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村での三日目

第73話

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 スカラボさんがいつの間にか戻って、また壁際にうずくまっているのに気がつきました。
 村を出て行ったわけではなくてひと安心。
 ラミアさん達も帰ってくる。
 逆にカチャトーラ達は姿を消しています。
 僕はミルクをヤンマに任せ、ラミアさん達のもとへ。
 起こった出来事を話しました。
「カチャトーラ? 名前は聞いたことがあるなぁ。悪名だね」
 フィンさんがつぶやきます。


「だはははは! そりゃいいや! そういう荒っぽいの大好きだ! ズバンヌちゃん、わしを嫁にしてくれ!」
「するかっ! レズじゃないし、あんたチョーヒの嫁になるんだろ!」
「だはははっ! そのチョーヒにケガさせたろ。嫁にしろ」
「かっ、関係ねぇだろっ!」
 入り口の外から豪快な笑い声とズバンティーヌさんの声。
「あちきのズバンヌたんを取らないで」
「お前のオレじゃねぇ!」
「あれっ? 扉が壊れてるよ?」
「牛でもぶつかったんじゃろ。だはははは!」
 賑やかに入ってきたのは交流会に行っていた女性陣。
 傭兵の五人の他に配膳で見覚えのある人など村の女性達も一緒です。
「他の皆にも改めて挨拶しておきたいと言うので連れてきたのよ」
 トリアさんが道場にいる僕達に向け声を掛ける。
 村の女の人達はそれぞれ自己紹介しました。あのマライヤさんもいます。

 目を引いたのは大柄でふくよかな女性。チョーヒさんの婚約者だという豪放磊落な感じのジャンヌさんです。
 髪はベリーショートでやけに目鼻立ちがはっきりしていて、遠目でも顔が分かりそうです。配膳の時も目立ってた。
 他にリュービさんの婚約者のシズカさん、カンウさんのお嫁さんになるピピンさんもいます。
 シズカさんは長い髪を束ねて背中に垂らした困り眉の色白美人。痩身ではかなげな人です。この方が元看護師さん。
 ピピンさんは真ん中分けの末広がりな肩までの髪。そして小っちゃくて童顔。……幼女に見えました。
「わしらも今年は女子挺身竹やり部隊を結成して戦いに参加するからよろしくの! だはははは!」
 ジャンヌさんが目をキラキラさせながらがなると、間髪入れずにズバンティーヌさんもがなる。
「だからそれはやめとけって!」
「そうですわ。本当にやめて欲しいですわ」
 ルキナさんが同意します。
「だって夢枕に神様が立って、戦えジャンヌ! ってけしかけてきたんじゃもの。だはははは!」
「ウソつけっ!」

 飛んできて彼女達の周りをウロウロしているのはブローレンスさん。
「おおっ! あんた! あんたが咀嚼してくれたご飯はそれはもう美味かったぞ! また頼む、な?」
 声を掛けられ、赤くなってモジモジと下を向くシズカさん。
「頼むぞ! なっ?」
「ううっ……」
 シズカさん、やってあげたんだ……。

「横に並ばないでって言ったでしょ!」
 ピピンさんがテンテに膨れっ面を見せています。
「あうっ、ごめんなさい」
 あわてて離れるテンテ。
 何やらかしたんだ、テンテ。
 僕のそばに来たトリアさんが苦笑いしながら教えてくれました。
「あの人、自分より背が高い子供は嫌いみたいなの」
 そうでしたか。

 午後はずっと道場の中で談笑。お菓子も配られます。
「このお菓子は私が考案したのよ! そう、こんなことカヤネには絶対にできない! 無理! 私の圧倒的女子力を前にカヤネはなすすべもない! ひれ伏すのみ」
 目を見開いて力説するマライヤさん。
 途中、カヤネがミルクの様子を見に道場へ戻ってきました。
「カヤネ! 女子挺身隊に私も入る! 入った!」
 声を掛けるマライヤさん。
「えっ、それ、感心せぇへんわ」
 カヤネも当然、素人の戦闘参加には反対です。
「この戦いで伝説のヒロインになるのはカヤネじゃない! 私よ!」
「ハァー、何言うてんねや。あれ……美味しいな、このお菓子」
 ひょいとお菓子を摘んだカヤネが、うっとりとした表情を顔に浮かべる。
「……でしょ! 隠し味にピムの実を使ってるのよ!」
 嬉しそうに立ち上がったマライヤさんはそのまますっ転びました。
「パンツ見えたぞ!」
 叫んだブローレンスさんは大勢の女性を前に終始上機嫌。
 村の女性達には傭兵だからと気を遣われたようで、全員に分け隔てなく繰り出すセクハラも笑って流してもらえています。

