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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕

3: 破滅エンド回避のテンプレ計画。

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大好きな家族の為にも、なんとしてでも破滅エンドを回避しなければ!

その後、ない脳みそを振り絞って何日も考え、結局、転生悪役令嬢お決まりのパターンに行き着いた。

つまり、破滅エンドを避ける為に、攻略対象を避けて地味に目立たないで生きていく!というやつである。



……わかってる。みなまで言うな。

こういうのって大体、攻略対象避けれないし地味にも目立たずにも生きていけない。

だが、私は違う!

そもそも、前世で良く読んだ転生悪役令嬢達は皆勘違いしている。

何だかんだでイケメンに一人だけ靡かなかったり、貴族っぽくない天真爛漫さで魅了してるじゃん?

そんなの絶対しないからね。

真似しましたわ魅了出来ませんでしたわ、とか

破滅一直線じゃないですか。

大丈夫、前世ドン引きされるくらい空回りする不思議ちゃん入った肉食系キョロ充で全然モテなかったから。
後は見た目さえ野暮ったくすれば本当に霞む霞む♪

前世の黒歴史が次から次へと思い出されてしまい、泣き悶えながら独りごちた。

そう、悪役令嬢のご多分に漏れず、フェリシアも見目麗しい。
七歳の今、まさに動くフランス人形である。

淡い金髪の緩やかな巻き毛に鮮やかなアクアマリン色の瞳。
唇や爪、指先は艶やかに薔薇色で、自分じゃなきゃ撫でくりまわして舐め回して可愛がってるところだ。

確か、ゲームやコミック、小説では、かなりの巨乳に描かれていた。

ナイスバディに乳もユサユサしてる癖に、縦ロールの頭にはキティちゃんみたいな真っ赤なリボン。
真っ赤なのに提灯袖や大きなリボンが目立つ、セクシーなのか可愛い系なのかどっち付かずなドレスで描かれていた。

あのドレスは絶対着たくないなぁ。

でも、あれくらいの野暮ったさは欲しいなぁ。

ふと窓の外を見ると、散歩だろうか、家庭教師のサリマン先生が庭園を歩くのが見えた。

ピンと伸ばした背筋に、ひっつめ髪。
信仰宗派の都合で出来るだけ肌を露出させないドレスに、大きな眼鏡。
内面は夢みる乙女そのもので、純心無垢。
しかも博学で、人を楽しませたい性分なのか、話すととても楽しい人。

けれど、緊張しぃの恥ずかしがり屋な為、異性の目には野暮ったくお堅い人に映る、残念の権化みたいな人。

そうだ、サリマン先生を手本にしよう。

完璧な作戦を思い付いた私は、抑えきれず小躍りした。



部屋を片付けに入室していたメイドに気づかずに……。
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