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第二章

舞って舞って、それはもはや毒キノコ 一日目④

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「なあ、ジークおいら達って本当に必要だったのかな?
エドなんて朝から一言も話してないんだけど」

ジークはパンの傍らに立つ神父の格好をしたエドを見た

その表情からは、何を考えているのか、全く分からない
自分も周りからは、表情筋が死んでいるとか言われている事は知っているが
昔からの付き合いがある、パンとエドに対しては家族同様に接してきた。

だが、こんな事を言っているがパンは以前一緒に森にエドと一緒に
採取に出かけた際には、最期にはエドの存在を忘れて帰ってきた事がある。

あの時たまたま自分が必要な魔法薬があり
エドの元を訪れたが見当たらなかっ為、
一人で食事をしているパンにエドの所在を聞いたら
何かを思い出した様に森へ向かいエドと共に帰って来た前科持ちだ。
エドはパンに待っててと言われた場所にぼっと立ってたらしい。

パンの問いになんと返せば良いかを考えあぐねていると

リーナ嬢の侍女であるサクラ嬢が
「パン様、とんでもございません。
皆さんの様な頼もしい殿方がいるからリーナ様も安心して
戦えるのです、もしこれで皆様がお帰りになってしまって
リーナ様が不安な思いをしていたと手紙に認めたら
リーナ様のお兄様が取り乱してこの国のホビット族を
根絶やしにしてしまうかも知れません。」

「ねぇジーク、何かおいらの村が風前の灯になってるんだけど、
リーナちゃんのお兄さんて大魔王か何かなの?」

またしても、否定も肯定も出来ない問いかけが来たので
ジークは、サクラ嬢との話しを取り敢えず勧めた

「サクラさん、我々がリーナさんを置いて帰るなんて選択肢はありません。」

サクラ嬢はニッコリと笑って頷いてくれた。
もとより、リーナ嬢のためだけに予定を空けて来ているので、
ジークには帰る選択など、ないのだ。

『リーナ、その先の木の裏に舞舞茸があるわよ』
『何そのどっかで聞いた事がある、胡散臭名前の茸は?』
『過去にリーナと同じ転生者が最初に見つけたらしいね、
名前の由来は、舞茸以上に美味しくて、もっとまつちゃうぜってこと見たいよ』

もうそれは、毒キノコじゃ無いかしら?

「あの木の後ろに舞舞茸があるみたいです」
「へ?何で分かるの?エドばかりじゃ無く、オイラの存在意義もないの?」

皆で木の裏を見ると倒木に沢山の舞舞茸が生えていた
だけど皆んな舞う様な気分では無かった・・・

その後にゴブリンとか言う、
緑色して背が低く耳が尖った怪人の様なモンスターを倒して
お昼頃に食事を取る事になった。

パンさんがいるからモンスターは平気だが
虫とかがきたらどうするのかと不安に思っていたら
エドさんが聖域という魔法で透明な
バリアーみたいのを張ってくれた。

流石エドさん、黙って仕事が出来る男だ。
ちなみにリアルちゃんに聞いたら、
私も使える様になってたらしいが
そこまで私がやってしまうと、微妙な雰囲気になりそうで黙ってたらしい。
他の皆には内緒だ。

サンドウィッチが入ったお弁当箱を広げると
それぞれのサンドウィッチの具の説明をして
マヨネーズという調味料を使っているので
皆んなの感想次第では、ハインデルク公爵領で広めたいって話したら
喜んで食べてくれた。

ジーク様は、なんちゃってBLTサンド
パンさんは、タマゴサンド
エドさんはチキンマヨ
サクラさんは、白無垢がードレスがーとぶつぶつ言いながらも野菜サンド
私は当然、野菜サンド、サクラさんはもっとガッツリ行っていいとおもうの・・・。
聖獣のフェン君は特に食べ物を食べる必要は無いらしいけど
興味があるのか、チキンマヨサンドを食べた。

皆それぞれ口にして、
「「美味しい」」
「ウマ」っと大絶賛してくれた。
エドさんも声にこそ出さなかったが目を大きく開き
何回か頷いてくれた。
フェン君も満足そうだ、明らかに見た感じが足りなさそうなので、
ご機嫌取り用のお肉もあげた。

控えめに言って凄い嬉しい
やはり生粋の貢ぎらーなのかも知れない
そう思うと選ばれたのには理由があったのかも知れない、
所詮は塵芥の一人だけど・・・

その後も順調に狩を続けてレベルもかなり上がり
早めに別荘に帰る事にした。

倒したオーク肉は、食べられるらしく
サクラさんにお願いしたら、マジックバックて便利ですよねーと
白々しいセリフを言いながら
豪快にヒョイヒョイオークをバックに詰め込んでくれた。
皆んな大人だからスルーしてくれたのは言うまでも無い。

今夜はパーチナイトだぜ
レッツBBQ!!



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