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3: 羅武と監禁野郎の愛の告白と賭けのルール
しおりを挟む俺と緋狼だけの、今じゃ殆んど残ってない秘密の1つが消えて、悔し涙を滲ませる俺なんか気にせず、監禁野郎は音を立てて俺の瞑った瞼にキスを落とした。
「緋狼なんて追っ掛けるの止めてさ、俺にしなよ…。
俺、羅武以外要らない。羅武の為なら何でもしてあげる。だから、ね?羅武の愛を俺に頂戴。
緋狼に捨てられても捨てられても溢れてくる、その羅武の愛が欲しいんだ。
俺は捨てたりしないよ…。全部大事にする。だから、どうせ愛すなら、俺にしときなよ…。あんなヤツに付き纏ってないでさ」
「何でもしてくれるなら今すぐ解放してくれよ。それに俺は付き纏ってなんか……ぅ。」
いや、付き纏いなのか、もう…。もう、緋狼にとって俺は…。くそ。
「兎に角、今すぐ解放してくれよ。」
冷たく言い放てば、クスリと笑って、そう言うと思ったよ…。なんて苦笑いで呟く。
「お前こそ、俺なんか監禁してないで誰か他のヤツを好きになったら良いじゃないか。」
「そう言われてハイそうですかって変えれてたら誰も苦労しないよ…。」
何だ、判ってるじゃないか。
「ま、それは羅武も一緒だよね……。
だからね、羅武、俺と賭けをしよう。君が勝ったら解放してあげる。もう、緋狼追い掛けるの止めろなんて言わないよ。」
その言葉に少しだけ、俺は興味を示した。
どうせ、俺には拒否権も何もないんだ。だが、それでも、やるだけやりたかった。
同じ様な年頃だし、何か有名人らしいから、もしかしたら、素直に解放してくれる場合も有るんじゃないかって…。
この平和な日本で、口封じに殺すなんて漫画みたいなこと、ないだろうし。
「ルールは簡単。羅武のアカウントから、緋狼に呟いて、緋狼がリプかイイネしたら、羅武の勝ち。解放する。」
「………イイネ付かなかったら…?」
「緋狼を諦めて、俺とのコトを考えてみてよ。……ね?」
考えてみるだけで良いのかよ……。緋狼を諦めるのは決定なのに。
そんな俺の考えが顔に出てたのか、ニコリと笑ってヤツは言った。
「取り敢えず、緋狼さえ諦めてくれば、後は俺の努力次第だからね♡ぶっちゃけ、俺って中々溺愛系のスパダリだと思うし、さ♡」
バチッ♡と長いアッシュゴールドの睫毛でウィンクされてしまった。
何なんだ、コイツ。
でも、ノルしか無い訳で。
俺は渋々頷いた。
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