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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕

25: 怠惰な地味令嬢とヤンキー執事の美味しい一時。

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「美味しそう♪…へへ、お腹なっちゃった…。頂きます。アレックス様」

にっこり笑って恥ずかしさを誤魔化し、サンドにかぶり付く。
サーモンとオリーブとレッドオニオンが口の中で主張する。

んー♪し、あ、わ、せー!

ふと、アレックスを見ると、何故かほんのり耳が赤くなっていた。

「肉より魚介が好きなのか?」

「?……どっちも好きですけど、あ、サーモンサンド好物なので先に食べたかったんです。
後、ローストビーフは贅沢な位厚切りなのでメインでゆっくり食べたくて。」

「そうか。嫌いなもん買ってなくて良かった。」

どちらともなくフフフ、と笑う。

入学以来、どこで攻略対象と繋がるか判らなくてずっとボッチ行動で、食事も一人だったので、何だか凄く嬉しかった。

「それにしても、凄く可愛い部屋だな。自分で選んでるのか?」

「ふふっ趣味なんです。家族と使用人以外に見られたの初めてなので何だか照れちゃいますね。意外でした?」

「うーん、外歩いてる姿から見たら意外だが、下着姿からしたら、この部屋の持ち主らしいな。」

一口紅茶を含んで考えてから、アレックスは言う。

そうね、そっち先に見てるもんね。


「お茶も好きなのか。シュガーポットもクリーマーも無いのに、茶葉は十種類以上あった。」

コクコクと頷き、紅茶を少し飲む。
ブレックファストだ。
合うし、美味しいけど、寝れなくなっちゃいそう。
濃いめだけど、入れ方が上手いから凄く美味しい。

「気分に合わせて飲みたいんです。コーヒーと紅茶と緑茶とハーブティを何種類かずつ揃えてます。」

「へぇ、俺、コーヒーと紅茶を少し嗜む程度なんだ。良かったら今度、お奨めを淹れてくれよ」

「ええ、是非!」

そんな感じに、とても脅迫者と奴隷とは思えない貴族令息令嬢らしい会話をし、食事をした。

食後はアレックスが買ってきたマカロンを、これまたアレックスが淹れてくれたエスプレッソと共に楽しみ、やはり和やかに会話をした。

最後に、さっと使った食器類をクリンナップして片付けて、軽く?私の腰が砕ける迄キスしてアレックスは窓から帰っていった。



シャワーを浴びて、ダラダラスキンケアをして、最後にコロンを付けてベッドに入る。


夕寝と濃いめの紅茶とエスプレッソ、と、寝れるか不安になる要素が三つもあったが、

思いの外あっさりと私は眠りに落ちた。
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