ＥＤＥＮ ―孕ませ―

エピローグ

最終話

　愛する真柴に想いを伝え、初めて抱いて貰ったあの休日から二十日が経った。二週間ほどで出た検査の結果は、やはり彼が思った通りで。それを嬉々として伝えに来た時の喜びに満ち溢れた真柴の顔。彼以上に嬉しさを噛み締め、涙ぐんだ己の瞳に映ったその表情を、きっと自分は一生忘れることは無い。



　――今日もまた、官能の海に溺れる一日が始まる。



『準備』を終えた裸の胸に赤い紐縄が巻き付けられる。柔らかいそれは肌に痣を付けることも無く、優輝の上体を縛めた。縄尻を取られ、いつものように全裸のまま子作り部屋へと歩く。部屋には、客らしき年配の男性と五人の雄が待っていた。どうやら今朝の種付けはオプション付きのようだ。老練の士と見える客の見守る中、素早く縄を解かれ、マットレスの上で四人の雄に手足を押さえ付けられる。今更抵抗などする筈も無いが、それを分かっていて敢えて身体の自由を奪うのは、オプションで輪姦を選択したお客様に愉しんで頂く為の演出なのだ。しかも優輝自身、そうされると身体が勝手に反応し、よりいやらしく気分を出してしまう。
　残る一人が優輝のペニスに淫具を装着すると、すぐに伸し掛かり絶頂供与のスタートだ。卑猥な言葉で嬲られながら、前の淫具と後ろの男根で同時に犯され喘がされ、瞬く間に快感の虜になっていく。


　こうして性器を磨き才能を磨き、自分は不世出の名器として日々成熟していくのだ。今はそれが優輝の喜びでもある。そこには、快楽の誘惑以上に、もっと雌性特種としての能力を伸ばし、真柴の夢を手伝いたいという思いがあった。そして、それと共により深く大きく育っていく彼への愛。一人また一人と赤ん坊を出産する度、近付いてくるその時が待ち遠しくてならない。真柴の子を孕む日の訪れを指折り数えながら、今日もめくるめく絶頂の嵐に悶える。一回イくごとに次手と交代する雄達。繰り返し繰り返し、天を衝くような絶倫の猛りが次々に後孔を犯し、優輝は延々と続く楽園エデンの戯れに悦びの声を上げ続けた。



完