EDEN ―孕ませ―

豆たん

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種付け

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「でも、こんなに早く儀式を終えられるとは思わなかったなぁ。今まで日を跨がずに調教まで完了した男の子は一人もいなかったよ。――よし。折角だから、早速今日から種付け・受精に挑戦してみようか」


「……え…?」


 ウキウキと弾む真柴の声が、僅かに落ち着いてきた意識の中に響き渡る。途端に、優輝は少なからぬ戸惑いと不安、そして意外にも心細さを感じた。己の体質など知りもしなかった男の自分が、これからいよいよ孕ませられ、子供を出産するのだ。眼前で目まぐるしく展開していく場景に頭が追い付かない。現実感など、持てという方が無理だった。そんな彼の髪を優しく梳いてやる真柴。

「初めてだから無理もないけど、不安になることはないんだよ。調教の時と同じように、犯されて感じまくっていればいいだけさ。まだ22時も回ってないから、上手く孕めば明日の早朝にはめでたく1人目が誕生するよ。男子の妊娠期間は受精から僅か4時間ほどだからね。そもそも、女の妊娠は排卵日を待たなきゃいけない上に出産まで10ヶ月も掛かって、効率が悪すぎたから衰退したんだ。さ、話してる1分1秒でも勿体ないよ。1回でも多くイきまくらせて、早く受精させないと」

 くように言いつつも、梳いた指をそのまま髪に絡めて弄びながら、真柴は男に目線を投げた。

「今日はこの雄くんに元気のいい子種をたっぷり注ぎ込んで貰おうね。スタミナは相当なものの筈だけど、もし彼が持たなくても、精力の有り余った猛者もさがまだまだ何人でも控えているから、心配しなくて大丈夫だよ。まずは頑張って彼等の子供を孕もうね。ちょっと準備があるから、このまま始めるわけにはいかないな。雄くん、一旦抜いてくれるかい?」

 声を掛けられ、男は優輝の中からずるりと自身を引き出す。雁首のエラが後孔を抜けた瞬間、優輝の背筋がひくりと震えた。
 真柴は周囲に立つ雄達の一人に指示を出し、室外の何処かから靴箱ほどの大きさの白いプラスチック容器を持ってこさせる。受け取ったそれを祭壇上に置き、蓋を開けた。

「君がその気になれば、毎日二度受精、二度出産だって可能なんだ。男子には排卵日なんて関係ないからね。放出されることなく体内で絶頂を味わった何回分もの精子が凝縮されて、男の卵子に変化するんだ。毎日毎日、四六時中出さずにイきまくっていれば、その分卵子も沢山作られる。精管は子宮にあたる部分とも繋がっていて、出来た卵子から順に子宮へ送られるんだ。君の体なら、何万人もの子供を産むことが出来るんだよ。君は世界中で最高の妊娠・出産能力を持ってる。本当に孕ませ甲斐のある子だよ」

「自分の精子とは受精しないから心配しないでね」と言いつつ、医療用の手袋を嵌め、着々と何かの準備を進めていく。自分からは見えない位置に置かれた容器内に何があるのか、真柴は何の準備をしているのか、まだ何処かが麻痺しているようなぼうっとした感覚のまま話を聞きながらも、優輝はこれから自分が何をされるのか気が気でなかった。

「取り敢えず、まずは月に30人以上を目標にして貰う。一日に1人は確実に産んで、どんどん体を慣らしていかなきゃね。――じゃ、コレを着けようか」

 そう言って顔を上げた真柴が持っていたのは、細い管に入った金属の棒のようなものだった。見たことも無い器具を目にした優輝の眉が怯えたようにひそめられる。

「大丈夫。怖い物じゃないし、痛くもない。ただひたすら気持ち良くなれるだけだよ。毎日のように孕んで大勢の子供を産むには、コレが必需品なんだ」

 優輝の頭上から腰横へと移動する真柴。先刻までの激しい『儀式』の名残を残し晒されたままの下腹を、空いている手でさわりと撫で上げた。

「…っ…」

 優輝がピクンと肩を揺らす。

「……本当に君は感じ易いんだね。これほどの素質を持った人材に出会えるなんて、僕はとんでもなくラッキーな男だよ」

 薄く笑みを浮かべた真柴は、勃起したままの優輝のペニスに巻き付けたバンドを外す。今し方盛大にイった彼の屹立は、はち切れんばかりに勃ってはいるものの、縛めが解かれても吐精することは無かった。

「やっぱり、出してなくても、イった後は次の高まりが来るまで射精感が弱まるようになったね。受精して孕んだら、吐精処理しなくても勃起は収まるから心配いらないよ」

 そのままペニスの先端に器具を近付けていく。よく見ると、外側の管は半透明になっていた。直径3ミリほどの大きさで長さは15、6センチ。薄くて柔らかいシリコンのようなもので出来ているようだ。片側の端近くにはひと回り大きくプクリと膨れた部分があり、そこだけ少し硬そうに見える。中に入っている棒状のものはやはり金属のような光沢があるが、材質までは分からなかった。緩やかな螺旋を描いた細かい波形の形状。1ミリ程度と思われる太さに反して、長さでは外管を上回り20センチといったところか。一端には直径1センチくらいの薄い円形のプラスチック板が付いており、その両面は色違いのオセロ宜しく紅白に塗り分けられていた。もう一方は、これもシリコンのカバーらしきものが棒の端部をキレイに丸く覆っている。そして何より、管の外周にジェル状のものが塗りたくってあるのが気になった。首を持ち上げて真柴の動きを見ていた優輝の脳裡に、嫌な予感が広がっていく。

「…そ、それ…、どう…するの…?」

「これをね、今から君のココに挿れるんだよ」

 愉しげに言う真柴が指し示したのは、有ろうことかペニス先端の蜜口。つまり尿道にその奇妙な器具を挿入しようというのだ。聞いた優輝の顔が引き攣った。

「そっ、そんなの無理っっ」

「大丈夫だって言ったろう? たっぷりジェルも塗ってるし、痛みなんか全然感じないように作ってあるんだ。滅菌処理だって完璧だよ。――ああ、ちなみにこのジェルには媚薬は入ってないから安心してね」

 真柴は優輝の蜜口に器具の一端を押し当てる。じわじわと広げられた孔に、管の先がツプリと沈み込んだ。

「ひっ!」

 身体を硬直させる優輝。しかし、それに構わず真柴はゆっくりと、だが着実に尿道へと器具を挿入していく。

「…っや、やだっ、やめ…て…っ、挿れ…ない、で…っっ」

 真柴が言った通り、痛みは全く無い。ただ尿道に異物が入り込んでくる違和感とそこから這い上がってくる妖しい感覚に、優輝は身を震わせる。解放された筈の四肢には力が入らず、祭壇の上でだらりと股を広げたままの彼は、傍目には悦んでペニスへの淫戯を受け入れているように見えた。

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