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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕

54: デート終了、地味令嬢とヤンキーの訓練とご飯。

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わーー!すっごい、休日デートだったぁ!

と、満足して部屋に入ると、何だかテーブル脇に色々積み上がっている。

「なんだ、昨日届いてると思ったのに。今日届いたのか。」

「? これは…?……あっ!」

確認しようとしたらアレックスがマジックボックスに収納して、
あっという間にウォークインクローゼットの中に放出する。扉を細く開けて手を突っ込んで放出するからなにも見えない。

扉を開けようとしたら、むちゅーっ!とキスしながらぐいぐい押されベッドに押し倒される。
耳まで真っ赤にしたアレックスに、これでもかと口内を蹂躙される。

誤魔化してる!

絶対誤魔化してるー!

誤魔化されるもんかー!

誤魔化……!

ごまか…。

ごまかされてしまった……。

くぅ~~~~~。悔しい。
何でキス一つでこんなに意識を朦朧とさせられるんだろう……。

酸素を求めて荒い呼吸を繰り返す。

アレックスはもう照れから復活し、涼しい顔で私のワンピースを脱がせている。
目が合うと、とても爽やかな笑顔で思わずキュンとする。


「さぁ、フェリシア。夕食前に訓練と行こうか。」



うげっ!


と思ったものの、私がお願いした訓練だしね。
起き上がって素直にアレックスの胡座の中に座る。

「はぁい。………あれ?これ、服脱ぐ必要ありました?」

「あるよ。俺の気分が良い。」

「成程…。」

まぁ、無報酬で教えてくれてるもんね…。
昨日と同じように魔力で線を作る。

おおっ、昨日より安定してる!

「昨日より安定してるな。偉いぞフェリシア……。」「ふぁっ」

耳元で囁かれ、舌を入れられ、速攻で線が消える。

トホホ。

すぐに線を作るっあ"ーー!も、わ"ーー!!

ヂヂッ……バチッ…チ……

「3秒経った、お仕置きだ。」「ぐぎぎ……!」

ひっどーい!線作る時を狙ってきた!


その後も、耳や身体のアチコチを撫でられ、舐められ、時々噛まれ、集中を乱される。

そして、3回に1回は線を作るのを邪魔された。

この線を作る時に邪魔されるのがすっっごい難しくて、あっという間に脳ミソがズーーンと重くなった。

思考力が鈍っているのをヒシヒシと感じる。

指と指でどーするんだったかな……?と考え込んでしまうくらい頭が重い。



「そろそろ…か?」

そーだった、と線をやっとこさ作り見詰めていたら、アレックスが覗き込んできた。

「……なにがですか…?」

「ギリギリだな。終了だ。」

バヂッ!「いったぁーー!?」

ひっっっど!!!ワザワザ火花バチン!ってする必要あった??

「ひどい、いたい!なにするの!」

「悪かった。少し意識をクリアにしてやろうと思って……悪かったよ。」

おもっきり睨んでやったら、しょげた。ざまーみろー。へへ、へへへへへ。

「へへへへへ……。」

「フェリシア? ………もう少し早く切り上げるべきだな。」

「すぐに夕食の準備をするから、少しここで休んでおけよ。」

なんて言うので、取り敢えず頷いておく。
……で、なんて?あ、休んどけ、か。

えーーっと?

……

……ぇーーー

……




シァ……

フェ…シア……

フェリ……ア…………い。

「…フェリシア。……おい、フェリシア!」「ほゎ!」

ぅゎ!ビックリしたぁ!

「大丈夫か?フェリシア。呼んでもボーとしてたぞ。」

「あ、アレックス様。すみません。ボーッとしてました。」

「良かった、さ、食べよう。」

「はーい♡わ、何かおなかペコペコ!あ、おいしそーな匂い♪何かなー?」

「訓練するつもりだったから夕食は大したものじゃない。口にあぇ「って!嘘!?ナニコレー!!すっっごーい!」

そこには、紙の容器に入った中華が並んでいた!
か、海外ドラマで良く見るやつ!
うそ!嬉しい!感激!感動!雨霰!!

「!? ……まぁ、喜んで貰えたようで何よりだよ。」

箸だ箸だ!フォークとスプーンもついてる!

さ、食べようと促されて、アレックスと一緒に食前の祈りをし、頂きます。

プリプリエビにホロホロ肉に…いぇーいフクロタケ!

美味しい美味しいとペコペコのお腹に詰め込んでいると、そっと側頭部にキスされた。??

「悪い、あんまりにも幸せそうに食べるから。可愛くて、つい。」

何だか照れたので、アレックスの口にエビを押し込む。

アレックスがウズラ卵を差し出してきた。あーん。やったね♪ウズラ♡

その後もそんな感じでキャッキャウフフと中華を食べ、食べさせ合い、
食後は私がジャスミンティーを淹れ、デザートの月餅と楽しんだ。

お腹膨れてふわふわしてたら、アレックスがお姫様抱っこでベッドに連れてってくれた。
ベッド中央で胡座をかくアレックスの膝に対面で座らせられ、見詰め合ってキスをした。

いつもの甘く長ーいキスと少し違う、蕩けるような、

けど、何処か少し舌の動きに、こちらを攻略する意思を感じるよーな、


不思議なキスだった。
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