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本編
⒏デューク②
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「デュークお義兄様」
「デュークお義兄様」
近くで義妹の声がした。
うっすらと目を開けると幼い頃にあった天使がいた。
嫌、幼い頃から成長した姿は
あどけなさの中に僅かに色気を感じさせる
上手く表現出来ないが天使
ああ、神様も意外と分かっているじゃないか
こんな愛らしい天使が迎えに来るならあの世もきっと
そんなに悪いとこじゃないだろう
「ここは?」
「覚えていらっしゃいませんか?
船が遭難して皆ここの小島に流されてしまったのです
お身体は平気ですか?」
「ああ、問題無さそうだ」
どうも自分は死んだのではなく
何処かの無人島に流れ着いた様だった。
と言うことは、目の前の天使と見紛うばかりの女性は
ルシエルか?もしかして流されているうちに化粧が取れて
本来の姿になったって事か?
何て壊滅的に化粧のセンスがないのだろう・・・
そう言えば子供の頃に俺は彼女が書いた絵を貰った事があった。
そこに書かれていた珍妙な人面草を誉めて泣かしてしまった事があった。
どうやらライオンを描いたらしい・・・
もう二度と自身で化粧をさせるのはやめよう
いやむしろ羽虫を近寄らせない為には
自分以外の前ではあの容姿の方が良いのかも知れない
彼女もどうやら無事だったみたいで、何か急いで自分に伝えたい事があるらしい。
話しを聞いたらルシエルは特別な能力を持っているらしい。
私も同じ様に通常人が持っていない様な能力を持っていて
家族にのみ話してルシエルにも当然説明したのだが
なんかお義兄様凄いで落ち着いたらしい
それはそれで悪い気がしなかったので、
そのまま放置していたんだが、少なくとも無人島では有益な能力であるし
彼女のスキルとも非常に相性が良い、後でもう一度説明をする事にしよう。
ただその後にルシエルが何を言っているのかがサッパリ分からない
いや正確には何を言っているのかは分かるのだが
何でそんな事を言っているのかがさっぱり分からず問い詰めてみた。
酷い勘違いをしていた
俺は師匠に魔法を修行をつけてもらい
俺がいた辺境の地の国境沿いに大型の魔物が発生したので討伐した。
その功績により筆頭魔術師の称号をもらえたので
急いで学園に帰って休校していた学生が
卒業するのに必要な認定試験を軽くクリアーして
彼女の力になる為に、内定していた王国魔術師の仕事につくと
ありえない義妹の悪評が城内で流れていた。
彼女が王太子王妃として城で本格的に務める前に
可能な限り動いていたのだが
何せまだ若造、地位はあっても人脈はなく、
噂を払拭するのに奔走していた。
あの聖女に時間を割いたことなどない
ただ言われてみれば噂を払拭する際に
彼女の周りとの接点が増えた。
そのせいで私を見つけては、
抱きついてくるあの聖女との関係を
勘違いされるのは仕方がないのかも知れない。
あの断罪の日に助けられ無かった自分の不甲斐なさも痛感した。
王太子とは同じ学年で、義妹の婚約者でもあったので
割と接点があったが優秀な王子であった
少なくとも国王陛下がおられない時にあんな暴挙に出る様な人物では無かった。
義妹の噂の周りにいる聖女、
その聖女と知り合ってから変わってしまった王太子、明らかに怪しいな。
うん?ちょっと待て、
今、俺のお嫁さんになっても良いと思ったのかも知れ無かったと言われたのか?
