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時は来た!断罪の卒業記念パーティー!

312: ~Fin~!これは完璧な~Fin~!と派手令嬢は宣言し、公爵令息はまだだと言った。

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「はぁ……アレックス…、私今、スッゴい幸せです。」

キラキラした光の中、アレックスの首に腕を絡めて何度も口づけを交わしながら、私はうっとりと呟いた。

空中で揺蕩う私達は、くるくると踊るように、それでいて、のんびり海中で回遊する大型魚の様に、と回っていたが、暫く前からそこに横回転も加わっていた。

下を見れば、ゆったり、ゆったり、と踊る令嬢令息達や壁際で休んでる令嬢令息達がキラキラした眼差しで此方を見つめている。
その眼差しは酷く快感で……♡

いや、私達は認識阻害諸々掛かってるから見えてない筈なので、彼等が見ているのは綺麗な光の幻影なんだろうけど、まぁ、それも私が作ったモノだしね!似たようなものさ!うん!

私はアレックスの肩越しにニマニマと下の令嬢令息のキラキラ顔を眺めた。
気分はシンデレラを助ける魔法使いのお婆さんとかである。おとぎ話に出てくる魔法使いや妖精はなんで親切に魔法で助けてくれるのか、とか思ってたけど、今なら判る。このキラキラ眼差しである。
これは堪らん。これは病み付きになる。私が妖精だったらおとぎ話は今の10倍位になってるね!そのくらい中毒性のある快感である。

「俺も今、スッゴい幸せだよ、フェロー……。」

すりり、とアレックスの唇が私の首筋にすり寄り、耳許でそっと囁かれる。思わずその甘い刺激に喉が反る。

私は幸せと解放感と少しの恥ずかしさでアレックスにぎゅっとしがみつき、クルクルクルッと横スピンを掛けた。

「Fin!これは堂々たるFin!」

「フィン?何がだ?フェロー。」

「これが絵物語だったら、今丁度物語の大団円でfinishした所だと思いませんか?ほら、綺麗な万華鏡みたいな光の中心で、私とアレックスが踊ってたり、ん♡…こんな風に口付けしたりしてる華麗な挿し絵が描いてあって。
そして、この右下の辺りに ~Fin~って書いてあるんですよ。」

「ハハハ、確かにな。」

興奮してキャッキャと語る私に、アレックスがとても愛らしいモノを見つめる様な笑顔で相槌を打つ。

「それで、

皆さん、こんにちは!作者でございます。最後までこの物語を読んでくださってありがとうございます!
早いもので、この物語を書き始めて5ヶ月が経ちました!
楽しかった!何だか好き放題しました…。へへへ。
この物語は作者の初めて書いた小説なので、思い入れ多く、何だか感慨深いです。
本編が終わっても、ゆるゆるとですが番外編も書いていきたいと思ってるので、是非、これからもお付き合い頂けると嬉しいです♡

なんて、後書きのページが続くんですよ!」

「おいおい、随分とざっくばらんな後書きの書籍だな。」

鼻息荒く語る私の言葉に、アレックスが苦笑して言う。そっか、こっちの世界では書籍はまだまだ高級品だから、前世のペーパーバック的な感覚の後書きはないよね。
成る程そうか、と納得する私をアレックスが悪戯っぽい瞳で見つめ、口を開いた。

「それに、絵物語なら確かに此処で終わる所だが、フェローの好きな官能小説なら、この後に濃厚な官能シーンがあって、その翌朝の幸せな一時で締めくくるのがセオリーだろう?」

アレックスの言葉に思わず笑ってしまう。

「アハハ…確かに!官能小説ならこの後絶対エッチなシーンありますね!………って、何言わせるんです??何故私が官能小説好きだと?!」

慌てる私にアレックスはフフフ、と噛み殺した笑いを洩らし、誤魔化すように唇を奪った。





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