157 / 354
後期だ!(まだ始まってない)
158: 御機嫌地味令嬢は貢物作成に夢中、ヤンキーは静かに怒る。
しおりを挟む溝鼠ヘンリーと別れて学園に戻り、魔術陣・術式学の研究室の扉を叩く。
どうぞ、言われて入室すれば、いかにもファンタジーの工房&研究室という室内にモサァっとした茶の巻き毛と無精髭のおじさん教授が埋もれててビビる。
「やぁ、珍しいね…一年生が来るなんて。何か質問かい?」
ドサドサドサ…!!
教授がのそのそと動いて、左右の積み上がった本が崩れる。
もうもうとした埃の嵐に思わず息を止めて、クリンナップをかける。
「おや、今クリンナップを空間にかけたね?珍しいね。君。」
何か先生が褒めてくれたみたいだけど、バサバサガサガサ五月蝿くて聞こえなかった。
崩れた本を何とか直して教授がスペースを作ってくれたので、幾つかの素材と術式を書いたノートを出して教授に向き直る。
「この材料と術式で、超簡素なマジックボックスが作りたいんです。これで合ってますよね??」
マジックボックス作れる職人は数少ない?
技術ギルドが独占してる?
カンケーないね。
自分で作ればいーんだよ。
図書館で術式の教本も論文もあるし、ある程度自分で纏めてみる。後は、それがちゃんと機能するか、だけど……
学生が教授に聞くのは只である!! ゲヘヘヘヘ。
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
「教授、ありがとうございましたー!」
挨拶をして扉を閉める。
いやぁ、あの先生マジ親切!
お陰で予定より量産出来そう!
マジックボックスは高い上に皆めっちゃ装飾凝らすから二億円ブローチみたいな凶悪な代物しか市場に出回ってないんだよね。
めっちゃ無駄を省いたら金貨一枚位で作れちゃった!
そん代わり大分劣化版だけどね!
先生曰く、市場を混乱させると政治的なトラブルになったりするから、仲良い人に譲る程度の商売に留めろ、との事だった。
おっけー!りょーかいりょーかい♪
あはははは!スキップスキップランランラーーン♪
浮かれすぎて鼻唄歌いながらスキップして、ついでにダンスまで踊りそうになって、あわてて自分を抑える。
アカンなぁ、調子乗り過ぎると絶対痛い目見るから気を付けないと……。
空き教室に行こうかとも思ったが、一旦寮室に帰り、早速作ったマジックボックスに荷物を詰めて、ついでにアレックスのマジックボックスにも荷物を詰めて部屋を出る。
空き教室に戻り、マジックボックスから出した作業机に手元ランプを設置して、その日はアレックスが夜中に帰ってくるまで、食事も忘れてマジックボックス作りに没頭した。たーのしぃーー♪
ーー
ーーー
ーーーーー
カチャカチャと私がピンセットで金属を右から左、左から右へと動かして作業する音だけが室内に響く。
よっし!後はこれをここに真っ直ぐくっつけたらー?
溶接ー?かーらーのー??
「かーんせーー☆」
思わずキャッキャと喜ぶ。
My相棒、魔道具色眼鏡君を通して見る私の視界には、キラキラ輝く魔術陣がしっかりと宝石に定着し、収束していく様が映っていた。
宝石は安いジルコンだが、色はアクアマリン。細い燻銀が指に巻き付くようなデザインのシンプルなピンキーリングである。
これなら、サイズ調整も楽だしね♪勿論、私の左小指にもアメジスト色のお揃いピンキーが既に嵌まっているのだ!
うほほ!アレックス喜んでくれるかなぁ?
はぁ、なんか緊張する。
余り機能は付けれなかったから、シンプルに小さなマジックボックス機能のみ。
劣化は暗い戸棚に仕舞ってる程度の劣化具合だし、容量も戸棚一個分。
宝石自体に認識阻害は付与できなかったので(そーゆーオプション一個に付き難易度や素材の品質やらが跳ね上がる)、リング部分に認識阻害の小さいのを付与した。
ちょっと目立たない程度かなあー。
こしゅこしゅクロスで艶を出してクリンナップして、小さなプレゼントボックスに入れてリボンをかける。
うふふ。早くアレックス帰ってこないかなぁ?
ちょっと前から当のアレックスが不機嫌丸出しで真後ろに腕組んで立ってるなんて微塵も気付かずに、
私は暗い室内、手元ランプの光でキラキラ輝く宝石達を選別するのだった。
次は、誰にあげるのを作ろっかなー?
14
お気に入りに追加
2,298
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
彼氏に別れを告げたらヤンデレ化した
Fio
恋愛
彼女が彼氏に別れを切り出すことでヤンデレ・メンヘラ化する短編ストーリー。様々な組み合わせで書いていく予定です。良ければ感想、お気に入り登録お願いします。
クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル
諏訪錦
青春
アルファポリスから書籍版が発売中です。皆様よろしくお願いいたします!
6月中旬予定で、『クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル』のタイトルで文庫化いたします。よろしくお願いいたします!
間久辺比佐志(まくべひさし)。自他共に認めるオタク。ひょんなことから不良たちに目をつけられた主人公は、オタクが高じて身に付いた絵のスキルを用いて、グラフィティライターとして不良界に関わりを持つようになる。
グラフィティとは、街中にスプレーインクなどで描かれた落書きのことを指し、不良文化の一つとしての認識が強いグラフィティに最初は戸惑いながらも、主人公はその魅力にとりつかれていく。
グラフィティを通じてアンダーグラウンドな世界に身を投じることになる主人公は、やがて夜の街の代名詞とまで言われる存在になっていく。主人公の身に、果たしてこの先なにが待ち構えているのだろうか。
書籍化に伴い設定をいくつか変更しております。
一例 チーム『スペクター』
↓
チーム『マサムネ』
※イラスト頂きました。夕凪様より。
http://15452.mitemin.net/i192768/
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる