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村での三日目
第71話
しおりを挟むツブラを連れてニトロのもとへ戻ってくるとイチョウも一緒にいました。
ニトロは両手に花を持っている。
一つはツブラが摘んだ赤い花。そしてもう一つ、こちらも美しい満開の青い花。
「さっきはごめんら」
ツブラが謝るとニトロは黙って手を伸ばし、ツブラの頭に青い花を挿しました。
「可愛いっ」
イチョウが手を鳴らす。
ニトロは最初の赤い花をツブラに向け差し出します。
受け取ったツブラはそれをニトロの頭に挿す。
「可愛いっ」
またイチョウが言う。
「うん。二人とも本当に魅力がアップして素敵だよ」
あれ? 僕、トーマさんみたい。臆面もなく言ってしまった。
「アレン兄ちゃん」
「ん?」
後ろに回ったイチョウに呼ばれ、振り向く。
「あての花」
道着の裾をまくり上げ、下着を太股まで下ろし、おへそから股間まで裸で剥き出しにしたイチョウ。
「うわあっ! ちょっと!」
「きゃははははっ」
素早く下着を上げると無邪気に笑いながら駆け去っていく。
まったく、なんて子でしょう。
「どこ行くらー」
ツブラもイチョウの後を追います。
ニトロは行きかけて振り返り、僕の顔を見る。
「……ありがと」
「うん」
ニトロも行ってしまいました。
お昼前に道場に戻るとカヤネとヤンマが床の拭き掃除をしていました。
「あっ、僕も手伝うよ」
「おおきに。もうすぐ終わるけどな」
道場の中には他にバニヤンさんしかいません。ぴるるるる……と可愛いいびきをかいている。
「スカラボさんは?」
「うちらが掃除始めたんで出てったわ」
「外に……」
これは国軍の話を聞く絶好の機会です。
「あ、そや! 女性陣は交流会でそのまま食事してくことになったで。話弾んどる」
「そう。親睦が深まって良かった」
掃除が終わる。
「さて次はお昼の支度や。女手が足りんようなったからすぐにイチョウら呼んでこな」
「女の子三人は水車小屋のある方へ走ってったよ」
「そっか。ぼくが連れてくるよ」
ヤンマが向かう。
「なら、うちは炊事場へ直行や」
カヤネも出て行く。
続いて僕も道場を出ました。
ちょうどラミアさんが歩いてくるのが見える。
「ラミガミ女仮面さーん」
「アレン。浴場に行ってきたよ」
僕はラミアさんのそばまで駆けていくと伝えました。
「今、スカラボさんはどこか外に一人でいるはずです」
「!! チャンスね!」
二人でスカラボさんを捜してまわる。
意外とすぐに見つかりました。
道場の裏手の小さな林。そこに生える木の根本に座り込んでいたのです。
「いたけど……どう切り出したらいいでしょう」
「当たって砕けろかな」
ラミアさんは真っすぐスカラボさんに向かって進んでいきました。
足音に気づき、伏せていた顔をわずかに上げるスカラボさん。
ラミアさんはその前に立ち、僕もその横に並ぶ。
「こんにちは」
ラミアさんの挨拶にスカラボさんは返事をためらう。
「こんにちはってば」
「…………一人でいたいんだ。放っておいてくれませんか」
「話聞きたいの」
「いや、だから、私は一人で」
「聞きたいの」
「はああ……さすがガミガミ女だ」
「そうだよ。おしゃべりで攻撃的で好奇心旺盛なの」
ラミアさんはスカラボさんの横に並んで座り込む。
スカラボさんは立ち上がろうとする。
その肩を掴んで無理やり引き戻すラミアさん。
「……強引ですね」
「そうだよ」
「どんな話を聞きたいというんです。私は退屈な男だ」
「あんた背高いのね。やつれてるけど割りとハンサム。まだ若いし、モテるよね」
「ロマンスの話でも聞きたいのか? モテないし、恋をしたこともありません」
「寂しい人生ね。あたしは一度だけしたかな」
「あなたの恋にも興味ありません」
「うん、その話をするつもりもないし。国軍はいつ辞めたの?」
「話が飛ぶな。三ヶ月前です」
「それから無職?」
「そうです」
「国軍内部で多数の兵士の処刑があったってホント?」
スカラボさんの体がびくりと一瞬震え、顔からみるみる血の気が引いてゆく。
何か……知っている?
