【完結】こんな転生は嫌なので舞台から逃げようと思いますが、逃してもらえません!

かずきりり

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67.相談というか暴露

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やってきたお菓子を美味しそうに食べるセドリックと、セドリックに戸惑いながらも食べるカローラと、こちらを睨みつけながらも観察するアイビーというカオスな状況が生まれた。

「えーっと……二人には相談があって……」
「何?」

私の切り出した言葉に、間髪入れず問いかけるセドリックに対し、あんた何言ってんの!?と言わんばかりの疑惑に満ちた目つきをするカローラ。
もういっそここはカローラを無視するに限るかもしれない……けど、アイビーが怖い。と思っていると、ポピーが私の視界からアイビーが隠れるように立ってくれた。
うん、これで睨みつけられてるのは分からないけど、殺気飛ばされたりしないよね?殺気だけで気を失ったりしないよね?私。

「前世を元にした事業展開をシャルル様から提案されて協力して欲しいの」
「はぁあああああ!!???」
「前世って何?シャルルは知ってるの?」

絶叫するカローラと反して、それが何かと言わんばかりのセドリック。アイビーから殺気は放たれていないようだけれど、何か溜息が聞こえた気がするから呆れているのかもしれない。
口をパクパクと動かすだけで言葉を発しないカローラは、既に令嬢としての品格が迷子になっているようで、恥も外聞も関係なしに私に詰め寄るように言葉を放った。

「ちょ!あんた何言ってるか分かってんの!?」
「お……落ち着いて!」

落ち着けるわけないと頭の中で理解しつつも、そんな事を放ってしまうのが人間だろう。
とりあえずは落ち着いて貰わないと、これからの説明も出来ない。否、もう既に頭がパニック状態なのだろう珍しいカローラの状態に、セドリックは私とカローラ交互に視線を向けている。

「二人の秘密をシャルルもリズから共有して、僕にも手伝って欲しいと?まさか今までの知識は、その前世が関係しているとか?僕は珍しくて面白い物が作れて、更に美味しい物を食べれるならどうでも良いけど?」
「「どうでも良いって……」」

セドリックの言葉に私とカローラは項垂れる。何か今まで迷っていたルートも、こうなるとどうでも良くなる。
カローラは私に聞こえる程度の声で、王太子ルート以外は正直攻略にならないようになるのであれば……と言っている辺り、ブレないなとも思うけれど、それもシャルルの手によって婚約白紙レベルに戻される可能性があると知ればどう思うだろう……。
というか、どういう手段を持って、王太子とカローラを引き離そうとしてるのかは想像もつかない事だけど。

「事業展開と前世について教えて。不利にならない事ならばいくらでも協力するよ~」

マイペースにスイーツを頬張りながら、セドリックもシャルルと同じように不利にならない事であれば協力を申し出てくれた。
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