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8.義母義姉来襲Again
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非常に手際が悪ったけど何とか会場の準備が出来た。
身内のパーティだからこれで済んだが、
高位貴族などを招待する際は、こんなものじゃない。
席順なども最新の貴族の親密具合で近づけたり離したり、
爵位と友好度を鑑みて決めないといけない。
食材も各領の名産や売込みたい物があって、
我が侯爵家と親しい貴族を優先しつつも良い塩梅で決めないといけない。
だから白骨令嬢だの気味が悪いなど揶揄されても、
他家の情報を得る為に、私はパーティに出席するしかなかったんだ。
飾る花なども貴族には花や木などをシンボルとしている場合が多く、
それらは避けないといけない。
ちなみに我が侯爵家は、具体的な花ではないけど、
六出花という花弁が六つある花をイメージしたシンボルがある。
リシュール侯爵家は銀色の髪が特徴的で雪に見立てたらしい。
「アイリーンさん、私達の席はどこかしら?」
お父様がいないタイミングを見計らって、
義母と義姉が私の側にやって来た。
マリーとアヤメが私の両側に立って威嚇する。
前侍女長で現在下女になった人が助けが来たとばかりに喜んでいたが、
マリーに一睨みされると顔を逸らして、テーブルを拭いてごまかし始めた。
まだ、過去の栄光にすがりたいんだろうな。
「お義母様、お義姉様、本日は遠慮して頂きたく、
お二人の席はご用意しておりません」
「はぁ、何調子にのっているのよ!」
義姉が私を恫喝してきたが、全く怖くない。
私の隣で、もういいかな、いいんじゃないかなと小声で言っているマリーと、
虫を見るような覚めた目で二人をみているアヤメの方が余程怖い。
お願いだから邸内で虐殺は止めて下さい......
元々この二人を怖いと想った事は一度も無い。
味方がいない状況で人の話しを全く聞かない二人と下僕達が、
ただただ面倒だったので逆らわなかっただけだ。
「調子にのっている訳じゃありません、
今後家政を仕切る私を支えてくれる各職場の長との交流を深める為と、
長く我が家に仕えてくれた人達が戻って来てくれた歓迎会です。
お義母もお義姉様もどちらも関係ないですよね?」
そもそも自分がろくに退職金も渡さずに解雇した本人が歓迎会に出たいって、
神経が図太すぎじゃないですか?
ちょっと私には理解しかねます。
「家政を仕切る?貴方が?
出来る訳ないでしょ貴方が。
貴方みたいな愚図が侯爵家の侯爵家の家政を仕切っているなんて、
他の貴族の笑いものですよ?
今まで通りに私にまかせておけば良いのよ」
うわ、嫌だな、そろそろ理解してくれないかな。
愚図って言っちゃ駄目よ、もうこれ以上マリーとアヤメを抑えきれないんですけど、
必死に私が止めているのが見えませんか?
「どうしたんだ騒がしい」
「旦那様、聞いてください、アイリーンがあまりにも聞き分けが無いので、
注意してた所なんです」
「何故、二人がこの場にいる?
