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「で……でもほら! 王位継承権とか、隣国への対応とか忙しいだろうし!」
実際、王太子殿下と婚約をしていたアザリア・レオ・フォールド殿下に対する賠償はあるだろう。あれだけ派手に王女殿下を貶めていたのだから。
そして、問題は次期王太子なのだとも思うけれど……それだけじゃない。
「それに……ルイスには幸せになって欲しいから、自分が望んだ相手と……」
「はぁ……鈍いな」
「どこで育て方を間違えたのかしら」
私の言葉にお父様とお母様が盛大に溜息を吐いて言った。
確かにルイスへの変な行為で二人が心悩ましていた事も知ってはいたけれども! 推しが現実に出て来た上で、今この瞬間を堪能したいという気持ちは分かってもらいたい。
「私は……」
「好きだよ」
ルイスの幸せを願っているだけだ。そう言おうとした私の言葉を遮って、ルイスの声が響く。
推しの好き、頂きましたー! じゃなくて!
ルイスの方を見れば、私の方へとしっかり身体ごと向けて、真剣な眼差しをしている。
「俺はずっとミアが好きだった。俺と結婚して、俺を幸せにして下さい」
「――っ!」
嬉しい。嬉しすぎて夢だと思ってしまう程だ。
そして、あまりに恐れ多い事だと思う反面、それがルイスの幸せだと言うのであれば、私に断る理由なんてない。
「はい……」
「やったなルイス!」
私の返事に、王弟殿下がルイスの肩を抱いて喜ぶ。
「やっとね! これでミアが落ち着くと良いのだけれど」
「二人で幸せになりなさい」
両親も安心したように微笑み喜ぶ。
多分、落ち着くという事はないと思うのだけれど……。
ルイスの違う一面を見ても、私の気持ちはどんどん募っていっただけなのだ。どんなルイスでも受け入れる。
そして一緒に歩む毎日では一喜一憂するだろう。今までと変わりなく。
ゲームと違う道、違う結末。
ルイスは今、これだけ愛されているのだ。
そして、きちんと愛を知っていて、ちゃんと返す事が出来ている。
何故かルイスが王太子となってしまったり、私達の間に生まれた子が王位と公爵家を継ぐ事や、私達の間に四人もの子供が生まれた事。
そしてずっと仲が良く寄り添う王太子夫妻から、国王夫妻になった。
ずっと思い描いていたカメラやビデオなんて魔道具が、ルイスの手によって完成し、国が盛り上がった事。更にその道具でルイスの写真を壁一面に貼り尽くした私だが、ルイスの部屋も私の写真で埋め尽くされている等……。
存命していた両親や王弟殿下、側近や大臣達は常に溜息をついていた。
――なんてそれは、また別のお話で。
実際、王太子殿下と婚約をしていたアザリア・レオ・フォールド殿下に対する賠償はあるだろう。あれだけ派手に王女殿下を貶めていたのだから。
そして、問題は次期王太子なのだとも思うけれど……それだけじゃない。
「それに……ルイスには幸せになって欲しいから、自分が望んだ相手と……」
「はぁ……鈍いな」
「どこで育て方を間違えたのかしら」
私の言葉にお父様とお母様が盛大に溜息を吐いて言った。
確かにルイスへの変な行為で二人が心悩ましていた事も知ってはいたけれども! 推しが現実に出て来た上で、今この瞬間を堪能したいという気持ちは分かってもらいたい。
「私は……」
「好きだよ」
ルイスの幸せを願っているだけだ。そう言おうとした私の言葉を遮って、ルイスの声が響く。
推しの好き、頂きましたー! じゃなくて!
ルイスの方を見れば、私の方へとしっかり身体ごと向けて、真剣な眼差しをしている。
「俺はずっとミアが好きだった。俺と結婚して、俺を幸せにして下さい」
「――っ!」
嬉しい。嬉しすぎて夢だと思ってしまう程だ。
そして、あまりに恐れ多い事だと思う反面、それがルイスの幸せだと言うのであれば、私に断る理由なんてない。
「はい……」
「やったなルイス!」
私の返事に、王弟殿下がルイスの肩を抱いて喜ぶ。
「やっとね! これでミアが落ち着くと良いのだけれど」
「二人で幸せになりなさい」
両親も安心したように微笑み喜ぶ。
多分、落ち着くという事はないと思うのだけれど……。
ルイスの違う一面を見ても、私の気持ちはどんどん募っていっただけなのだ。どんなルイスでも受け入れる。
そして一緒に歩む毎日では一喜一憂するだろう。今までと変わりなく。
ゲームと違う道、違う結末。
ルイスは今、これだけ愛されているのだ。
そして、きちんと愛を知っていて、ちゃんと返す事が出来ている。
何故かルイスが王太子となってしまったり、私達の間に生まれた子が王位と公爵家を継ぐ事や、私達の間に四人もの子供が生まれた事。
そしてずっと仲が良く寄り添う王太子夫妻から、国王夫妻になった。
ずっと思い描いていたカメラやビデオなんて魔道具が、ルイスの手によって完成し、国が盛り上がった事。更にその道具でルイスの写真を壁一面に貼り尽くした私だが、ルイスの部屋も私の写真で埋め尽くされている等……。
存命していた両親や王弟殿下、側近や大臣達は常に溜息をついていた。
――なんてそれは、また別のお話で。
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