【病み系】短編集

依存恋愛感情

—自分が自分のモノじゃなくなる時がある—

自分が自分のモノの時は
自分を殺し
堕落させ
感情をも殺し
何もなく、ただ動く人形のように
生ける屍のように
ただただ何もなく
周りは全てモノクロで
見えるモノは全て脳に入らなくて
全ての音が、ただの雑音
私の耳には入らない
そんな、ただのガラクタが自分のモノじゃなくなる時
私は、初めて人間になれた気がした。

アナタと出会って沸き起こる高揚感。
アナタと喋って込み上げる喜びと楽しさ。
アナタと居ないとあふれ出る不安と悲しみ。
慣れない感情に戸惑っても、どれだけ人間に成り下がろうとも
私はアナタの側に居たくて、ずっとずっと追いかけてしまう。

アナタが悲しむから
私は自分の体を傷つけるのを止めた。
例え辛くても、きっとソレをアナタが癒してくれるものだと勝手に期待して。
アナタに知られたくナィから
堕落する事を止めた
汚らわしい女だと思われたくなかったから
金に貪欲で、性に溺れて、生に全く興味がナィ事を悟られない為に。

アナタが人間にしてくれたから
アナタが私の全てになったから
だからアナタだけを追い求める

例えアナタが私から離れようとも
アナタが私の側から消える事は嫌だったから
追い続け、追い求め
ずっとずっと…アナタを求めて彷徨い続ける。
アナタが私のモノになってくれるまで。
アナタが私を人間にしてくれたから。

—追い続ける。例え地の果てまでも、アナタだけだから—