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後期だ!(まだ始まってない)
171: 地味令嬢は西訛令嬢と雪隠詰め密会。
しおりを挟むあ"ーーーーーヤりまくった。
それがこの10日の感想である。
舞踏会の話をされた日、殆んど記憶ないけど朝までえちえちして、
起きたら体がガッタガタで、流石に見かねたアレックスが低級ポーションをくれた。
ポーション凄い。
あっちゅう間に治った。
魔法の実技も習ってないのに、人生初ポーション。
えちえちし過ぎてポーション。
ちょっとその事実に泣ける。
後、ポーションくれる前に、ボロボロだっちゅうのに嬉しそうに、人の体を擽ったりしてヒィヒィ言わされたの、ホント鬼畜。
カスカスの喉でひゃぁひゃぁ人が喚いてるのに、猫じゃらし見る猫みたいな顔してた。
ホントもー、覚えてろよ。
まぁ、そっから、アレックスはおうちのお手伝いでお忙しいみたいで、帰ってきていない。
そして私は、ちょくちょく寮に戻りつつ空き教室で魔道具作成に勤しみ、
今は女子二人トイレの個室に籠ってマンスター飲んでるなぅ。
「ほんでなぁ?そのソニカ嬢の兄経由で、男子寮の方の注文が取れそうやねん。取り敢えず、護符20イケル?」
最近はヒロインを男子寮に連れ込むのが、攻略対象達の中で流行っているらしい。お陰でもーかる。
「おー。いーよ。明日には渡せるかな。安くで渡して高く売られたりしないようにだけ気を付けなね。」
そう、夏休み前にトイレで知り合って、私の代わりに遮音結界護符を売り捌いてくれたバレリー・クレイ男爵令嬢である。
さっき歩いてたら、話あるねん!と人気の無いトイレに連れ込まれ今に至る。
そこだけ読んだら虐めか言い掛り付けるシーンだよね。
そんでもって、今の私達は、お嬢様高の裏番。
トイレに隠れてタバコとか吸う系の不良だ。
なんて、妄想して1人顔がニヤける。
私は腕組みして壁に凭れ、バレリーはトイレの蓋の上に腰掛けて、膝の上で金勘定している。じゅちゅーっとマンスターを飲みきる音が2つ響く。
「マドレーヌ食べる?はいよ。」
小さな包みを渡せばありがとうとバレリーが受け取って即座に頬張る。
腹減ってたんか。
ていうか、これ、便所飯だ。前世今生併せて初便所飯。
思ってたより綺麗で爽やか。さっきクリンナップも掛けたしな。
ドレスで入ることも想定してるのか、学園のトイレは一個一個、多目的トイレ並みに広くて綺麗なので、つい、寛いでしまう。
「てか、マジックボックス持ってるんや……
流石伯爵令嬢やねぇ。
あと、話変わるけど、あんた素やと、そんな話し方なん?」
「何だよ、お前と私は銭ゲバ子ちゃん同盟なんだし、
もう友達だろ?素で話したっていーじゃんか。
マジックボックスは作った。
金貨1枚位で出来た。要る?要るなら売る。」
「なんやねん、変な同盟勝手に組まんといて…
…って作ったん?!うちにも作れる??」
「魔道具作る魔力線ゴテとか基本道具持ってる?
なら作れる。
素材は、魔石と何か宝石か金属かな。それと、土台にするもの?
指輪にするならリング用の金属、ブローチなら土台…。」
「へー!ほんで?何か術付与するんやろ?」
「うん、品質保持とか、容量が大きいと、必要な魔石のグレードが超上がるから、戸棚一個分で、品質保持無しやねんけどな、
ほら、ここの術見える?
この術式が、ただ空間をねじ曲げて入れ物状にする式やねん。
これがな、四次元とか、亜空間を作る式と違って、この宝石のナカの部分の空間をうすーく伸ばして、風船みたいに膨らましてるねん。
んでな?空間をうすーくとか言ってるけど、空間には厚みとかいう概念は無いわけやろ?
だから、維持するんはスッゲェ省エネなわけ。
んで、その維持する為のエレメントをバランス良く供給する為の術式がこれでな?
ちゃんと術式学のセンセーに聞いてんぞ。
そっから、……バレリー?
あ、空間の厚みの概念とか、ひも理論とかの根本は考えんなよ?
そーゆーもんやと信じんねん。
疑いながら組んでも術式壊れるし、そんなムズい事、
天才以外が考えても脳味噌破裂するだけやぞ。」
「…………ムンストーン、金貨1枚で出来る言うてたよな?
……売値はなんぼなん?」
「…教えるで?」
「いや、買わせて!」
聞くんじゃなかった……
まだアタマがグルグルする~と、バレリーが嘆くので、
もうひとつマドレーヌを渡して慰めておいた。
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