本編完結【R18】地味すぎる転生悪役令嬢、攻略対象と関わらずに…俺様ヤンキー公爵に絡まれる。Why？

後期！

196: なりきりヤンキー地味令嬢、無双系男子ボディでご満悦。

マジックボックスからマンスターを二本取り出して缶のケツを2人の口に無理やり捩じ込む。

「おら、ジュース奢ってやるよ。トモダチだろ？
　フハッ…顎が外れそうになりながら咥え込んでる顔って、何か、ヤラシーのな。
　女に咥えさせたがるのちょっと判るかも。」


そう呟けば、青ざめた顔を更に青くしてムグムグ言う。

そんな二人の口にグリグリと缶を押し込めながら、更に話し掛ける。

「……なぁ、昔、何かで読んだんだけどよ」

大好きなヤンキー漫画で読んだ。チャ○ピオン連載。

「缶をこうやって咥えたまま、
　アッパー喰らうと歯が全部折れるらしーぞ、
　ちょっとやってみたくね？
　こう、二人同時に、さぁ。蹴りでも良いけど」

「坊ボン流石にそんな乱暴すると家から抗議が来ちゃいますよ？！」

ヤーデンの言葉に、2人が涙目になりながらコクコクと頷く。

「家から抗議？この程度で？そんな事しないよなぁ？
　だって、ジュース奢っただけだろ？な、そうだろ？
　…………俺達トモダチだろ？」

缶をコンコン拳でつつきながら2人に聞くと、ムグムグ！ムグムグ！と激しく頷く。

「だよなぁ……。
　それに、トモダチだから、
　俺がウザいの大っ嫌ぇってのも知ってっし、
　オマエラは勿論、
　トモダチの嫌がる事なんざしねーよなぁ？」

ニッコリ笑って、ん？と首を傾げる。

多分、今、俺様、フェリたんが大好きなスマイルを浮かべてるんだろーな。

あー、この世界にスマホがあれば、普段見れないようなアレックスをいっぱいいっぱい録画しておくものの…。
そんでさ、色んな鼻血ブー！もんの台詞も録画して………ムフフフハハハ♡

っと。脱線した。

顔面蒼白で一生懸命ウンウン頷いてる二人を見下ろして、
この辺でいーかな？と独り言ちる。

「じゃ、俺様そろそろ授業に行かなきゃだから、
　コレ飲んでオマエラも頑張れよ☆」

口に咥えさせたままの缶のプルトップをぷしゃりと2つ開ける。

本当にアレックスのボディは完璧で、左右どちらもスルリとプルトップを開けれた。
器用だなー。

常温でそこそこ振動があったマンスターはぶしゃしゃと吹き出て2人の顔面に溶岩のように降り注ぐ。

「フングーー！むぐ！むがぁ！」

「ぐっ！！ゴブ！」

あー、鼻に入ったかな？いたそー。

なんてヘラヘラ笑いながら2人から離れると、ヤーデンが呆然とした顔で此方を見ていた。
常温のマンスターを2つ取り出して一個ヤーデンに渡す。

「ほら、次の授業行こーぜ。何だっけ？何処だっけ？」

ストローでゴクゴクマンスター飲む横で、ヤーデンが頂きます、といってチビリと口を付ける。

「次は新校舎の3階で、魔術体系論Ⅱです。
　これ、美味しいですね…。」

「だろー？眠気覚ましになるし、オススメだぞ♡
　学園すぐ向かいの食料品店で買えるからな。」

ふと、旧校舎の窓ガラス越しに、口から外したマンスター片手にしゃがみこんで項垂れる2人組が見えた。

背中合わせにお互い凭れ合って、残ったマンスターをチビチビやってるよーだ。

BL書かれそうな仲の良さじゃねーか。
何でアレックスに絡んで来てたのかしんねーけど、
マンスターは裏切らないから、これを機に信者になれよな。

何て心で呟いて教室へと向かった。

ま、マンスター嫌いになってレッドプール信者になる方が確率高いかもしれないけど。

「男って楽しい♪まぁ、色々恵まれてる前提だけど。
　俺、来世は男になりてーな。」

「何言ってるんです？本当に大丈夫ですか？？
　それに、来世も、でしょう？」

「ハハッ…そーだな。」

「やっぱり医者行きましょーよ……。」

「だーいじょーぶだーいじょーぶ♪」