上 下
16 / 22

16: 俺、変態妖怪女に別れを告げて夢から醒める。

しおりを挟む


……きこえますか、勇者よ、目覚めの時です。魔王を討ち滅ぼす使命に立ち上がるのです。……勇者よ。………勇者「うっせぇこのブスババァ。」「「そうだそうだー!バーカバーカ♪」」

俺はまだ痺れる下半身を何とか動かし、魔王様の足に抱き着き、変な女に吐き捨てた。サキュバス二人も追随して野次を飛ばす。

実はあの変な女、俺が魔王様に一目惚れして旅立った辺りから夜な夜な人の夢枕に立って今みたいな変な事をずっと囁くとても不快な妖かしなんである。

お隣のエレサ(75)が、都会には他人の恋に水を差したり、邪魔したり、時には横取りしたりして愉しむ妖怪が居ると言っていたが、多分あれがそうなんだろう。
サキュバスと仲良くなった際に、プチ講座を開きがてら夢に結界を張ってくれ、お蔭で大分遠くの方から囁くしか出来なくなったが、それでも眠る度ウザかった。

今だって、折角夢に魔王様♡♡が来てくれたのに!鬱陶しいヤツ!!

ギリギリと変な女を睨みながらそんな事を考えていたら、不意に魔王様♡が俺の頭を撫でてくれた。え、どうしよう!夢みたい!!

「リンデール、まさにこれは夢の中だが、撫でてるのは願望ユメではない。
それにしても、女神を妖怪と呼ぶ勇者とは何と愉快な事か…。可哀想に…。ウザい女神に取り憑かれ悪夢に悩まされる日々だったのだな……。」

優しく頭を撫でながら囁いてくれる魔王様♡は本当に本当に慈愛に満ちていて、俺は、思わず子犬の様に頼りなげな上目遣いでコクコクと頷いた。

視界の隅でサキュバス二人が、イイゾ!その調子!!とサムズアップしてくれるので、こっそり俺もサムズアップを返しながら、魔王様♡の腰に抱き着いた。

「可愛いリンデールよ…。我に口づけをしておくれ…。
そして、あの変な妖怪女神にお前が誰のモノなのかキッチリ教えてやるが良い。」

そういって微笑む魔王様はテラ超絶セクスィオブセクスィで、俺は鼻血噴きそうになりながらブンブン頷いた。

魔王様♡がその場に座ってくれたので、その胡座の上に跨がり、鎖骨の辺りからチュッチュと音を軽く立てて首筋、顎とキスしていき、満を持して唇を啄む。

魔王様♡の黒薔薇みたいにマットで美しい肌にうっとりすれば、そんな俺の背中や腰を、魔王様♡の黒薔薇みたいな掌が妖艶に這う。
そっと、舌でノックして、開いた唇から魔王様♡の口の中に舌を差し入れて、あっちこっち散策すれば、悪戯盛りの子猫を捕まえて撫でるみたいに優しく長い舌に囚われ、愛撫される。

「ふぁ………。」

思わず、その甘美な快楽に蕩けて全て忘れそうになったが、魔王様の言い付けを忘れちゃいけない。

俺は魔王様♡の首にこれ見よがしに腕を絡めると、見えない壁をどんどん叩いて壁に顔が歪む程に張り付いてる女神に向かって大声で叫んだ。

「ざまぁみろ!め!毎日魔王様♡をディスりやがって!!この通り俺は魔王様♡ラブなんだ!とっとと帰れ!
魔王様♡の淫乱雌奴隷の座はこのリンデールが頂いた!!仲違いしてお前に譲ったりは絶対しないから諦めろー!」

俺の魂の叫びに、何故か魔王様♡がくつくつ笑う。
だか、不思議に思った瞬間に魔王様が手をさっと一振り。
途端に何か言いながら妖怪女が吹っ飛んでいって見えなくなったので、俺は不思議など吹き飛んで魔王様♡の頬に口付けして頬擦りした。

「魔王様♡ありがとう!魔王様♡カッコイイ!」

そう繰り返す俺をヨシヨシと撫でながら魔王様はサキュバスを見た。

「よし、これで女神はもう夢に入り込めぬ。だから、貴様らももう、リンデールの夢と繋がるな。判ったな?」

「「ヒィイィ!!了解です!魔王様♡!!お幸せに!リンデール!!」」

シュババッと立ち上がって最敬礼したサキュバス二人はそう叫ぶと、俺が手を振る間も無く消えてしまった。

「さて、可愛いリンデールよ。そろそろお前も起きる時間だ。愉しい愉しい奥の奥開発二度目の処女喪失の時間だぞ♡」

俺を横抱きにして何処かへと向かう魔王様♡が何でもないようにそう言った。




え?


と、思った瞬間、自分の尻が何だかヌルヌルしてるのに気付く。

「そら、挿入れるぞ。」

「え?コレ…なんっっーーー!!???」

何だ?どうなった??と思った瞬間、ズン!!と俺の中に魔王様♡が一気に攻め入ってきて突き当たりを小突いた。




しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・不定期

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕

hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。 それは容姿にも性格にも表れていた。 なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。 一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。 僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか? ★BL&R18です。

異世界に転生したらめちゃくちゃ嫌われてたけどMなので毎日楽しい

やこにく
BL
「穢らわしい!」「近づくな、この野郎!」「気持ち悪い」 異世界に転生したら、忌み人といわれて毎日罵られる有野 郁 (ありの ゆう)。 しかし、Mだから心無い言葉に興奮している! (美形に罵られるの・・・良い!) 美形だらけの異世界で忌み人として罵られ、冷たく扱われても逆に嬉しい主人公の話。騎士団が(嫌々)引き取 ることになるが、そこでも嫌われを悦ぶ。 主人公受け。攻めはちゃんとでてきます。(固定CPです) ドMな嫌われ異世界人受け×冷酷な副騎士団長攻めです。 初心者ですが、暖かく応援していただけると嬉しいです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

処理中です...