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冬、到来。
286: 地味令嬢とヤンキーと悪役令嬢と護衛騎士と舞踏会。
しおりを挟むデクスターはサンストーンにベンチを奨めていた。
あれだよ、あれ。サンストーンが座るところにハンカチ敷くやつ。
ブレない溺愛っぷりに何だかむず痒くなる。
まぁ、そういう私は、ハンカチだと冷えるからって、
ベンチに座ったアレックスの膝に、お姫様抱っこな感じに
座らされてるんだけどね……。
「ほら、俺のお姫様……。」
アレックスがさっとオードブルが乗った銀のトレイを差し出してくる。
じゃぁ、この魚卵と生魚のカットをドレッシングで合えたやつ…♡
1つとってぱくり、と食べる。
チコリーのボートに乗ったそのフィンガーフードはとっても私好みで、思わずニコニコ顔になる。
「ふふ、美味しい♡」
「まだあるからな。それ、好きだろう?」
アレックスの言葉にコクコクと頷けば、アレックスも蕩けるような笑顔で返してくれる。
「カメリア様、私も何か取ってきましょう。」
「ねぇ、カメリアって呼び捨てにはもうしないの?」
デクスターの言葉にふと、問いかければ、
デクスターもサンストーンも一気に真っ赤になる。
あらあらあら……フフフ。
「良いじゃない。ここには私達だけなんだし。ねぇ?」
アレックスに同意を求めれば、そうだな、と私にニッコリ笑い返してくれる。
サンストーンとデクスターはまだ真っ赤♡
初々しい2人を眺めてニマニマしてたら、そーーっとアレックスの指がうなじを擽る。
こんなんで拗ねるなよぉ。
なーんて、こっちもイチャイチャ。
今この場に、バレリーとか前世の友人達が居れば、きっと、
皆砂糖やら砂やらを盛大に吐いてうんざりしてたろう。
でも、ダブルデートだから、全然気にしないもんね♪
寧ろ、お互いちょっと張り合ってイチャイチャしちゃう節あるもんね。
そんな感じで私とアレックスとデクスターが何だかノリノリでいちゃついたせいか、
サンストーンがいきなり立ち上がって、バルコニーの端まで行ってパタパタと自分を扇ぎだしてしまった。
か、かわゎゎゎ!!
どうやら、イチャイチャを見せられるのも、
そっと手を握られたりするのも耐えれなかったらしい。
私はそんなサンストーンをおかずにフィンガーフードをモリモリ食べてノンアルなロゼをごくごく飲んだ。
「サンストーン、踊ろうよ!」
お腹が膨れた私はアレックスの膝から降りると、
唐突にサンストーンを誘った。
余りの唐突さにサンストーンがへどもどしてる間に手を取り、バルコニーの中央に引っ張り出す。
広いバルコニーなので、そう動き回らなければ2組くらいは踊れそうなのだ。
2人とも男性パートなんて踊れないから、
何だかあちこちで足がぶつかったりギクシャクしながら
よろよろフラフラと踊った。
「きゃっ!ちょっとムンストーン??」
「あ、間違えた??ごめーん!」
「もう!……あっ!ごめんなさい!!」
「大丈夫ー!」
なんて、キャッキャウフフと笑いあって、はしゃいで踊り、
そんな私達をアレックスとデクスターがニマニマと見つめていた。
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