 村一番の歌上手というディーバさんはアカペラで歌唱を披露。
 選ばれた曲は、異民族との戦争が長く続いた時代に流行ったという『平和色のクレヨン』です。平和への強い願いが込められた誰もが知るこの名曲を、切々と情感豊かに歌い上げる。
 ごく平凡な愛想のよい農家のおばさんといった風だったディーバさんが、歌い始めると何だかとてつもないオーラに包まれたように感じて圧倒されました。みんな聴き入っています。
 歌い終わると拍手喝采。

 やがて夕食の用意があるからとカヤネと村の女の人達は引き上げていく。
 ラミアさんはラミア軍の仲間を集め、スカラボさんの件など今日起こった事についての情報が共有されました。


 ふと道場の奥を見て、ミルクがいないのに気づく。
「ヤンマ、ミルクはどうしたの? 休んでるよう言ったのに」
 僕は扉を補修していたヤンマに尋ねました。
「いやぁ……ごめん。目が冴えてじっとしてられないって言うんだ。夕食の支度の手伝いに行ったよ。本当に平気そうだったし、カヤネも承知してた」
「そうか。そんなに元気ならいいんだけど」

「本当にしけた村だな。どけ」
 カチャトーラ達が戻ってくる。
 村を一回りでもしていたのでしょうか。
 ちょうど土間にいた僕を押し退け、ヤンマが使っていたトンカチを蹴っ飛ばしていきました。


 日が暮れ、始まった夕食はいつも通り。
 喧騒の配膳と、日に日に親しくなっていく皆の語らい。
 ただ異質なカチャトーラとグリムリンは皆とは離れて食事をしています。
 カヤネから新たに受け取ったお金を数え、ひそひそと話し合っている。

「きっとああいう連中がラミア軍に入るだよ」
 僕らの後ろで二人の方を見ながらドンマルさんがぼそりと言い捨てました。
 ドンマルさんとクラッツさんの喧嘩が始まる。
「もうっ。お約束うるさいわね」
 トリアさんが振り向いて言うと、目が合ったドンマルさんの体が瞬時に硬直。
 真っ赤になって腰を引きました。
 何か思い出したのでしょう。

「ようやっと傭兵はんら揃うたわけやけど、予定よりもえらい多くて助かるわー」
 独り言みたいに言いながらやって来たカヤネ。
「ほんで武器はみんな自前でええんかな? こちらで準備するもんあるか?」
 カヤネは一人一人に聞いて回り始めました。
「バニヤンはんは?」
「おいは素手でやるさぁ。なんもいらんよ」
「ホンマに素手なんか!」
 バニヤンさんを連れてきたイチョウがにじり寄ってきて言う。
「その人はあてのお色気忍法が通用しなかった凄い人だから大丈夫」
「あんた何やってんのよ」
 呆れたように言うカヤネ。
「バニヤンさんは山暮らしの野生の男。正常な人間の性欲を失ってるの」
「い、いやぁ、そんなこたないさぁ」
 イチョウはお色気忍法とやらが通じなかったことを根に持っているようです。

 メルティさんがバニヤンさんに山の生活について熱心に質問し始めました。
 あまり知られていない山奥の動物の生態について細かく聞く。
 そして、深山での見聞を伝える朴訥な生の語りに大興奮。
「あああっ、オシッコ行きたい! でも行ってる間にバニヤンたん寝てしまいそうだから行けない! 我慢して話聞くう!!」
「行けよっ!!」
 ズバンティーヌさんが叫ぶ。
 不吉な予感でもしたのか、メルティさんの隣りにいたニトロは立ち上がって離れていきました。

 バニヤンさんは話します。
 例えば巣の奥に花を集めて蜜溜まりを作る習性を持つ白兎について。俗称は蜜兎。
 蜜溜まりに身を浸し、その蜜まみれの体に猛毒蟻をたからせて真っ黒になる。
 それは捕食されないよう身につけた知恵。蜜兎を捕らえる肉食獣は蟻の毒にやられてしまうのです。
 蜜兎自身は毒に対してある程度の耐性があります。けれど、完全に害を受けないわけではないそうです。だから蟻の毒で日々弱っていく。
 毒蟻をたからせず、元気でいられるけど今日明日捕食者に引き裂かれるリスクがあるのとどちらがいいのか。
 兎の体表をびっしりと覆い尽くし、うぞうぞと蠢く蟻の様子が迫真の語り口でリアルに描写されます。
「色んな意味でゾクゾクするぅ~!!」
 絶叫するメルティさん。

 捕らえた獲物を食べる前に、まずは性欲処理のためにその身体を使う一部の肉食獣のこと。バニヤンさんは何度か草食獣に対するレイプを目撃したそうです。
 強い雄が複数の雌を独占する種では、つがいになれずにあぶれる雄が出てしまう。そうした孤独な雄に見られる行動だとか。
「食欲と性欲両方! エグい~~~~~!!」

 不死虫として知られる蛾の話。
 成虫は冬季になると羽が落ち、幼虫のような姿になってまた蛹となる。そして暖かくなると再び羽化するといいます。
 ただ雌が滅多に生まれないので数は増えないとのことです。
「不死虫は危険な秘境にしかいないからちゃんと研究されてないのよね~~~!!」

