女王陛下の再婚相手が急に歳の離れた男子に変更されて…

04話

　その後何日も若い娘を彼に宛がおうとする私と、

　それを拒絶し私を何度も抱くクルスという展開を繰り返した。

　彼に娘を宛がう動機も初夜の時とは違い、体力的なものに変化した。
　単純に体が持たないのである。

　前夫の時は夫のほうが年上で余裕があり、私が若く恥ずかしがった為に日に何度も行為をするということはなかった。
　こんなことは、この歳になって初めての経験である。

　一昨日あたりから体が快感に飲まれそうになっているのが感じられた。
　必死に表情を作っているが、彼に知られるのも時間の問題だろう。


　人の口に戸は立てられない。

　私達はこの離宮で常にべったりなのだ。

　食事は彼を私の上に乗せ互いに食べさせ合い、飲み物は口移しで飲む。
　日中はベッド・プール・庭園などで常にイチャイチャだ。
　当然お風呂も一緒に入る。
　彼は私を洗うのが好きだし、私に洗われるのも大好きだ。
　夜に寝るかどうかは日中に行為をどのぐらいしたかによる。

　こんな感じなので使用人の口から噂話というより事実として語られていく。

　『帝国の坊ちゃんは女王陛下にぞっこんらしい』

　『1日中励んでいるらしいぞ』

　『若い娘を拒絶して女王陛下だけを愛してるのだそうだ』

　『女王陛下は恥ずかしがってるが使用人の前でもお構い無しなんだと』

　『ひょっとしたらおめでたもあるかもしれん』

　元々最低評価だった反動もあって国民の間でクルスの評判はうなぎ登りだ。
　それに引っ張られるように帝国への反感も薄らいでいく。

　ちなみに使用人の前でも行為をするというのは本当のことだ。
　最初は彼がどうしてもと頼み込んで来たので隠れてしていたのだが、段々大胆になっていった。
　繋がりながらミアと話すなんてこともした。

　今日お風呂で彼を洗ってる時に大発見をしてしまった。
　いつもは軽く洗うだけが偶然滑ってしまったのだ。
　クルスはお尻が弱いらしい。



　この段階になると私ももう彼に若い娘を宛がおうとはしなくなった。
　彼も余裕が出てきたのか私を気遣うようになり、以前ほど辛くなくなってきたのだ。

　同時に私はもう自分の感じる様を隠す余裕はなくなっている。
　彼にしがみ付き嬌声を上げる様をどう思われてるのか知るのが怖い。

　いつからだろう?　自然と彼の髪を撫でられるようになったのは…

　いつからだろう?　彼と抱き合って寝るのが当たり前に感じられるようになったのは…

　いつからだろう?　彼の感じる様子を見るのがたまらなく好きになったのは…



　避妊もせずにこんなことをし続けていれば当然の結果が出る。

　妊娠である。