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後期だ!(まだ始まってない)

154: 仕事モードな地味令嬢と溝鼠とヤンキーの不機嫌。

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モテなかったなー、あの頃。


何て甘塩っぱい思い出を懐かしみつつ、楽しく食事した。

朝かと思ったけど、今昼すぎだったらしいよ。

道理で食事がランチっぽいと思った。

朝起きてエッチして気絶して4時間後に起床、遅めのランチして現在に至る、て事らしい。

「窓が塞がれてると時間感覚が狂いますね…」

「あぁ、そうか。そうだな……。」

考え込むアレックス。何か改装されちゃったりして。

とか思ってると、ふいにアレックスがマジックボックスから紙束を出してきた。

「そうだ、忘れていた。さっきフェローの部屋に着替えを取りに行ったら、テーブルの上に置いてあったんだ。」

そういって渡された紙束の上に見慣れたサインのメモ書きを認め、思わず顔が苦くなる。


ーー鼠の尻尾みたいにのたくったWhere の文字と、溝鼠の足跡。ーー


うげ。あいつ、人の部屋入んなよなー。

ちらっと見たら、やっぱりアレックスは怪訝な表情をしていた。

紙束は執事のロッドからの、私の事業の報告書と、各工房への次の指示等を仰ぐものだった。

アレックスがペンを貸してくれたので、コーラを飲みながらそれぞれ承認のサインをしたり、訂正、次の指示を書き込んでいく。

間に紙質の違う報告書があると思ったら、溝鼠の報告書かよ。

5日間も部屋に帰らなかった事を、
それはもーネチネチ、ネチネチ、ネチネチネチと非難がましく書き連ねてあって、
思わず紙面に向かってオエッと吐く真似をする。

恨み言のページを読み、報告のページを読んで、今度は怒りで吐き気が汲み上げる。

「なんなのこれ。はーー。あいつブッ殺。今に見てろよ!」

取り敢えず、溝鼠さんにもお返事を書いて、封筒が無いなぁっとキョロキョロして、

アレックスが目の前に居ることに気付く。

「…あっ。アレックスはま…」

噛んだ。

「ブッ殺とは穏やかじゃないな。それは誰から?」

なんか、怖い……?

「ど、ぁ、再従兄弟の……。」


「その手紙、一番上にあったメモと同じ紙だな。」

アメジストの瞳が冷たく射抜くようで、口が挟めず、身動ぎ一つせず、アレックスを見つめる。

「……普通、寮の管理人が手紙を預かるから、
 個室に手紙が置かれるのはまずない。
 あったとしても、宅配と同じようにドア付近に置く。
 学生同士ならドアの隙間からだ。

 それが、封筒もなしに剥き身でテーブルにあった。

 俺は、そのメモを書いたヤツが、何らかの手段で
 鍵の掛かったフェローの部屋に入ってコレを置いていったと思ってるんだが……?」

ヒィィィィィ……!!
アレックスメチャクチャ怒ってる……!


一気に血の気が下がって口がカラカラになりながら、

私は事情を説明する為、

ない脳味噌を捻った。





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