6人の勇者の中にチーター勇者がいるけどそれ私です

みさにゃんにゃん

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10話 チアルタ鳳凰録(中ノ巻)

謎の足跡

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オルカに世話になった私達は再び神社に戻った。

ジンさんは境内で茶啜っていた。

「おいクソジジイなんちゅうとこで茶啜っとんねんシバくぞ」
「なんだその口の利き方は俺は留守番をしていだけだ、何もおかしなことは無いぞ」
「おかしな所だらけやろ! まずなんでここで茶啜っとんねん! 中で啜っとれ!! あとその座布団どっから持ってきてん!? うちにそんなけったいな柄はないわァァァ!」

ゼェゼェ吐息を切らす巫女様、お疲れ様。

「そんなことよりも習得できたのか?」
「んなもん…勇者らに聞けや」
「だから勇者に聞いておろうが なーにを聞いとんだお前は」
「こん…クソジジイ…!」

わあ、巫女様 ムカ着火ファイヤーだよ。

「それで、お前らちゃんと技能は身についたのか?」
「まあ、何とか使えるようになりました~。」
「なら、やるべき事は1つだ 行くぞ」
「え? 何処へ?」
「行く場所は1つしかない」
「まさか…」
「まさか?」
「さかさまさか?」
「くだらねぇ事言ってんじゃねぇぞ佐々木」
「いや~言うお約束かと思って。」

「………」

わお、ツバサが冷たい目で見てくる~

「ジーさんアホは放っておいて早く行こう」
「ユーモアが分かってねぇな~ツバサは」









鳳凰封印の社

「ここが封印の社か…。」

城下町から結構距離のある森林奥に立派な祠が立っていた。

「少しだけどなんか微量だけど魔力があるような…」
「オルカとの修行で分かるようになったか」
「たった数時間前の事なんに簡単に水準上昇するかいな」
「ふ、まだまだケツの青い小娘だな」
「なんやとジジイ!!」
「まあまあ、師匠も巫女様も落ち着いて…。」

困った子供をなだめるかのように二人の間に割って2人の喧嘩寸前を止めたタクヤなのであった。

「封印した魔物が復活したらゲームだと跡形もなく崩れ去ってるハズだよな? もしくは相手は炎属性だから黒焦げ。」

私とツバサ、マサトの3人で祠をじっと観察。

封印の社は誰かが壊したような形跡もなくただ祠の扉が開いているだけだった。

特に変わった点は見当たらない。

「ん?」
「どうしたデブ」
「マサトだよ!」
「知ってるよ、だからどうした。」
「なんだ フォルファナの何か見つけたのか?」
「まあ……ちょっとだけだけど変な足跡…ていうかつま先の足跡があるんだ。」

なんだつま先の足跡って。

「どこだ?」
「これです…。」

みんなで地面を見ると確かに変な足跡が残っていた。
この変な足跡をコイツは一目でつま先と見抜いてしまうなんてなんか探偵みたいだな、ていうかなんでつま先立ち?

不意にマサトを見るとなんでかつま先立ちで立っていた。

「何しとん」
「検証しようと思って」

する必要あるか?

「やめろお前の体型じゃ無理だ」

サラッと酷いことを言うジンさんであった。

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