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鬼同士の喰い合い
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数日前、『紫鷹団』と向かい合い、これからどうするかと自軍の大将に相談をしに天幕へとやってきた、ミントレア子爵は肩をプルプルと震わせていた。
手には一通の手紙がクシャクシャに握らている。
手紙には簡潔に文字が書かれていた。
曰く、
「嫌な予感がするからミアの所へ行ってくる。あとよろしく」
と......
ミントレア子爵は普段の彼には珍しいことに、怒りの表情で、手紙をびりびりに引き裂き、宙にぶん投げて叫んだ。
「なにがあとよろしくだ、クソジジィ!!!」
外で待機していた側近たちはそっと耳を閉じて、何も聞かなかったことにした。
---
「カイエン公爵だぁ?」
奥義をいとも容易く打ち落とされたゼスは屈辱のあまりさらに殺気を強める。
だがカイエン公爵はその刺し殺しそうな鋭い殺気を悠然と受け流していた。
しかもゼスを無視し、モーガンに手を差し出して立たせる始末である。
「ほれ、頑張ったの。あとは儂に任せい」
「い......いや、しかし、なぜカイエン公爵がここへ? 確か作戦では『紫鷹団』の相手を任されていたはずでは?」
モーガンの言葉にカイエン公爵は悪戯が成功したような少年の顔でにんまりと笑った。
「なに、やる気のないハイデッカーの小僧よりもこっちの方がはるかに面白うそうだからな。こっそり兵士に化けて付いてきたというわけだ。案の定、面白そうな強者がそろっておるわい」
「な、ならば私の所ではなく、旦那の......レツ殿にご助勢ください。相手は『勇者』。カイエン公爵様が助太刀すれば......」
「いらんいらん。あそこは必ずレツが勝つ」
「な!? 相手は音に聞こえしポーレン公国の剣ですぞ? 必ず勝てる保障など......」
「勝つわい。仕方なく戦争に参加しているものの剣が、信念と誇りに懸けて挑む者の剣を打ち破ることなんぞない? さっきお主が切っていた啖呵と似たようなもんじゃわい」
「『勇者』はいやいやこの戦いに参加していると?」
「恐らくな。先ほど我らにあれだけ攻め込まれて、その場から身動きしなかった様子からも、やる気はないんじゃろ? それより、多少弱くてもやる気がある男の方が儂は好きだ」
カイエン公爵の物言いにゼスがぴくっと青筋を立てる。
「おい? 誰が弱いだとジジィ?」
「弱いじゃろ? だからレツに相手にされんのじゃ」
「おもしれぇ......ならてめえが相手してみろよ!!」
ゼスが突進してきた。跳躍で二人の間の距離を一気に詰めてくる。
「ぬ!?」
拳が連続で突き出される。それをカイエン公爵は時に躱し、時に大剣で防ぐことで対応していった。
しかし十合、二十合と手が進むうちに二人の実力差が明確に表れていった。
「くそっ!」
ゼスが毒づいた。彼がいくら拳を叩きつけようと、カイエン公爵は柳のような動きでそれを躱し続ける。
30合もやり合ってからだろうか、二人は大きく距離を取った。
ゼスは肩で大きく息をし、カイエン公爵はただピンと立っている。
「ここまでか......ここまで差があるかよ......」
そして絶望的な状況にも関わらず、ゼスはにいっと笑った。
「ほう? なぜ笑う? このまま何もできなければお主、死ぬぞ?」
「だろうな? 最高じゃねえか?」
「なに?」
「お前を倒せれば、俺は今を明確に越えれるってことじゃねえか? 最近停滞してて、限界が見えちまったんだと焦ってたんだよ。それがこんなつええのが、レツの他にもいやがった。この国は最高だな」
「......お主......ただ強さだけを求めるその道の先には何もないぞ? 見てきた儂が言うんじゃから」
「構わねえよ。それは俺が見てから決める」
「やれやれ......若さかのう?」
そう言いながら、カイエン公爵は初めて構えを取った。大剣を脇構えのようにし、気を練り始めた。
明らかに次で決める気だった。
本気になったカイエン公爵を見て、改めてゼスはにやっと笑った。
「ありがてえ。『雷鳴戦鬼』だったか? 俺も『鉄甲鬼』と言われてるんだ。やっぱ鬼同士の喰い合いってのはこうでなきゃな」
ゼスも空手の前羽の構えのように手を突き出して、相手との距離を測る。
先に動いたのはゼスだった。
(八煌拳!)
先ほど破られたゼスの秘技を、今度はより速く、力強く放った。カイエン公爵はそれを避けることも払いのけることもしなかった。ただ真正面から大きく大剣を振り上げた。
(雷鳴一閃!)
カイエン公爵は大剣を縦に振った。ただそれだけだ。ただその速度が異常であった。ゼスの拳よりも疾く、八つすべての拳が大剣によって薙ぎ払われ、ゼスに体に届く。
二人がすれ違い、カイエン公爵が大剣をピュッと振った瞬間、ゼスの体から鮮血が吹き出し、どさりと大地に崩れた。
カイエン公爵はその姿を見ながら独り言ちた。
「お主はまだ強くなる。本当の強さの意味を知ればな。レツのことを近くで見るといい。それがもっともお主の成長に繋がるだろうよ」
カイエン公爵の言葉が届いたのかどうか定かではなかったが、ゼスの口は微かにパクパクと動いていた。言葉は聞き取れなかったが、その口は
「くたばれ、クソジジイ」
と、言っているように見えた。
手には一通の手紙がクシャクシャに握らている。
手紙には簡潔に文字が書かれていた。
曰く、
「嫌な予感がするからミアの所へ行ってくる。あとよろしく」
と......