沈黙。
「何も話すことはない」
ようやく口を開いて出たのは強い拒絶の言葉。
「何でお前が知ってる? とか言わないの? あたしが何者なのか気にならないの?」
「あなた……国軍か治安隊の手の者か? わざわざ誘導して私が話すか試しているのか? 無駄なことを」
「どうして無駄だと思うの?」
「話すわけがないからだ。まず精神も体も病んで無価値になった私が除隊を許された時、軍内部のことは外で話さない方がいいぞと念を押された」
「そりゃ当然よ。言い付けはちゃんと守ってきたんでしょ?」
「もちろんだ。そもそも話す意味がない。脱走兵らが情報を漏らしても噂が広まるようなことがなかったのは知っているからね」
「なぜ噂が広まらなかったかはちゃんと理解してるよね?」
「大丈夫だ。そもそもが荒唐無稽な話だから信じる者が少ない」
「うん。そうね」
「それに治安隊の恐怖が行き届いているだろ? 誰だって脱走兵の眉唾な話を安易に吹聴して反逆者扱いされたらたまったもんじゃないさ」
「死刑になるか売られるかだもんね。治安隊の息のかかった一般住民も正体を隠して目を光らせてるし」
「町にも、職場にも、そんな連中が社会に深く根付いてる。だから脱走兵が世間に必死に訴えかけても何も起こらなかった。そのうちに密告されて捕まるだけの運命なのが明らかになってしまった」
「今ではもう脱走に成功しても息を潜めて隠れるだけになっちゃった」
「ああ、分かったろ。そこまで承知している人間がむやみに他言するものか」
「なら国軍は除隊兵を今さら試したりなんかしないよね。あんたが言った通り、本当に無駄だもん」
「ん?」
「権力側の人間がさ、あんたがたまたまやって来たこのへんぴな村に身分を偽ってあらかじめいるのも変」
「…………」
「どう?」
「…………ちっ、そうだな。私も衰えたよ。あなたは僅かに流れた噂を耳にしたことのあるだけの物好きってわけか」
「それでいいよ。好奇心旺盛って言ったでしょ。軍のこと、興味あるから詳しいこと話して」
「話さないと言ったろう。兵士の処刑なんて噂はデタラメさ」
「王宮に忠誠を誓ってるの? 心は国軍兵のまま?」
「そんなわけあるかっ!!」
ラミアさんの目が輝いたように思えます。
「国を変えたくないの?」
「できないことを考えても仕方がない」
「それはやろうとしないからよね」
「本当にガミガミガミガミうるさいっ!」
「…………」
ふいにラミアさんはガミガミ女の仮面に手をかけ、そしておもむろに外しました。
「えっ……!」
僕は息を飲む。
スカラボさんは目を見開いてラミアさんの黒包帯を巻いた顔を見つめています。
「この顔知ってる? 国軍にいたからよぉく知ってるよね? 手配書くらい見てるはず」
「……………………」
「あたしはラミア」
「まさ……か……」
「本物よ。でなきゃこの上に仮面をつけるような手の込んだ真似しないでしょ? ご希望なら技を見せたっていいわ」
「……どうしたいんだ」
「話を聞きたいだけ。最初から言ってる」
「……………………」
ラミアさんは立ち上がりました。
「あたしは秘密を打ち明けた。考える時間あげるから、その気になったら声かけてね?」
二人の前にただ突っ立っていた僕をラミアさんは肩で小突く。
「行こっ」
「えっ、えっ、あ、はい」
呆然と見送るスカラボさんを残して僕達は歩き始めました。
「どっ、どうするんですか?」
歩きながらヒソヒソと僕は聞く。
「何が?」
「だって、スカラボさんがラミアさんの正体を皆に話したら……」
「それはないでしょ」
「そんな、そうかもしれないけど、万が一を考えないんですか?」
「バラされたとして、今あたしを捕まえようとしてくる人なんている? あ、ドンマルさんくらい?」
「でも、スカラボさんが周辺の町の国軍か治安隊に通報しに行くかもしれない」
「軍に治安隊? そいつらが来てくれるんならしめたものよ。ついでにワタリ熊と戦ってもらお?」
「え?」
「ねっ?」
「ああ…………あはっ」
「ふふっ」
ラミアさんはガミガミ女の仮面を再び被る。
「とにかく当たり! あの人、何か知ってそう」
お昼の配膳が始まりました。
村の女の人達は来ず、道場組だけで配っています。
「女達が少ないのう」
懲りないブローレンスさんがブツブツ言いながらウロウロ。
ふとラミアさんに目を留める。
「お! ガミガミ女仮面よ。お主、身体は最上級レベルじゃの! うひゃっひゃっひゃっ」
「分かる?」
「分かるとも! こんな村、治安隊もおらんしそんな刑罰の仮面なぞ取っちまえ! そもそも家の中でも被っとくものなのか?」
「あたし真面目なの」
「ぬう。しかし、食事の時は外しても良いんじゃろ? 昨日も今朝も飯の時は見かけなんだが」
「刑罰中は他人に素顔見せちゃいけないのよ」
「そうじゃったかのう」
「今日のお昼はうちもここで食べるで。向こうじゃ交流会やっとるしな」
配膳を終えたカヤネが来ます。
「おっ!」
ブローレンスさんが目を輝かせる。
カヤネの後からヤンマ以下の弟子達も来る。
「じゃあねっ」
代わって膳を持ったラミアさんは出て行き、後を追ってトーマさんとフィンさんも外へ。
スカラボさんはまだ戻ってきません。
傭兵の女性陣がいないからか、何となく全員が中央に集まって食事を始めました。
ブローレンスさんはガンプさん、クラッツさん、ドンマルさん、起きてきたバニヤンさんに囲まれる形に。
「な、何じゃ、この地獄は」
僕の周りにはカヤネとイチョウとニトロとツブラがいる。
ブローレンスさんは物凄い敵意を宿した瞳で僕を睨みつけてきました。
ずっと睨んでいるので生きた心地のしないまま食事を続ける僕。
僕の気持ちを知ってか知らずか、イチョウのスキンシップが激しい。
ド、ガ、アアアアアアアアアンンッッッ!!!
