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40話 対峙

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「左京山のポテンシャルの強さをよく知ってる人物……斎藤の他にあと一人……出席番号29番山吹司しかいない!」
「…で? 山吹はどこにいんだよ? どっかで隠れて見てんのか?」
「そこまでは知らない!」


キリッといい笑顔で答える貴嶋響。


「なんにせよあの娘の洗脳を解くのが先じゃ」
「はい!里長!」

「………………」
「手塚どうしたの?」
「……手っ取り早い方法とすれば斎藤呼んでシバいてもらえば元に戻れないか?」
「無茶言うな 斎藤と左京山は恐らく別行動してる、それにどこにいるかもわかんねーのに……」
「クラスメイトに召喚とかそういうの使えるやついたら良かったのにな」
「いねえだろ」



などと会話してる間里長だけは冷静に当たりを見たあと


「おい小僧達、手分けして術者を探し出すぞ」
「手分けしてってもう森を出たかもしれないだろ」
「安心せい、この森は昼間は簡単に入ることは出来るが夜の間は結界が発動して出ることが出来ぬからな」
「それに出ようとすれば……」



突然森の奥から「ぐぎゃあああああ!!」という叫び声が響き渡る、恐らくいつの間にか逃げ出したあの男の悲鳴だろうその悲鳴が森中にこだました。


「あんなふうに結界の電撃に当てられるわ」

「「「怖……」」」


「情けないやつじゃ夜の間は出れぬと知っておきながら……エルフ族として情けない…」
「あの色黒男エルフだったんだな…」

「エルフにも色々種類があるからね アイツはダークエルフ 人間の生気を糧に生きる悪魔に近い性質を持ってるの」
「だから魅了が使えたのか」

「そう言うことじゃ 結界の境界線さえ超えなければ電撃は当てられん。
さて、お前たち頼んだぞ」


「里長さんは行かないんですか?」

「ここに残らなければ小娘は逃げるじゃろう、まあ 今は術者の指示を受けてなさそうじゃからまだ安心は出来ぬがな」
「なら、尚更俺も……」
「大丈夫じゃ 若造に守ってもらわずともワシとてエルフ族の長じゃ 魔術を覚えたての小娘に手こずるわしでは無い」

「そういうことよ3人共行くわよ」

「「「おう!」」」


そして4人は術者を探しに集落を後にした。


そして残された里長ロプールと洗脳されてる左京山歌虎と里長のロプールが残った。


里長は方目を開け九時の方向に目を向けるとザッザッと足音がこちらに向かってきてそこに現れたのは。


「お前がヤマブキツカサか?」
「だったら?」
「この娘の洗脳を解いてもらおうか」

「嫌だって言ったら?」

「力ずくで解かせる。」


「おもしれえ、おい左京山このガキと遊んでやれ」


その言葉と同時に左京山歌虎は里長に攻撃をした。



「ぐぅっ!」

「へえ? 小さい体の割によく受け止めたな」

「傲るなよ小僧! こやつを傷つけない為に受けただけじゃ!」

「その強がり……どこまで行くかなあ? やれ左京山」


「うん」


歌虎は風魔法で突風を作り出し竜巻をロプールにぶつけた。


「はっはっは!これだけでかけりゃバラバラ確実だぜ! 」


山吹司は高笑いをしてロプールが巻き込まれる瞬間を笑いながら見ていたが、竜巻は一瞬のうちに消えそこには先程山吹を探しに向かっていったリザリザ達が立っていた。


「里長!ご無事ですか!?」

「ああ、なんとかの……」


「やっぱり山吹が洗脳スキル持ってたんだ!」

「山吹ッ!テメェどういうつもりで左京山を洗脳した! それに組んでた奴らはどうした!」

「与那覇なら殺したぜあとは知らねどっかで死んでんじゃねえのか?」

「なっ!?」

「アイツは俺の計画に邪魔だったから洗脳で自殺させた。」

「どういう計画かは知らないけど仲間を殺していい理由には……」

「おいおい、ここは天下の異世界様だぜ? ここなら何しても自由ムカつくやつは殺したい放題……日本じゃ、地球だった頃じゃ出来ないことをやりまくれるんだよ そう考えるとここは楽園そうだろ?」

「お前……!」

「……左京山を洗脳した理由は?」

「あん?そんなもん斎藤のムカつく顔が絶望で歪む顔を見たあとで殺すことだよ」

「その後は左京山も殺すのか……っ!」


「んー、そうだなあ、左京山は大事な俺の駒だぞ簡単に手放せるかよ」


山吹はれろ~っと歌虎の頬を下卑た笑みで舐めた。


「くっ、この変態ゲス野郎が!」

「……みんな、この阿呆に何言っても無駄だよ」

「手塚!諦めるのか!?」


「……諦める?何言ってんのさ、アイツをブチのめして左京山を救い出すよ」


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