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豊穣祝祭期間
275: ★地味令嬢はヤンキーに上書きされる。
しおりを挟むヒクヒクと体を引き攣らせながら、白い喉を晒して仰け反る私に、
アレックスが甘く囁く。
「フェロー…?……多分、こんな感じだったんじゃないか?」
「ヒッ…!?ヒァ!ア!ア"ーー!あ"ぁ"ーー!!」
ぞわぞわぞわぞわっと身体中を快楽が走る。
凄い、同じだけど、ちゃんとアレックスに触られてる様に感じる。
どういう原理なんだろう?兎に角、ヤバいヤバいヤバい!!
「ァ"ァ"ァ"!ぃ、イク!ッー!ああ"!!イ、ク!!ンーー!!
あ、あ"ぁ、まっイ"ーー!!ふっ、ん"ーー!!」
やめて、ストップ、そう言いたいのに、全然言葉が出ない。
もう、メチャクチャだった。
メチャクチャな快楽でメチャクチャにイって、
脳味噌がぐちゃぐちゃに掻き回される。
はぁ、という吐息の音が、自分の叫び声の合間に聞こえて、
アレックスを見ると、アメジストの瞳は爛々と輝いて、
頬は上気し、壮絶な色気を放っていた。
ああ、これ、歯止め効かなくなってるヤツだ……。
滲んだりクリアになったりする視界の先に、ジタバタしながら
地獄の終わりを哀願する私が見えるが、
アレックスは止める気など更々無いようで……。
うっとりと私のぐちゃぐちゃになった顔を眺め、
涙を舌で掬い取り、
酸素を求めて必死に喘ぐ私の口から呼吸を奪った。
塞がれた唇の下で、びくびくと、何度も身体を跳ねさせて絶頂する私を、アレックスがアメジストの瞳で射抜くように見つめながら、ナカに侵入してくる。
最近、指で慣らさずにアレックスが侵入ってくる事が多い。
指で慣らさずとも準備が整う程、アレックスに乱された私が、
何だか嬉しいみたいで。
そんな時のアレックスの、酷く満足気に細める瞳が、実は最近の私のお気に入りで。
前世なら、ちゃんと慣らして欲しいとか、
不満が色々出てきてた行為なのに、今生、特に最近は、
この行為を嬉しく思ってしまっている。
指でグリグリしたり、揺す揺すするのも大好きなんだけど、
アレックス自身がゴリゴリと拓く鮮烈な刺激が、堪らなくて。
アレックスに舌を吸われて声も出せずに何度も絶頂する。
「ふぅ!……ふむーーー!んんふ……ーーーー!!」
不意に、アレックスが枷を解き、
自由になった両手を恋人繋ぎでがっしりとベッドに縫い止める。
そのまま、ぐぐっと背を弓なりにしならせ、アレックスが、
私の上で、威嚇する獣の様に、伸びをする直前の猫の様になる。
一緒に上を向けられた私の腰を、上から押し付ける様に、
グリグリと奥を掻き回され、堪らず何度も絶頂する。
舌を吸われ、呼吸を奪われ、両手をベッドに縫い付けられたまま、
ヒクヒクと身体を跳ねさせて絶頂する私に、
アレックスが欲情を孕んだアメジストの瞳を向けることに、又、
ゾクゾクとした悦びを感じ、絶頂する。
そんな私にアレックスは容赦なく魔力の蔦による快楽も注ぎ込み、
脳味噌が爆発しながら沸騰するような、
なんとも言えないぐちゃぐちゃした快楽に翻弄され、
もう、少々の粗相はしてしまってるんじゃないだろうかと不安になる位の連続した絶頂を味わった。
気がつけば、白い感覚のなか、アレックスが私の頬を愛おしそうに撫でるのが、ぼんやりと見えた。
私は、あの、ごろつきの、
不快な魔力の痕跡を灌げたのだろうか…。
愛しいアレックス。
貴方が納得いくまで、どうか、私を滅茶苦茶にして。
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