道場を震わせ凄まじい音が響く。
同時に砕けた扉の木片が猛烈な勢いで中に飛び込んできて床を打ち、散る。
「な、何やっ!」
カヤネが叫び、全員が身を浮かしました。
「ここかあああっ!! カヤネって奴ぁいるかぁぁっ?!」
扉の外から怒鳴るだみ声。
「何モンや! うちでは激レアな道場破りかいっ!」
カヤネは入り口に向かって片膝立ち。身構える。
扉は真ん中に大きな穴が空き、その向こうに人影が見えます。
ガンッ! ガンッ!
再び大きな音が立て続けに鳴り、内側に扉の破片が飛び散りました。
扉を突き破って靴底が見えた。
「うまいこと扉を蹴倒せねえぇぇなぁぁぁ」
イライラした声。
「鍵なんか掛けてへんのに何でわざわざドア壊すねん!」
まだ姿を見せない相手をカヤネが責める。
「あ?」
バーーーーーーーーーンッ!!
とんでもなく乱暴に扉が開き、男が姿を見せました。
ゆらゆら身体を揺らしながら入ってきたのは、長身でガッチリとした肩幅の広い男。それも普通の広さではなく、まさに逆三角形の体型です。そして、腕がむやみに太く地面に届きそうなほど長い。
思わずワタリ熊を連想してしまうシルエット。
髪を油で固めた頭には、つば広のフェルト帽を斜めに載せています。
鉄の鎖を首に巻き付け、肌に纏った赤い皮のベストはくたびれ擦り切れてしまっている。そして、拳に装着したメリケンサックが好戦的な雰囲気を高めていました。
男はだぶだぶのズボンのポケットに左手を突っ込んだままズカズカと土間に入ってくる。右手にはロープの端を握って何かを引きずってきている様子。
カヤネが進み、男と少し離れたところで足を止め対峙しました。
「うちがカヤネや」
男の焦点の定まらない目は見開きっぱなしです。
鈎鼻でやたら大きな口をニヤつかせ、テンテがいたら変な顔って言ったでしょう。
「責任者……へへっ……へへへへへへっ……び、美人」
嬉しそうに笑い声を漏らす。
「気色悪いな! 何の用やねん!」
「よっ、傭兵だ」
「えっ!」
「傭兵だよ、傭兵ぇぇぇっ! 仕事請け負って来たんだよおぉぉぉっ!!」
「えっ、つっ、つまり……うちのミルクに雇われて?」
「そういうこったぁぁぁっ!」
「そないか……ならドア壊さんとノックでもせぇや」
小さな声でぶつくさ言った後、朗らかに迎えるカヤネ。
「来てくれておおきに! 中入ってくつろいでやぁ」
「バカヤロォォォ!! まずは金よこせやぁぁぁぁぁ!! 傭兵代、二人分だぁぁ!」
「えっ、傭兵代? ミルクに貰ったんやないんか? 二人分?」
「じれってぇなあぁぁぁ!! 金だぁ! 金だぁ!!」
「ちょっと待ってんか……ミルクは……」
戸惑うカヤネ。
成り行きをじっと注視している僕らも気を張り詰めています。
「僕が説明しようかぁ」
男の後ろから別の男の声。
「あ、兄貴ぃぃ……」
「お前は説明が下手なんだよっ!!」
大男をはたく音。
「すっ、すすすいやせん」
ぐらぐらと大男は揺れる。
彼の大きな体に遮られて姿が見えなかったもう一人。
出てきました。
スマートな体つき。
黒いマントを翻し、ピチピチの赤い上着に太股が膨らんだ赤いズボン。
膝下まである長い革のブーツ。首の周りには円盤のような白い大きなひだ襟。蛇腹状のものです。
そして、目を引いたのは仮面。鉄仮面を被っているのです。
仮面の下から覗く紅い唇が歪んだ笑みを湛える。
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