出て行きなさい、料理は特別に二人分を取り分けて応接室に運んで貰うから」
「旦那様......」
「後、早く部屋を空けて別館の使用人の寮に移るように。
二階の端の二人部屋を使いなさい。
食事は明日以降は、使用人達で班を組んで順番に作っているから、
何処かの班にいれて貰いなさい」
「......旦那様はどうするんですか?」
「私は、アイリーンが成人になるまでは代理人だから流石に寮にはいけない。
その後どうするかは、アイリーンと相談して決める。
一週間後に部屋に残っているものは全部処分する。
こんな所で暇してる位なら、さっさと荷作りをしなさい」
二人は来た時の勢いは全くなくなって、
トボトボと自分の部屋に戻っていった。
私はその哀愁漂う後ろ姿を見てスッキリした。
淑女らしくないのは百も承知であえて心の中で言わせて下さい。
ざぁまご覧あそばせ。
悪態がつけるくらいには体力が回復したわ。
身内のパーティだからこれで済んだが、
高位貴族などを招待する際は、こんなものじゃない。
席順なども最新の貴族の親密具合で近づけたり離したり、
爵位と友好度を鑑みて決めないといけない。
食材も各領の名産や売込みたい物があって、
我が侯爵家と親しい貴族を優先しつつも良い塩梅で決めないといけない。
だから白骨令嬢だの気味が悪いなど揶揄されても、
他家の情報を得る為に、私はパーティに出席するしかなかったんだ。
飾る花なども貴族には花や木などをシンボルとしている場合が多く、
それらは避けないといけない。
ちなみに我が侯爵家は、具体的な花ではないけど、
六出花という花弁が六つある花をイメージしたシンボルがある。
リシュール侯爵家は銀色の髪が特徴的で雪に見立てたらしい。
「アイリーンさん、私達の席はどこかしら?」
お父様がいないタイミングを見計らって、
義母と義姉が私の側にやって来た。
マリーとアヤメが私の両側に立って威嚇する。
前侍女長で現在下女になった人が助けが来たとばかりに喜んでいたが、
マリーに一睨みされると顔を逸らして、テーブルを拭いてごまかし始めた。
まだ、過去の栄光にすがりたいんだろうな。
「お義母様、お義姉様、本日は遠慮して頂きたく、
お二人の席はご用意しておりません」
「はぁ、何調子にのっているのよ!」
義姉が私を恫喝してきたが、全く怖くない。
私の隣で、もういいかな、いいんじゃないかなと小声で言っているマリーと、
虫を見るような覚めた目で二人をみているアヤメの方が余程怖い。
お願いだから邸内で虐殺は止めて下さい......
元々この二人を怖いと想った事は一度も無い。
味方がいない状況で人の話しを全く聞かない二人と下僕達が、
ただただ面倒だったので逆らわなかっただけだ。
「調子にのっている訳じゃありません、
今後家政を仕切る私を支えてくれる各職場の長との交流を深める為と、
長く我が家に仕えてくれた人達が戻って来てくれた歓迎会です。
お義母もお義姉様もどちらも関係ないですよね?」
そもそも自分がろくに退職金も渡さずに解雇した本人が歓迎会に出たいって、
神経が図太すぎじゃないですか?
ちょっと私には理解しかねます。
「家政を仕切る?貴方が?
出来る訳ないでしょ貴方が。
貴方みたいな愚図が侯爵家の侯爵家の家政を仕切っているなんて、
他の貴族の笑いものですよ?
今まで通りに私にまかせておけば良いのよ」
うわ、嫌だな、そろそろ理解してくれないかな。
愚図って言っちゃ駄目よ、もうこれ以上マリーとアヤメを抑えきれないんですけど、
必死に私が止めているのが見えませんか?
「どうしたんだ騒がしい」
「旦那様、聞いてください、アイリーンがあまりにも聞き分けが無いので、
注意してた所なんです」
「何故、二人がこの場にいる?
出て行きなさい、料理は特別に二人分を取り分けて応接室に運んで貰うから」
「旦那様......」
「後、早く部屋を空けて別館の使用人の寮に移るように。
二階の端の二人部屋を使いなさい。
食事は明日以降は、使用人達で班を組んで順番に作っているから、
何処かの班にいれて貰いなさい」
「......旦那様はどうするんですか?」
「私は、アイリーンが成人になるまでは代理人だから流石に寮にはいけない。
その後どうするかは、アイリーンと相談して決める。
一週間後に部屋に残っているものは全部処分する。
こんな所で暇してる位なら、さっさと荷作りをしなさい」
二人は来た時の勢いは全くなくなって、
トボトボと自分の部屋に戻っていった。
私はその哀愁漂う後ろ姿を見てスッキリした。
淑女らしくないのは百も承知であえて心の中で言わせて下さい。
ざぁまご覧あそばせ。
悪態がつけるくらいには体力が回復したわ。
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