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「多分、これは魔術式が上手く組み合わさっていなくて、反発しあっている音だと思いますよ」
「そこが難しいんだけどな~!」
ルイスが親切にアドバイスしてくれるけれど、それが出来ないのだ!
「魔術の流れが見えれば、魔術式の組み立ても義姉上ならば簡単そうですけれど……」
「見えないから出来ないのにー!」
私の言葉に、お父様は息を吐いた。
魔術家と言われる所以、それは魔術の流れが見えるから。それこそ最強魔術師であれば、僅かな流れすらも目に見えるのだ。
お父様にも見えて……ルイスにも見える。なのにそれが私には全く見えないのだ。
挙句に魔術の使い方も下手だなんて、下位貴族レベルだろう。
心配そうな瞳で、お父様は私を見つめる。
きっと、昔の自分と重ね合わせているのかもしれない。出来の良い姉を押しのけて、自分が次期当主であった事に。
「良いんですよ! 最悪、ルイスが継げば問題ありません! 跡継ぎ問題で血筋から養子を貰うという事もあるのですから、私は何も拘りませんよ!」
サラッと爆弾発言を落とす。
それは全てあり得る事なのだ。将来、私が誰かと結婚しても子どもを産む事が出来なかった場合、ルイスの子を養子として貰う事にもなりえるだろう。
「けれど、私は自分が作りたい魔道具の為にも、まだまだ努力は続けますよ!」
これは、本心。
皆を安心させる為に努力すると言っているわけではなく、私は私の為に作りたいものを作る努力をするのだ。
目指せビデオカメラ! いっそスマホ!
「まぁ……ルイスに関する何かを作る為の努力なら……十年たっても変わらないから、その熱量は本物でしょう」
お母様よ……その認め方はどうなのだろう。
事実だけど。
ルイスの事に関して、私は諦めるという言葉なんて知らないのだ! むしろ、ない!
「ならばいっそ、ミアはルイスと結婚して公爵家を継げば良いのではないか? ミアはルイスが好きすぎて仕方ないしな。ルイスならば許せる」
「そうよね。ミアのルイスに対する性癖は心配だもの。外に出さない為にも最善よね」
「はぁ!?」
まさかの両親からの提案に、私は素っ頓狂な声を上げ、手に持っていたフォークを落とした。
驚きすぎて頭が真っ白になっていて、そのままの姿勢で固まっている間に、使用人がきちんと次のフォークをテーブルへと持ってきてくれたのだけれど。
「性癖って!」
「この場で詳しく言葉にして欲しいの?」
「うっ!」
ルイスの視線が刺さる。
ルイスに嫌われたくない私は、暴露されるくらいならと、口を真一文字に結んで黙った。
「そこが難しいんだけどな~!」
ルイスが親切にアドバイスしてくれるけれど、それが出来ないのだ!
「魔術の流れが見えれば、魔術式の組み立ても義姉上ならば簡単そうですけれど……」
「見えないから出来ないのにー!」
私の言葉に、お父様は息を吐いた。
魔術家と言われる所以、それは魔術の流れが見えるから。それこそ最強魔術師であれば、僅かな流れすらも目に見えるのだ。
お父様にも見えて……ルイスにも見える。なのにそれが私には全く見えないのだ。
挙句に魔術の使い方も下手だなんて、下位貴族レベルだろう。
心配そうな瞳で、お父様は私を見つめる。
きっと、昔の自分と重ね合わせているのかもしれない。出来の良い姉を押しのけて、自分が次期当主であった事に。
「良いんですよ! 最悪、ルイスが継げば問題ありません! 跡継ぎ問題で血筋から養子を貰うという事もあるのですから、私は何も拘りませんよ!」
サラッと爆弾発言を落とす。
それは全てあり得る事なのだ。将来、私が誰かと結婚しても子どもを産む事が出来なかった場合、ルイスの子を養子として貰う事にもなりえるだろう。
「けれど、私は自分が作りたい魔道具の為にも、まだまだ努力は続けますよ!」
これは、本心。
皆を安心させる為に努力すると言っているわけではなく、私は私の為に作りたいものを作る努力をするのだ。
目指せビデオカメラ! いっそスマホ!
「まぁ……ルイスに関する何かを作る為の努力なら……十年たっても変わらないから、その熱量は本物でしょう」
お母様よ……その認め方はどうなのだろう。
事実だけど。
ルイスの事に関して、私は諦めるという言葉なんて知らないのだ! むしろ、ない!
「ならばいっそ、ミアはルイスと結婚して公爵家を継げば良いのではないか? ミアはルイスが好きすぎて仕方ないしな。ルイスならば許せる」
「そうよね。ミアのルイスに対する性癖は心配だもの。外に出さない為にも最善よね」
「はぁ!?」
まさかの両親からの提案に、私は素っ頓狂な声を上げ、手に持っていたフォークを落とした。
驚きすぎて頭が真っ白になっていて、そのままの姿勢で固まっている間に、使用人がきちんと次のフォークをテーブルへと持ってきてくれたのだけれど。
「性癖って!」
「この場で詳しく言葉にして欲しいの?」
「うっ!」
ルイスの視線が刺さる。
ルイスに嫌われたくない私は、暴露されるくらいならと、口を真一文字に結んで黙った。
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