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26.ジルベール・パキエ騎士団団長補佐
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「ああああ……怖い!ホンット設定知ってるから恐怖しかない!」
「関わりたくない……関わりたくない……」
「リズは王太子ルートに行ってもらうから!何としても!!!」
「それも嫌だ!!!」
私も途中で疲れたと理由に、挨拶だけ終えて自室へ戻ろうとした時に見事アイビーに捕まった。
控え室だと王太子が来るかもしれないので自室で匿えという理由らしいが、王太子なら此処にまで来そうだぞ?なんて思いながらも迎え入れた。
「ジルベール・パキエ……暴力的な男でしたよね」
アイビーが話す設定に、私とカローラが力強く何度も頷く。てか見事にアイビーも設定を頭の中に入れてるのか。
そんなアイビーは、私の机に向かったかと思うとノート取り出して持ってきた。てか何で隠してある場所知ってるの!?それ引き出しを二重底にして隠してたんだけど!?
口をパクパクして驚いてる私に無駄だと言わんばかりに冷たい眼差しを向けたかと思うと、カローラにそれを手渡した。本当にコイツ何なんだー!?
「実力はあるけど、騎士団ともなると礼儀やマナー作法もあるから年齢的に補佐なのよね……そう、紳士のように振舞うけれど、全て力でねじ伏せるようなタイプで、拷問が得意で……悪役令嬢としても関わりたくないわ……早く婚約者やめたい……」
私のノートを読みながら頷いていたかと思ったら、カローラは思いっきり項垂れた。そりゃ王太子と一緒に居るもんな。少なからず婚約者なら接点はあるだろう。
「リズとの出会いは街での筈だけど……絶対攻略しないでね!何がなんでも王太子ルートに行ってもらうんだから!」
後半はともかく、攻略する気がない私は前半部分に対してだけは同意した。
ヒロインが街で破落戸に囲まれている所をジルベールが介入するのが出会いイベントだ。
破落戸に向かっていくヒロインを見つけ、破落戸を蹴散らした後、ヒロインまでもを腕力でねじ伏せるのだ。それに立ち向かおうとするヒロインのみぞおちを殴りつけて気を失わせるわけだけど……。
腕の部分がなく組み敷いて耳元で囁いているかのようなスチルなのに、文字は何て鬼畜!!という本当に嫌な仕様だと思う。
学園で会っても、ヒロインは暴力には屈しないと強い瞳と決意で対面するのだけれど、楽しそうに見えない場所へ痣や傷を残す暴力を振るい続け……高揚する。
良い玩具となったヒロインは、逃げるのではなくそのまま暴力に屈する……というか、暴力を受ける事がクセになってしまい、殴られないと物足りなくなると言う、とんでもない結末を迎えるのだ。
誰がそんな生活を望むかぁあああああ!!!!!!!
「関わりたくない……関わりたくない……」
「リズは王太子ルートに行ってもらうから!何としても!!!」
「それも嫌だ!!!」
私も途中で疲れたと理由に、挨拶だけ終えて自室へ戻ろうとした時に見事アイビーに捕まった。
控え室だと王太子が来るかもしれないので自室で匿えという理由らしいが、王太子なら此処にまで来そうだぞ?なんて思いながらも迎え入れた。
「ジルベール・パキエ……暴力的な男でしたよね」
アイビーが話す設定に、私とカローラが力強く何度も頷く。てか見事にアイビーも設定を頭の中に入れてるのか。
そんなアイビーは、私の机に向かったかと思うとノート取り出して持ってきた。てか何で隠してある場所知ってるの!?それ引き出しを二重底にして隠してたんだけど!?
口をパクパクして驚いてる私に無駄だと言わんばかりに冷たい眼差しを向けたかと思うと、カローラにそれを手渡した。本当にコイツ何なんだー!?
「実力はあるけど、騎士団ともなると礼儀やマナー作法もあるから年齢的に補佐なのよね……そう、紳士のように振舞うけれど、全て力でねじ伏せるようなタイプで、拷問が得意で……悪役令嬢としても関わりたくないわ……早く婚約者やめたい……」
私のノートを読みながら頷いていたかと思ったら、カローラは思いっきり項垂れた。そりゃ王太子と一緒に居るもんな。少なからず婚約者なら接点はあるだろう。
「リズとの出会いは街での筈だけど……絶対攻略しないでね!何がなんでも王太子ルートに行ってもらうんだから!」
後半はともかく、攻略する気がない私は前半部分に対してだけは同意した。
ヒロインが街で破落戸に囲まれている所をジルベールが介入するのが出会いイベントだ。
破落戸に向かっていくヒロインを見つけ、破落戸を蹴散らした後、ヒロインまでもを腕力でねじ伏せるのだ。それに立ち向かおうとするヒロインのみぞおちを殴りつけて気を失わせるわけだけど……。
腕の部分がなく組み敷いて耳元で囁いているかのようなスチルなのに、文字は何て鬼畜!!という本当に嫌な仕様だと思う。
学園で会っても、ヒロインは暴力には屈しないと強い瞳と決意で対面するのだけれど、楽しそうに見えない場所へ痣や傷を残す暴力を振るい続け……高揚する。
良い玩具となったヒロインは、逃げるのではなくそのまま暴力に屈する……というか、暴力を受ける事がクセになってしまい、殴られないと物足りなくなると言う、とんでもない結末を迎えるのだ。
誰がそんな生活を望むかぁあああああ!!!!!!!
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