくるし。おそらく脱出のキーはあの奥にいるデカブツだろうな。
だが、今のままじゃ圧倒的にレベルが足りない、」
そう、この世界はレベル差には大きな力の差があり、現状大したスキルも持っていない一輝には絶体絶命の状態であった。

「とするとこの無限に湧いてくるモンスターどもでレベル上げを行えということなんだな。」
一輝は覚悟を決めると、ハエのように群がってくるモンスターに対して少しずつ攻撃する。群がっているモンスターのレベルは平均して10に対して一輝のレベルは5である。なので1対のモンスターに対して数度きりつけないかぎり致命傷にはならない。
そのためモンスターに囲まれる可能性があるためヒットアンドアウェイで距離を測りながら攻撃しないといけない。
つまり敵に背後を取られた場合は死を意味する。モンスターによる圧死である。



~~~~1時間後~~~~


「はぁ、はぁ、このままじゃ体力的にしんどいな。はぁ、なんとかしないと」

事態は絶望的だった。1時間の間に倒した敵の数はおよそ10体である。
あれだけ時間があったにもかかわらずわずか10体である。
それも仕方ない事なのである。何百体と言うモンスターに追いかけ回され切りつけている敵はどんどん入れ替わりに追いかけてくる、そんな状態であるため敵を確実に仕留めることはできない。しかしこの戦闘スタイルもそろそろ限界が来ていた。

体力の限界、
一輝はレベルが上がり既に人間とはかけ離れている身体能力を得ている状態であるが、1時間を敵から逃げ続けながら剣を振り回すことを難なく行うことができるほどまだ人間離れしていないのである。
既に体力は限界を超えているがスキルによりスピードにおいてはモンスターに大きく差を付けているためギリギリ怪我を負ってはいない。

「そろそろ、はぁ、体力が、くっ、このままじゃ体力が尽きて死んでしまう。こうなったら残りのポイントを剣術に使って一か八かデスボアに挑むしかない…か」

一輝は剣を振るのを一旦やめカードを確認する。
レベルは7まで上がりスキルポイントは16あった。

「16!?なんでスキルポイントがこんなに増えてるんだ?俺は確か残り4ポイントだったはず。わずか2レベル上がっただけで12も貰えたのか?考えてる暇はないな、早速スキルを取ろう16ポイントもあれば剣術のスキルは、剣術lv4まで取れるはず、レベル4もあればここのモンスターどもにはまず戦闘面で引けを取らない」

一輝はスキルを取るべく、スキル欄を開いた。が、そこには前には存在していなかったはずのスキルが存在していた。

「これは、リジェネレーション」

スキル:リジェネレーション

リジェネレーション:身体的による疲労及び怪我を一定の時間、一定の量回復する。

「ははっ、どうやら賭けをしなくてもすむみたいだなこれは。」

俺はさっそくリジェネレーションに全てのポイントを使いレベルを4まで上げた。

「おぉ、さすがレベル4のスキルだっ、疲れがどんどん無くなっていく」

一輝はモンスターへと咆哮した。

「さぁ、ここからが本番だぜ。いつまでも続けてやるよお前らがくたばるまで!」

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