あの聖女はやはり殺そう、冤罪とかだったとしてもどうでも良い
ここは国外らしいからわが国の法律適用外だ、不幸な事故がおこったとて
後から調べる事すら出来ないだろう。
それよりも資材を直ぐに回収しよう
あのわがままで傲慢な聖女にパンのひとかけらとて残すものか。
ああだが、あの女が空腹に耐えられ無くなった頃合いに
カビたパンをわざと落として、遠くからルシエルと眺めるのも一興か。
「デュークお義兄様」
近くで義妹の声がした。
うっすらと目を開けると幼い頃にあった天使がいた。
嫌、幼い頃から成長した姿は
あどけなさの中に僅かに色気を感じさせる
上手く表現出来ないが天使
ああ、神様も意外と分かっているじゃないか
こんな愛らしい天使が迎えに来るならあの世もきっと
そんなに悪いとこじゃないだろう
「ここは?」
「覚えていらっしゃいませんか?
船が遭難して皆ここの小島に流されてしまったのです
お身体は平気ですか?」
「ああ、問題無さそうだ」
どうも自分は死んだのではなく
何処かの無人島に流れ着いた様だった。
と言うことは、目の前の天使と見紛うばかりの女性は
ルシエルか?もしかして流されているうちに化粧が取れて
本来の姿になったって事か?
何て壊滅的に化粧のセンスがないのだろう・・・
そう言えば子供の頃に俺は彼女が書いた絵を貰った事があった。
そこに書かれていた珍妙な人面草を誉めて泣かしてしまった事があった。
どうやらライオンを描いたらしい・・・
もう二度と自身で化粧をさせるのはやめよう
いやむしろ羽虫を近寄らせない為には
自分以外の前ではあの容姿の方が良いのかも知れない
彼女もどうやら無事だったみたいで、何か急いで自分に伝えたい事があるらしい。
話しを聞いたらルシエルは特別な能力を持っているらしい。
私も同じ様に通常人が持っていない様な能力を持っていて
家族にのみ話してルシエルにも当然説明したのだが
なんかお義兄様凄いで落ち着いたらしい
それはそれで悪い気がしなかったので、
そのまま放置していたんだが、少なくとも無人島では有益な能力であるし
彼女のスキルとも非常に相性が良い、後でもう一度説明をする事にしよう。
ただその後にルシエルが何を言っているのかがサッパリ分からない
いや正確には何を言っているのかは分かるのだが
何でそんな事を言っているのかがさっぱり分からず問い詰めてみた。
酷い勘違いをしていた
俺は師匠に魔法を修行をつけてもらい
俺がいた辺境の地の国境沿いに大型の魔物が発生したので討伐した。
その功績により筆頭魔術師の称号をもらえたので
急いで学園に帰って休校していた学生が
卒業するのに必要な認定試験を軽くクリアーして
彼女の力になる為に、内定していた王国魔術師の仕事につくと
ありえない義妹の悪評が城内で流れていた。
彼女が王太子王妃として城で本格的に務める前に
可能な限り動いていたのだが
何せまだ若造、地位はあっても人脈はなく、
噂を払拭するのに奔走していた。
あの聖女に時間を割いたことなどない
ただ言われてみれば噂を払拭する際に
彼女の周りとの接点が増えた。
そのせいで私を見つけては、
抱きついてくるあの聖女との関係を
勘違いされるのは仕方がないのかも知れない。
あの断罪の日に助けられ無かった自分の不甲斐なさも痛感した。
王太子とは同じ学年で、義妹の婚約者でもあったので
割と接点があったが優秀な王子であった
少なくとも国王陛下がおられない時にあんな暴挙に出る様な人物では無かった。
義妹の噂の周りにいる聖女、
その聖女と知り合ってから変わってしまった王太子、明らかに怪しいな。
うん?ちょっと待て、
今、俺のお嫁さんになっても良いと思ったのかも知れ無かったと言われたのか?
あの聖女はやはり殺そう、冤罪とかだったとしてもどうでも良い
ここは国外らしいからわが国の法律適用外だ、不幸な事故がおこったとて
後から調べる事すら出来ないだろう。
それよりも資材を直ぐに回収しよう
あのわがままで傲慢な聖女にパンのひとかけらとて残すものか。
ああだが、あの女が空腹に耐えられ無くなった頃合いに
カビたパンをわざと落として、遠くからルシエルと眺めるのも一興か。
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