本編完結【R18】地味すぎる転生悪役令嬢、攻略対象と関わらずに…俺様ヤンキー公爵に絡まれる。Why?

syarin

文字の大きさ
上 下
294 / 354
時は来た!断罪の卒業記念パーティー!

306: 地味じゃなくなった令嬢とダディとわんこ兄と。

しおりを挟む



「ハッハッハ!成る程!!そう言うことだったか!先日夜会でムンストーン伯爵から言われて目が飛び出るほど驚いてね…だがまぁ、勘違いで良かった。うちの息子がヴィオルタ令嬢を裏切るなんて何かの間違いだとは思ったが……いや、良かった。」

アーレク先輩のダディらしき中年が汗をフキフキ笑う。申し訳なか。

『すまない、フェロー…夜会などで鉢合わせないギリギリのタイミングを狙って報告させたつもりだったが、ムンストーン伯爵に後から一件夜会の予定が入ってしまったようだな。』

なるほど、風魔法で届く声に納得する。それでこのわちゃわちゃかぁ。
いや、うちのダディ時々ふらっと夜会行くからな。こっちこそ、sorryアレックス。

私は気にしないで、という意味も込めてエスコート腕を軽く擽る。

「ほ、なんだ。そう言うことか……。そりゃヴィオルタに聞いても知らぬ存ぜぬな訳だ…。」

先程アーレク先輩に詰め寄ってたフロゥライト子爵らしき人物がニコッと笑う。良く見ればアーレク先輩の腕に全体的に茶色い装いのご令嬢が掴まっていて……。ごめんね、の意味も込めてアーレク先輩と令嬢に目礼する。

アーレク先輩は、へこっと苦笑いで会釈して、こっちを三度見した。



まぁ、そうなるよね。


「初めまして、ムンストーン伯爵、フロゥライト子爵、オニキス男爵。アレクサンドロ・オブシディアン、公爵家三男です。子爵、男爵、この度はご迷惑をお掛けしました。
ムンストーン伯爵、すみません。私がフェリシア令嬢にちゃんと名乗らなかったせいで、混乱を招いてしまって。フェリシア令嬢は此処に居ますよ。」

アレックスの言葉に、アレックスの影から出たものの、ダディもアーサーもポカンだ。

「Hi♡ダディ、アーサー。ごめんなさい、私勘違いしちゃってたみたい♪紹介するね♪こちら、私のエスコートをしてくださったアレックス様♡アレクサンドロ・オブシディアン様よ♡」

もうこうなりゃ出たトコ勝負だ。超超軽く言って流そう!そう思ってキャピ☆と言うけど、どうやら、ダディもアーサーもそれどころでは無いようで…。


「フェ、フェリ??」

「Hi ☆アーサー。何?年末年始帰らなかったから声忘れちゃった?」

顔と言えないのは哀しいね。多分顔はちょっと雰囲気違いすぎるだろうから。

背後でアーレク先輩御一同様がアレックスに別れを告げて去っていく。
こっちは膠着状態だ。ダディの態度が読めない。

「………フェリ?」

と、ダディが目をうるうるさせて此方を見てくる。

「フェリ、もう、地味にしなくて良いのかい?」

何だかその震える声に、こっちもちょっとしんみりしちゃって、両手を広げてくるっと回って見せた。

「うん。もう、自由なんだ……。どう?ダディ、似合う??」

言葉が出ないのか、ひたすら頷くアーサーとダディに気をよくした私はちょっとはにかみながらアレックスが渡してくれたスパークリングで喉を潤した。



しおりを挟む
感想 122

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。

恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。 パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

処理中です...