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10.パニックすぎて引き篭ってます
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貴族になって一ヶ月程。只今、絶賛引きこもり中なう。
見事にホームシックに近い状態なのか、涙が止まらず、鍵をかけて閉じこもる事もう三日目だ。未だにふとした瞬間、涙が流れる。
目の前で父と母はいちゃいちゃして二人の世界作ってるし、元々母はメイドだったせいか、顔見知りの人も居たみたいで、すでに場に馴染んでる!何この疎外感!半端ない!あの時、頷いた自分に馬鹿!なんて思いながら涙で濡れた枕を思いっきり叩くも、ポスポスと力ない音だけが響く。
毎日、朝と夜に心配した両親が扉の向こうから声をかけてくれるけれど、答える気にもなれない。
貴族の勉強にマナー。全身筋肉痛で何度動けなくなったかも分からない程だ。貴族生活って怖い!もう心身ともに疲労困憊!無理よ!無理無理!!
「しかも王都に引っ越しって何!?」
更には父が王都の邸で暮らそうとか言い出したのだ。冗談じゃない!むしろコレがキッカケとなって涙腺が崩壊した上に発狂したと言っても良い。
設定を覆すのであれば引っ越した方が良いのかもしれないけれど、むしろ攻略対象達と会うのが早くなった場合、それが良いのか悪いのかさえも判断がつかない。
そもそも男爵は前妻が儚くなってから王都が辛いから領地で療養という形でこっちに暮らしていたのだ。王都から馬車で十日も離れていれば都会の喧騒もなく、自然も多くて、のどかな土地とも言える。
そしてゲームでは娘を引き取るも、傷心だろうからと領地でのびのびと過ごさせようと言う心遣いから、学園へ入学するまでは領地で暮らしている筈なのに、今は母が生きている為か、お披露目だの良い暮らしをだの、私の教育の為にも良いとか言って王都へ行こうと言い出したのだ。
今でさえキツイのに!将来も不安しかないのに!これ以上生活を変えないで!!
「そうだ、こうしちゃいられない」
貴族令嬢はどうやら日記を毎日書いたりするらしい。そんなの私はやった事ないしこれからやるつもりもないけれど、ノートがあるのは助かる。
散々泣いて眠ったら落ち着いて来たのか、とりあえず今やる事と言えば、この機会に設定を書き出す事だ。平民にはなかなか手に入れられない紙という物を手に入れられただけでも今は良しとしよう。
日記にと貰った分厚いノートに、私は他にも思いついた限りゲームの内容や登場人物を記載していく……本来のルートと変わったルート、今の現状だけでなく、これから起こる設定も含め。
と、書いている途中で、ある事を思い出して手が止まった。
「そういえば……ゲームにアイビーって居たっけ……?」
見事にホームシックに近い状態なのか、涙が止まらず、鍵をかけて閉じこもる事もう三日目だ。未だにふとした瞬間、涙が流れる。
目の前で父と母はいちゃいちゃして二人の世界作ってるし、元々母はメイドだったせいか、顔見知りの人も居たみたいで、すでに場に馴染んでる!何この疎外感!半端ない!あの時、頷いた自分に馬鹿!なんて思いながら涙で濡れた枕を思いっきり叩くも、ポスポスと力ない音だけが響く。
毎日、朝と夜に心配した両親が扉の向こうから声をかけてくれるけれど、答える気にもなれない。
貴族の勉強にマナー。全身筋肉痛で何度動けなくなったかも分からない程だ。貴族生活って怖い!もう心身ともに疲労困憊!無理よ!無理無理!!
「しかも王都に引っ越しって何!?」
更には父が王都の邸で暮らそうとか言い出したのだ。冗談じゃない!むしろコレがキッカケとなって涙腺が崩壊した上に発狂したと言っても良い。
設定を覆すのであれば引っ越した方が良いのかもしれないけれど、むしろ攻略対象達と会うのが早くなった場合、それが良いのか悪いのかさえも判断がつかない。
そもそも男爵は前妻が儚くなってから王都が辛いから領地で療養という形でこっちに暮らしていたのだ。王都から馬車で十日も離れていれば都会の喧騒もなく、自然も多くて、のどかな土地とも言える。
そしてゲームでは娘を引き取るも、傷心だろうからと領地でのびのびと過ごさせようと言う心遣いから、学園へ入学するまでは領地で暮らしている筈なのに、今は母が生きている為か、お披露目だの良い暮らしをだの、私の教育の為にも良いとか言って王都へ行こうと言い出したのだ。
今でさえキツイのに!将来も不安しかないのに!これ以上生活を変えないで!!
「そうだ、こうしちゃいられない」
貴族令嬢はどうやら日記を毎日書いたりするらしい。そんなの私はやった事ないしこれからやるつもりもないけれど、ノートがあるのは助かる。
散々泣いて眠ったら落ち着いて来たのか、とりあえず今やる事と言えば、この機会に設定を書き出す事だ。平民にはなかなか手に入れられない紙という物を手に入れられただけでも今は良しとしよう。
日記にと貰った分厚いノートに、私は他にも思いついた限りゲームの内容や登場人物を記載していく……本来のルートと変わったルート、今の現状だけでなく、これから起こる設定も含め。
と、書いている途中で、ある事を思い出して手が止まった。
「そういえば……ゲームにアイビーって居たっけ……?」
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