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第三章

パーパネット、パーパネット、フウフウ、夢のパパネットだけやー

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私達は上位貴族専用の食事場所に揃って移動した。
食事する場所は、大、中、小それぞれが何部屋か用意されていて、
私達は、十人用の中部屋を使う事になっている。

十人ってクラス全員呼んで丁度よい大きさなのだけど、
小部屋は、四人部屋だし、大部屋は部屋数も少なく多人数様なので、
消去法として、中部屋となった。

事前の予約が必要らしいのだけど、
ジーク様が一年間分抑えてくれているらしい、
出来るだけ多くの人に新しい調味料や食材を食べて貰い、
食文化を広げたい私には丁度良かった。

アメニティグッズは、スノー様と私のママンが監修しているので、
私は新商品開発部門長ただしボッチの役を仰せつかっている。
美に対する執着は、古今東西同じらしく、小娘の私は逆らえないのだ、
もの凄くシビアな世界なのだ。

それとは別に、ジーク様のお家の使用人の人達と、
チーム食いしん坊を結成している。

①私が代表的なサンプル料理とレシピを作る
②ジーク邸内で広める
③好評なら領内に広める、現在アンテナショップ作成中
④王都で広める、年数回ほど各領参加の料理大会を開催する
⑤優勝料理を外交の場で振るまい世界に広める

国王とのコンタクトが取れていないし、まだアンテナショップを作成中なので
計画全体として、③止まりだ。

それとは別に私が学園内で広めれば、
各領のご子息ご令嬢が勝手に国内は広めてくれるだろう。

「エレオーレさん、紅茶お願いします」
「分かった」
「アンドレさんは、私が出した料理をならべてって下さいね」
「はい」

「ちょっと、リーナさん、私達の侍女がやりますわよ、
女性陣で一番序列が高いリーナさんに色々やって貰うと、気がきじゃないわ」

マリーさんも恐縮して首をブンブン縦にふっている。

「出しているだけだから気にしないで、
それにこの中で一番女性序列が高いのは、エレオーレさんですよ。
なにせエルフ族の王族ですので」
「何故歴史あるエルフ族の王族が侍女をされてるんですか!!」
「...聞かないであげて下さい」

さくらさんのご先祖とさくらさん自身に多大な恩があり、
以前冒険者パーティーでも仲間だったエレオーレさんは、
本気モードのさくらさんには逆らえないのです。

エレオーレさん自身も内向的なエルフ族の中では、
変わっている人で人間を種族としては好いてはいないけど、
個人として認めてる人には、濃いくらいにフレンドリーだった。

少しばかり予定より人数が増えたので平気かなと思ったけど、
各家もお弁当を持ちこんで来ていたので量的には十分すぎるほどになった。

「お付きの方も心配でしょうから、最初に毒探知(サーチポイズン)しますね。
一応国際条約に基づく聖女認定スキルですので、
これに反応しなければ個々の毒見は不要です」

私が魔法を使うと、テーブルにのった料理は一瞬発光したけど、
毒を示す紫がかった発光は無かった。
各家が持ち込んだ料理は大陸では一般的な脂っこいお料理、
食べる前に魔法で温めるけど、いちいち毒見をしてたら脂肪が固まってしまい胸やけが酷い。

「聖女で筆頭公爵家ご令嬢でお料理が出来て性格も良くて、
お胸が大きい、神様の贔屓がひどすぎます」
「えっとマリーさん、胸はあれですけど、
脂肪が付きやすい体質で少し前まで凄い惨状だったのです」
「申し訳ありませんリーナ様、
痩せたくても食べ物が無味か脂っこい物のしか無くて、
以前ダイエットし過ぎで貧血で倒れていらい食事を抜くと怒られてしまうのです」

私の目はチランと光った。

「脂っこいお料理は食べたくない、でもそんな味付けしかない。
そんなお悩みを持っているご令嬢は多いですよね。
今回持ち込んだお料理、そんな貴方のお悩みを解決します」
「え、本当ですか」
「はい、生野菜はビタミンも多く、お腹も一杯になりますけど、
生の野菜は食べ続けるのが辛い、そんな貴方にリーナ特性のパンピーノンオイル、
お野菜が非常に美味しく食べられます」
「まあ、凄い!!」

「さらにさらに、お野菜だけではちょっとね、
力こそパワーとお考えのご令嬢にピッタリなのが、
赤身肉中心の肉料理にトマトソースをかけたハンバーグもお持ちしました」
「え、ホント?食べちゃう、私食べちゃうわ」

「でもお高いのでしょう?」
「今ならご自宅で作れる料理のレシピをお付けして、
難しいドレッシングは、個人で消費される分には無料。
定期的に量が必要な場合もお求になりやすいお値段で販売致します」

「キャー、素敵!!」

唖然とする男性人の前で私はやりきった。
私やったわ、パパネットだけやの社長にも負けない!!

いつも如く前置きは長かったけど、こうして交流会は始まった。
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