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第三章
ヤン坊マンボウ天気予報?
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今日学園を休めば皇子様一行の攻略が進むので、
誘われることも無いかなと思いつつもアップルパイを渡さなければ行けないので、
諦めて学園に行った。
魔法使いさんは、非常に喜んでその場で食べようとしたが、
女騎士さんに叩かれて泣く泣く我慢していた。
渡す物も渡したんで私は教室に向かったのだった。
ピンクちゃんは、学園から許可を貰って出席扱いにして貰ったみたいだけど、
もう少し勉強や礼儀作法を学んだ方が良いとは思う。
周辺国の歴史や現在の貴族の名前、領土、
特産品や独自の注意すべき礼儀挨拶などに関しては、
共通科目なのでクラス全員で授業を受けていた。
1時限目の授業も終わり皆で談笑をしていると、ガラリとドアが開いた。
見るとニッコリ笑った女騎士さんが私に向かっておいでおいでのゼスチャーをして来る。
私は大きく首を振り、イヤイヤのゼスチャーで返すが、
またしても女騎士さんの眼力に屈服してしまった。
もうイヤこんな生活、今度は何をしたのよピンクちゃん。
今回はジーク様も呼ばれた。
次の授業が始まってしまうので、アイリスに伝言して教室を抜け出した。
昨日と同様に上位貴族専用の部屋に行くと皇子様が難しい顔をして座っていた。
間違えなくピンクちゃんがやらかしたな......
「単刀直入に言おう、勇者特権でリーナ嬢には私のパーティに入って貰う」
私が席につくなり皇子様は、そう宣言した。
「シュタイナー皇子、一体何がったんでしょうか」
「何があったかか......
まずマーガレット嬢は、迷宮の入り方を理解していない、
話を聞くとリーナ嬢に私と迷宮に入る際は、
迷宮の入口の石版を使うなと言われたと言っていた」
うん、私言って無いかな。
「まあそれは良い、嫌あまり良くないが。
マーガレット嬢は、迷宮攻略中一番後ろでマンボウの様な目で突っ立っているだけだった」
マンボウさんは、海のお医者さん何ですよ、
ピンクちゃんと一緒にするのは流石に失礼だと思う。
「まあそれも良い、かなり良くは無いが。
悲劇は十五階の中ボスとの戦いの際に起こった。
中ボスは、ただの猪のモンスターだった、正直一分もかからずに倒せると思ったんだが、
いきなり強烈な睡眠魔法が最後尾からはなたれた。
私は多少なりとも耐性があったんでレジスト出来たんだが、
他の三人はまさかの聖女の攻撃魔法に抵抗もできずに睡眠に落ちた。
私一人でも倒す事は出来たが、
メンバーの三人を転がしておくと万が一事故にあうかもしれないので、
三人を抱えて撤退したよ、まさか勇者パーティが猪から撤退をするとは思わなかった」
スリープシープちゃんね、きっと。
「私を暗殺したいのかと思ったんだが、
マーガレット嬢は何故か無の表情で立ち尽くしていたんだ。
あれがどんな感情の表情か全く理解出来なかった、流石にもう無理だ......」
皇子様の横暴かと思いきや、至極真っ当な意見だった。
「それで冒頭の話に戻るんだが、リーナを勇者権限で私のチームに入れる」
「残念ですがお断りしますよ」
「ジーク公爵子息、如何に婚約者といえど流石に大陸条約は守って欲しいのだが」
「勿論ですよ、婚約者とはいえ勇者が神託によりパーティを結成する場合は、
それに従うべきだと思います」
「では先程の言葉は何故?」
「簡単な話です、私も勇者だからですよ」
「そんな話は聞いて無いぞ?」
「ええ、私は元々適正職は銀狼騎士でしたから、
流石に公爵家と言えど頻繁に適正職の確認はしませんからね。
皇子殿下がいらっしゃって、
念の為に一昨日確認したら適正職に勇者が追加されてたのですよ」
「一応筋は通っているな、だが私も帝国から送り出された以上は、功績を挙げずに帰る訳にはいかん。
一ヶ月後にジーク公爵子息と模擬戦をして、勝った方がリーナ嬢をパーティに入れると言うのでどうだ?