ミントレア子爵は普段の彼には珍しいことに、怒りの表情で、手紙をびりびりに引き裂き、宙にぶん投げて叫んだ。
「なにがあとよろしくだ、クソジジィ!!!」
外で待機していた側近たちはそっと耳を閉じて、何も聞かなかったことにした。
---
「カイエン公爵だぁ?」
奥義をいとも容易く打ち落とされたゼスは屈辱のあまりさらに殺気を強める。
だがカイエン公爵はその刺し殺しそうな鋭い殺気を悠然と受け流していた。
しかもゼスを無視し、モーガンに手を差し出して立たせる始末である。
「ほれ、頑張ったの。あとは儂に任せい」
「い......いや、しかし、なぜカイエン公爵がここへ? 確か作戦では『紫鷹団』の相手を任されていたはずでは?」
モーガンの言葉にカイエン公爵は悪戯が成功したような少年の顔でにんまりと笑った。
「なに、やる気のないハイデッカーの小僧よりもこっちの方がはるかに面白うそうだからな。こっそり兵士に化けて付いてきたというわけだ。案の定、面白そうな強者がそろっておるわい」
「な、ならば私の所ではなく、旦那の......レツ殿にご助勢ください。相手は『勇者』。カイエン公爵様が助太刀すれば......」
「いらんいらん。あそこは必ずレツが勝つ」
「な!? 相手は音に聞こえしポーレン公国の剣ですぞ? 必ず勝てる保障など......」
「勝つわい。仕方なく戦争に参加しているものの剣が、信念と誇りに懸けて挑む者の剣を打ち破ることなんぞない? さっきお主が切っていた啖呵と似たようなもんじゃわい」
「『勇者』はいやいやこの戦いに参加していると?」
「恐らくな。先ほど我らにあれだけ攻め込まれて、その場から身動きしなかった様子からも、やる気はないんじゃろ? それより、多少弱くてもやる気がある男の方が儂は好きだ」
カイエン公爵の物言いにゼスがぴくっと青筋を立てる。
「おい? 誰が弱いだとジジィ?」
「弱いじゃろ? だからレツに相手にされんのじゃ」
「おもしれぇ......ならてめえが相手してみろよ!!」
ゼスが突進してきた。跳躍で二人の間の距離を一気に詰めてくる。
「ぬ!?」
拳が連続で突き出される。それをカイエン公爵は時に躱し、時に大剣で防ぐことで対応していった。
しかし十合、二十合と手が進むうちに二人の実力差が明確に表れていった。
「くそっ!」
ゼスが毒づいた。彼がいくら拳を叩きつけようと、カイエン公爵は柳のような動きでそれを躱し続ける。
30合もやり合ってからだろうか、二人は大きく距離を取った。
ゼスは肩で大きく息をし、カイエン公爵はただピンと立っている。
「ここまでか......ここまで差があるかよ......」
そして絶望的な状況にも関わらず、ゼスはにいっと笑った。
「ほう? なぜ笑う? このまま何もできなければお主、死ぬぞ?」
「だろうな? 最高じゃねえか?」
「なに?」
「お前を倒せれば、俺は今を明確に越えれるってことじゃねえか? 最近停滞してて、限界が見えちまったんだと焦ってたんだよ。それがこんなつええのが、レツの他にもいやがった。この国は最高だな」
「......お主......ただ強さだけを求めるその道の先には何もないぞ? 見てきた儂が言うんじゃから」
「構わねえよ。それは俺が見てから決める」
「やれやれ......若さかのう?」
そう言いながら、カイエン公爵は初めて構えを取った。大剣を脇構えのようにし、気を練り始めた。
明らかに次で決める気だった。
本気になったカイエン公爵を見て、改めてゼスはにやっと笑った。
「ありがてえ。『雷鳴戦鬼』だったか? 俺も『鉄甲鬼』と言われてるんだ。やっぱ鬼同士の喰い合いってのはこうでなきゃな」
ゼスも空手の前羽の構えのように手を突き出して、相手との距離を測る。
先に動いたのはゼスだった。
(八煌拳!)
先ほど破られたゼスの秘技を、今度はより速く、力強く放った。カイエン公爵はそれを避けることも払いのけることもしなかった。ただ真正面から大きく大剣を振り上げた。
(雷鳴一閃!)
カイエン公爵は大剣を縦に振った。ただそれだけだ。ただその速度が異常であった。ゼスの拳よりも疾く、八つすべての拳が大剣によって薙ぎ払われ、ゼスに体に届く。
二人がすれ違い、カイエン公爵が大剣をピュッと振った瞬間、ゼスの体から鮮血が吹き出し、どさりと大地に崩れた。
カイエン公爵はその姿を見ながら独り言ちた。
「お主はまだ強くなる。本当の強さの意味を知ればな。レツのことを近くで見るといい。それがもっともお主の成長に繋がるだろうよ」
カイエン公爵の言葉が届いたのかどうか定かではなかったが、ゼスの口は微かにパクパクと動いていた。言葉は聞き取れなかったが、その口は
「くたばれ、クソジジイ」
と、言っているように見えた。
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