本編完結【R18】地味すぎる転生悪役令嬢、攻略対象と関わらずに…俺様ヤンキー公爵に絡まれる。Why？

時は来た！断罪の卒業記念パーティー！

316: ★ホラーな演出と派手令嬢と公爵令息の望み。

気がつけば、空き教室に続く渡り廊下で、アレックスが待ちきれないとばかりに私の唇を奪っていた。

壁に押し付けられ、口内を貪られる。

呼吸を奪われた私は、朦朧としながらアレックスの舌を味わう。
その間に、アレックスがもどかしいとばかりに綺麗なジャケットや装飾を脱ぎ捨てていく。
ブワッ！バサーッ！とジャケットやシャツ、タイなんかが翻りながら暗闇に飛んで行く。

まだ渡り廊下だけど良いのかな？？なんて考えつつも、ふわふわ頭は何も言葉を発する事が出来なくて…。

バタン！とお化け屋敷みたいに扉が開いたと思ったら、アレックスの脱ぎ散らかした服やらアクセサリーやら、そして私達まで、まるで吸い込まれるように扉をくぐり、いつもの空き教室に入る。私はアレックスに口内を蹂躙されたまま、背後でバタン！と扉が閉まる。

ポッポッポッ……と明かりが自動で点いていって……。

まんまホラー映画やん！演出が完璧ホラーだよアレックス様！！

突っ込みたいのに突っ込めない。口惜しや……。
アレックスに腰を抱かれたまま、アイスダンスみたいに部屋を滑り、ふわりとベッドの上に乗せられる。
どうやら、ローターのスイッチを切ってくれたみたいだ。少しずつ、思考と体の自由が回復してくる。

「アレックスぅむっ……」

唇を性急に奪われ、貪られながら、……何故かローターを外してショーツを再び履かせられる。
といってもお尻で引っ掛かるので、完全に履かせた感じではなく、太腿の位置で止まってるんだけど。ベッドの上でヒールも脱がずにペタンコ座りしてるのは何だか背徳的であるなぁ。

と、アレックスがさっと手を振って魔法を使う。

「わ、眩しい！」

途端に、明々と明かりがベッドの上を照らして、唇が離れていた私は思わず言って手で顔に影を作った。

ドレスが、アレックスの逆光に輝く毛先が、キンラキンラと光を反射する。目に刺さる。ぐわぁっ！

「悪い、フェロー……。折角だし、今日は明るい所でじっくり見たくて…。」

変態変態変態変態変態変態！これはちょっと明るすぎる！100Wどころじゃない！

「綺麗だ……フェロー……。ドレスも化粧もとっても似合ってるよ…。」

そういって嬉しそうにアレックスが電マをマジックボックスから出してきて…。

「フェロー…、婚約記念にその姿で乱れて見せてくれ……。」

「あ、アレックス……？冗談ですよね！ッ！はぁぁ……！！～～～！！」

言い終わらないうちに電マをクリにグリグリと当てられて仰け反る。お馴染みの魔力の蔦で、手を電マに固定され、ドレスの後ろのホックやら何やらを外されて、胸を露出される。

「あっあっあっっ～～～！！くぅっーーー！！っふぅぅ……」

私が身を捩る度に額の髪飾りの黒ネットに付いてるラインストーンがキラキラと光を反射する。多分、顔も、目元や睫毛のグリッターやストーンが涙と一緒に煌めいているだろう。喘ぎ声と共に、呑み込めなかった唾液が落ちる。
濃く熟れた色の唇がもしかしたら滲んでるかも。スモーキーアイメイクは涙と汗でよれてるんじゃないかな……。
髪も、折角ふわっふわのほっわんほっわんになるようにしたのに。

「ああ、フェロー…可愛い♡堪らないな…凄く淫らだ…。」

アレックスが私の顎を優しく掴んで顔を上向かせ、うっそりと呟く。

その嬉しそうな瞳に見つめられたら、メイクが台無しとか、全部どうでも良くなって、私はねだるように唇を動かした。