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後期だ!(まだ始まってない)

143: 地味令嬢の昨日は遠い過去。ヤンキーは暇さえあれば繋がりたい。

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人心地付いたところで、ふ、と自分の格好を見る。

全裸にシーツ。

アレックス、パンツとズボンは履いてる。上は裸。

えーーっとぉ……。

アレックスは割とお行儀良くて、室内を半裸でチョロチョロするタイプじゃなかったと思ったんだけどなー。


ふ、と伏し目がちにエスプレッソを飲んでいたアレックスが目を上げてこちらを見る。

「腹は膨れたか?」

長い足を組んで、ゆったりソファに背を預け、デミタスカップを持つアレックスに思わずドキッと心臓が跳ねる。

「……御馳走様でした。」

ドキドキする心臓が何だかちょっと恥ずかしい。

なるべく平静を装って御馳走様をして、エスプレッソを飲み干す。

小さなカップをそっとテーブルに置けば、合図のようにアレックスが此方にやって来る。

「アレックス様、私、思ったんですけど……。」

寝椅子に腰掛けた私に覆い被さるように、椅子の背に手をついて此方に顔を近付けてきたアレックスに話し掛ける。

アレックスのアメジストの瞳が至近距離で光を反射してキラキラと輝く。

その光の奥、紫の深淵に吸い込まれてしまいそう……。



「もしかして、数日閉じ込めてヤりまくるお積もりじゃないですよね?」

「いや、数日閉じ込めてヤりまくるお積もりだが?」

昨日も言っただろ……?
と何でも無いように言い、髪を手櫛で梳かれる。


そっか。
あれ、昨日だっけ?

学園に着いたの一昨日だっけ………?

第三王子と馬車に揺られたのも、舟に乗ったのも、遠い昔の様に感じる。


「あれが昨日とか……。何かもう、既に何日もヤりまくってた気分です。」

ぐったりだよ、と伝えたかったのだが…

「最高の夜だったな……。」

とうっとり見つめ返された。

「いや、…そりゃ……キモチ良かったですけど……。初めてにはキツすぎですよ!」

キモチ良かったと口にするのは少し恥ずかしくてモゴモゴしてしまう。

「ククッ……最初が肝心て言うだろ?」

ぃゃぃゃぃゃ……フェリたん死んじゃうから。
脳味噌破裂で死んじゃうから。

アレックスのヤル気満々な態度にドン引きな私を、
当のアレックスはクスクス笑いながら愛おしそうに頬を撫でてくる。

「なぁ、次はどうヤりたい?フェローがヤりたいコトしようか?」

そう耳許で囁かれて、チュッと耳たぶにキスをされる。

けれど、そんなモノで流されたりはしないのだ。

「休息かお出掛けを希望シマス。」

「……特にないなら風呂か、バックかなー?
 あ、風呂でバックでするか?」

ふわふわと髪を手櫛で梳かれて髪にもキスされる。

甘ーいけど流されません!

「ねぇ、聞いてください!休息かお出掛けですってば!」

両腕が絡み付いてきて、あちこちナデナデさすさすしながらキスが降り注がれる。

ヤバいヤバい!

私はベシベシとアレックスの滑らかな背中を叩いて抗議する。

「……却下だ。言わせるなよ…もう」

ちょっ、人を無粋者みたいな扱いすんな!
もうえちえちは休止したいの!

と思うものの、抱き締められたまま風呂場に運ばれて行く。

これ、プロレス技のベアハグでは。



結局、バックは無理すぎて早々に意識を手放したせいで、
風呂場でバック、ではなく風呂場でファ◯クなだけになったけど、
その後2日、空き教室から一歩も出ずに私達はヤりまくった。

お陰で大分耐性が出来て、アレックスがそこそこ加減を忘れても意識を手放すことはなくなった(正常位限定)

そろそろ色んな事を試したいなーっていうアレックスからの圧が凄くて、ヒヤヒヤする。

もうちょっと、もうちょっとゆっくり進めよう…?


そーいや、ハネムーンの語源って、蜂蜜酒か何かもって1ヶ月位閉じ籠ってヤりまくるんだっけ?

ふわっとした知識だから色々違うかもしれないけど、何かふとそれを思い出した。


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