勇者二人の意見が一致しない以上は実力で決めるしかない」
私はジーク様に向かって、コクリと頷いた。
分かりましたとジーク様は、覚悟を決めた顔で了承した。
決着がつくまでの間は、皇子の国から連れてきた回復職の女性でパーティを組むらしい。
自分のパーティ合流した場合に私がスムーズに迎え入れられる様に、
私達もある程度同期をとって迷宮攻略をする事になった。
「まあきっかけは、マーガレット嬢だが、
私のパーティは皆リーナ嬢を好いている。
私も含めてな、今回の神託の戦いは長くなりそうなので、
責任をとって私の妻に迎えたいと思っている」
「リーナだけは、お譲りできまませんよ、私の妻になるのですから」
一ヶ月後にと皇子は、そう言って部屋から去って行った。
誘われることも無いかなと思いつつもアップルパイを渡さなければ行けないので、
諦めて学園に行った。
魔法使いさんは、非常に喜んでその場で食べようとしたが、
女騎士さんに叩かれて泣く泣く我慢していた。
渡す物も渡したんで私は教室に向かったのだった。
ピンクちゃんは、学園から許可を貰って出席扱いにして貰ったみたいだけど、
もう少し勉強や礼儀作法を学んだ方が良いとは思う。
周辺国の歴史や現在の貴族の名前、領土、
特産品や独自の注意すべき礼儀挨拶などに関しては、
共通科目なのでクラス全員で授業を受けていた。
1時限目の授業も終わり皆で談笑をしていると、ガラリとドアが開いた。
見るとニッコリ笑った女騎士さんが私に向かっておいでおいでのゼスチャーをして来る。
私は大きく首を振り、イヤイヤのゼスチャーで返すが、
またしても女騎士さんの眼力に屈服してしまった。
もうイヤこんな生活、今度は何をしたのよピンクちゃん。
今回はジーク様も呼ばれた。
次の授業が始まってしまうので、アイリスに伝言して教室を抜け出した。
昨日と同様に上位貴族専用の部屋に行くと皇子様が難しい顔をして座っていた。
間違えなくピンクちゃんがやらかしたな......
「単刀直入に言おう、勇者特権でリーナ嬢には私のパーティに入って貰う」
私が席につくなり皇子様は、そう宣言した。
「シュタイナー皇子、一体何がったんでしょうか」
「何があったかか......
まずマーガレット嬢は、迷宮の入り方を理解していない、
話を聞くとリーナ嬢に私と迷宮に入る際は、
迷宮の入口の石版を使うなと言われたと言っていた」
うん、私言って無いかな。
「まあそれは良い、嫌あまり良くないが。
マーガレット嬢は、迷宮攻略中一番後ろでマンボウの様な目で突っ立っているだけだった」
マンボウさんは、海のお医者さん何ですよ、
ピンクちゃんと一緒にするのは流石に失礼だと思う。
「まあそれも良い、かなり良くは無いが。
悲劇は十五階の中ボスとの戦いの際に起こった。
中ボスは、ただの猪のモンスターだった、正直一分もかからずに倒せると思ったんだが、
いきなり強烈な睡眠魔法が最後尾からはなたれた。
私は多少なりとも耐性があったんでレジスト出来たんだが、
他の三人はまさかの聖女の攻撃魔法に抵抗もできずに睡眠に落ちた。
私一人でも倒す事は出来たが、
メンバーの三人を転がしておくと万が一事故にあうかもしれないので、
三人を抱えて撤退したよ、まさか勇者パーティが猪から撤退をするとは思わなかった」
スリープシープちゃんね、きっと。
「私を暗殺したいのかと思ったんだが、
マーガレット嬢は何故か無の表情で立ち尽くしていたんだ。
あれがどんな感情の表情か全く理解出来なかった、流石にもう無理だ......」
皇子様の横暴かと思いきや、至極真っ当な意見だった。
「それで冒頭の話に戻るんだが、リーナを勇者権限で私のチームに入れる」
「残念ですがお断りしますよ」
「ジーク公爵子息、如何に婚約者といえど流石に大陸条約は守って欲しいのだが」
「勿論ですよ、婚約者とはいえ勇者が神託によりパーティを結成する場合は、
それに従うべきだと思います」
「では先程の言葉は何故?」
「簡単な話です、私も勇者だからですよ」
「そんな話は聞いて無いぞ?」
「ええ、私は元々適正職は銀狼騎士でしたから、
流石に公爵家と言えど頻繁に適正職の確認はしませんからね。
皇子殿下がいらっしゃって、
念の為に一昨日確認したら適正職に勇者が追加されてたのですよ」
「一応筋は通っているな、だが私も帝国から送り出された以上は、功績を挙げずに帰る訳にはいかん。
一ヶ月後にジーク公爵子息と模擬戦をして、勝った方がリーナ嬢をパーティに入れると言うのでどうだ?
勇者二人の意見が一致しない以上は実力で決めるしかない」
私はジーク様に向かって、コクリと頷いた。
分かりましたとジーク様は、覚悟を決めた顔で了承した。
決着がつくまでの間は、皇子の国から連れてきた回復職の女性でパーティを組むらしい。
自分のパーティ合流した場合に私がスムーズに迎え入れられる様に、
私達もある程度同期をとって迷宮攻略をする事になった。
「まあきっかけは、マーガレット嬢だが、
私のパーティは皆リーナ嬢を好いている。
私も含めてな、今回の神託の戦いは長くなりそうなので、
責任をとって私の妻に迎えたいと思っている」
「リーナだけは、お譲りできまませんよ、私の妻になるのですから」
一ヶ月後にと皇子は、そう言って部屋から去って行った。
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