 メルティさんは夢見る少女の目。
 とにかくうるさいです。
「なんなら山ん奥に連れてってあげるがねぇ。おいがついておりゃ危険はないさ。動物達を好きなだけ観察すりゃええな。はっは」
「マジっすかーーーーーーーー!!」
 飛び上がって狂喜乱舞。
「ズバンヌたん! いつ行く?! ねぇ、いつ?」
「何でオレも行くんだよ!」
「山ならおいらだって得意だいっ!」
 テンテが張り合いだして、話はさらに盛り上がる。
 メルティさんの膀胱の限界が心配です。


 相変わらず皆から離れて壁際で固まっているスカラボさんの前にイチョウが立つ。
「おじさん、ずっと萎びてるのね」
 スカラボさんは特に反応しないようです。
「これ見て元気出して?」
 道着の裾をまくり上げ、下着を下ろすイチョウ。
「あての花」
 ギクリと身を震わせてのけ反り、壁に背を押し付けてますます硬直するスカラボさん。
「うん。通用してるみたい」
 イチョウは満足げにクスクス笑っています。
 ルキナさんが飛んでいく。


 ところでカヤネは僕には武器のこと聞いてくれません。
 僕の手持ちの武器はフィンさんに貰った短剣しかないのです。
 できれば長剣を貸して欲しいのに……モヤります。
 カヤネはまだ僕を前線に立たせる気はないんだ……。

 ふと僕に目を向けるカヤネ。
「……アレンは最も重要な救護班。お願いするで。な?」
 表情で気持ちを察したのか、そう言って頭を下げる。
 僕はうにゃむにゃと言葉を濁す。

 歓談の輪の中にはミルクも混ざっています。
 ミルクはすぐに傭兵の皆と打ち解けたようで、明るく笑いあっている。
 包帯は解いて簡素な野良着姿。あんなに酷かった傷がもうすっかり消えてしまっているのでびっくりしました。

「ふぅん」
 僕とカヤネのやり取りを見ていたミルクは、カヤネが行ってしまうと僕の顔をじっと見つめて意味ありげに声を発する。
「なるほどやん」
「えっ、何?」
「お兄ちゃん、うちの手当してくれてほんまにありがと。ミルクはもうこんなに元気です! やねん」
 ガッツポーズを取る。
「え、あ、うん……」
「ふふっ」
 ミルクは立ち上がり、僕のそばまで回り込んできました。
「ねぇ、ねぇ、お兄ちゃん」
「な、何?」
 腰を曲げて僕の耳に唇を近づけ、囁く。
「内緒の話……来て」
 上体を戻すとミルクは僕の片腕をつかんで引っ張りました。
「来て、来て」
「う、うん、行くから」
 何だか色んな人の視線を感じます。
 ブローレンスさんが「わし様にも女の子をつけてくれぇーー!!」と叫び出しました。
 
 僕達は誰もいない道場の片隅へ。
「イチョウが言うとったんやけどぉ……」
 話し出すミルク。
「うちを素っ裸にして全身にお薬塗ってくれはったんやでねぇ」
「えっ! 素っ裸にはしてないよ? 薬は僕が塗ったけど……。塗り方も部位によってコツがあるからね」
「うちのおっぱいどないやった?」
 ぐいと身を寄せてくる。胸が僕の腕に触れる。
「えっと、擦り傷がひどくて、まず固まった血を丁寧に拭い取ったんだけど」
「柔らかかった?」
「しこりはなかったと思うよ」
「手の平で乳首を転がしたの?」
「えっ、転がしてないよ」
「何で?」
「何でと言われましても」
「もっと触りたい?」
「痛むところがあるなら薬塗るよ?」
「今ならもう傷も治って肌は綺麗だよ?」
「うん。本当によかった」
「お尻触る方がいい?」
「えと、質問の意味が分かりません」
「キスしよ」
「えっ、なっ、何で?」
「何でと言われましてもやな」
「…………?」
「マジメや!」
「へっ?」
「うちこれでもモテモテやのに全然動じへん」
「そう? モテるんだね?」
「ビゲンはんもパークはんもドミオンはんも熱心に口説いてくれはるでんねん」
「へぇ……」
「無関心!」
「えうっ! いや、その」
 あたふたする僕の顔をじっと見つめるミルク。
「合格やで」
 言うと僕に密着させていた身体を離す。
 そして、にっこり笑って小さく手を振り、スキップしながら行ってしまいました。

 ……??
 な、何だったんだろう。
 ……あっ! まさかミルクはカヤネよりもイチョウ寄りな性格の子?
 だとしたら今のは、つまり……。

 いや、違う。
 そうか。
 もしかしたらミルクは僕とヤンマの会話を聞いていたのかもしれない……。


「ケガのアフターケアについてちょっと相談されまして……」
 言わなくてもいい釈明を口にしながら皆のところに戻る僕。
 こうしてフルト村での三日目は過ぎていきました。

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