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112.その後
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卒業後、私もカローラも王都に残って事業に精を出している。新商品をバンバン出してヒットしまくってる私はともかく、カローラもカローラで前世知識を生かして様々なデザインのドレスを作り出してはヒットしている。王妃様御用達ともなっていて、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
……まぁ、前世での色んな国にある民族衣装とかも参考にされてて、見ているこっちは複雑な反面、とても楽しんでいるわけだけど、貴族令嬢にも合うように露出を抑えた新しいデザインに変えているあたりは流石だと言わざる負えない。
「え?今なんて……?」
そんな中、本日はカローラの屋敷にて前世で覚えている事を披露して新しい商品を作り出すぞ!の会を開催していたら、シャルルとセドリックと何故かジルベールが訪ねてきたのだ。ちなみにジルべールはアイビーに手合わせを申し込んで無理やり?というよりカローラに諭されて庭へ出て行った。ポピーは皆にお茶を入れてくれている。
「ですから、子爵令嬢のご報告を」
「あー……耳栓ほしい」
「魔道具で高性能にしてね」
「何それ詳しく」
シャルルの言葉に私がそんな返し方をすればカローラも乗ってくる。一名、目を輝かせて前のめりになっているのはスルーだ。
「……王太子の婚約者が別の者になったのは気にならないのですか……?」
「純潔じゃないからとか言いそう」
「とりあえず王妃になっても問題なく政務が出来た上に、妻扱いされなくても文句言わない家を選んだわよね……?」
私とカローラの言葉にシャルルは苦笑しながらも頷いた。
卒業パーティで子爵令嬢が良いと言っていたが、王太子の婚約者なんて伯爵位以上だ。現実問題的に無理がある。しかしながらカローラにはアイビーが居る為、無碍な扱いは出来ないだろうという結論になったとか、そう押し通したとか。しかし新しい令嬢か……と思っていると、そんな考えを読んだのか、セドリックがにこやかに口を開いた。
「大丈夫だよ!生贄はもう居るんだからさ!」
素敵な笑顔で何か怖いセリフを吐いている辺り、ゲームを思い出す。一応は無事なのかと安堵の息を吐けば、それに気が付いたのかシャルルも口を開いた。
「流石に止めますよ?性癖と言えども、刃を突き刺した傷口に……」
「それ以上言わなくていいからーーー!!!」
聞きたくない行為を聞かされたくなくて、つい大声を張り上げてしまう。カローラも耳を抑えてうつむいていた。
「無事と言う事は理解しました」
ポピーが一言でまとめてくれ、こちらとしても肩の力が抜けた。
ならば公爵はどうしてるのか……とも思ったけれど……
「平和だ……」
私は自分の立ち位置が無事な事を改めて感じて、青く澄んだ空を窓から眺めた。
そして私とカローラは同時に口を開いた。
「「この平和が続きますように」」
自分で逃げる事を選び、そして掴んだ平和が。
……まぁ、前世での色んな国にある民族衣装とかも参考にされてて、見ているこっちは複雑な反面、とても楽しんでいるわけだけど、貴族令嬢にも合うように露出を抑えた新しいデザインに変えているあたりは流石だと言わざる負えない。
「え?今なんて……?」
そんな中、本日はカローラの屋敷にて前世で覚えている事を披露して新しい商品を作り出すぞ!の会を開催していたら、シャルルとセドリックと何故かジルベールが訪ねてきたのだ。ちなみにジルべールはアイビーに手合わせを申し込んで無理やり?というよりカローラに諭されて庭へ出て行った。ポピーは皆にお茶を入れてくれている。
「ですから、子爵令嬢のご報告を」
「あー……耳栓ほしい」
「魔道具で高性能にしてね」
「何それ詳しく」
シャルルの言葉に私がそんな返し方をすればカローラも乗ってくる。一名、目を輝かせて前のめりになっているのはスルーだ。
「……王太子の婚約者が別の者になったのは気にならないのですか……?」
「純潔じゃないからとか言いそう」
「とりあえず王妃になっても問題なく政務が出来た上に、妻扱いされなくても文句言わない家を選んだわよね……?」
私とカローラの言葉にシャルルは苦笑しながらも頷いた。
卒業パーティで子爵令嬢が良いと言っていたが、王太子の婚約者なんて伯爵位以上だ。現実問題的に無理がある。しかしながらカローラにはアイビーが居る為、無碍な扱いは出来ないだろうという結論になったとか、そう押し通したとか。しかし新しい令嬢か……と思っていると、そんな考えを読んだのか、セドリックがにこやかに口を開いた。
「大丈夫だよ!生贄はもう居るんだからさ!」
素敵な笑顔で何か怖いセリフを吐いている辺り、ゲームを思い出す。一応は無事なのかと安堵の息を吐けば、それに気が付いたのかシャルルも口を開いた。
「流石に止めますよ?性癖と言えども、刃を突き刺した傷口に……」
「それ以上言わなくていいからーーー!!!」
聞きたくない行為を聞かされたくなくて、つい大声を張り上げてしまう。カローラも耳を抑えてうつむいていた。
「無事と言う事は理解しました」
ポピーが一言でまとめてくれ、こちらとしても肩の力が抜けた。
ならば公爵はどうしてるのか……とも思ったけれど……
「平和だ……」
私は自分の立ち位置が無事な事を改めて感じて、青く澄んだ空を窓から眺めた。
そして私とカローラは同時に口を開いた。
「「この平和が続きますように」」
自分で逃げる事を選び、そして掴んだ平和が。
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