41 / 50
40話 対峙
しおりを挟む「左京山のポテンシャルの強さをよく知ってる人物……斎藤の他にあと一人……出席番号29番山吹司しかいない!」
「…で? 山吹はどこにいんだよ? どっかで隠れて見てんのか?」
「そこまでは知らない!」
キリッといい笑顔で答える貴嶋響。
「なんにせよあの娘の洗脳を解くのが先じゃ」
「はい!里長!」
「………………」
「手塚どうしたの?」
「……手っ取り早い方法とすれば斎藤呼んでシバいてもらえば元に戻れないか?」
「無茶言うな 斎藤と左京山は恐らく別行動してる、それにどこにいるかもわかんねーのに……」
「クラスメイトに召喚とかそういうの使えるやついたら良かったのにな」
「いねえだろ」
などと会話してる間里長だけは冷静に当たりを見たあと
「おい小僧達、手分けして術者を探し出すぞ」
「手分けしてってもう森を出たかもしれないだろ」
「安心せい、この森は昼間は簡単に入ることは出来るが夜の間は結界が発動して出ることが出来ぬからな」
「それに出ようとすれば……」
突然森の奥から「ぐぎゃあああああ!!」という叫び声が響き渡る、恐らくいつの間にか逃げ出したあの男の悲鳴だろうその悲鳴が森中にこだました。
「あんなふうに結界の電撃に当てられるわ」
「「「怖……」」」
「情けないやつじゃ夜の間は出れぬと知っておきながら……エルフ族として情けない…」
「あの色黒男エルフだったんだな…」
「エルフにも色々種類があるからね アイツはダークエルフ 人間の生気を糧に生きる悪魔に近い性質を持ってるの」
「だから魅了が使えたのか」
「そう言うことじゃ 結界の境界線さえ超えなければ電撃は当てられん。
さて、お前たち頼んだぞ」
「里長さんは行かないんですか?」
「ここに残らなければ小娘は逃げるじゃろう、まあ 今は術者の指示を受けてなさそうじゃからまだ安心は出来ぬがな」
「なら、尚更俺も……」
「大丈夫じゃ 若造に守ってもらわずともワシとてエルフ族の長じゃ 魔術を覚えたての小娘に手こずるわしでは無い」
「そういうことよ3人共行くわよ」
「「「おう!」」」
そして4人は術者を探しに集落を後にした。
そして残された里長ロプールと洗脳されてる左京山歌虎と里長のロプールが残った。
里長は方目を開け九時の方向に目を向けるとザッザッと足音がこちらに向かってきてそこに現れたのは。
「お前がヤマブキツカサか?」
「だったら?」
「この娘の洗脳を解いてもらおうか」
「嫌だって言ったら?」
「力ずくで解かせる。」
「おもしれえ、おい左京山このガキと遊んでやれ」
その言葉と同時に左京山歌虎は里長に攻撃をした。
「ぐぅっ!」
「へえ? 小さい体の割によく受け止めたな」
「傲るなよ小僧! こやつを傷つけない為に受けただけじゃ!」
「その強がり……どこまで行くかなあ? やれ左京山」
「うん」
歌虎は風魔法で突風を作り出し竜巻をロプールにぶつけた。
「はっはっは!これだけでかけりゃバラバラ確実だぜ! 」
山吹司は高笑いをしてロプールが巻き込まれる瞬間を笑いながら見ていたが、竜巻は一瞬のうちに消えそこには先程山吹を探しに向かっていったリザリザ達が立っていた。
「里長!ご無事ですか!?」
「ああ、なんとかの……」
「やっぱり山吹が洗脳スキル持ってたんだ!」
「山吹ッ!テメェどういうつもりで左京山を洗脳した! それに組んでた奴らはどうした!」
「与那覇なら殺したぜあとは知らねどっかで死んでんじゃねえのか?」
「なっ!?」
「アイツは俺の計画に邪魔だったから洗脳で自殺させた。」
「どういう計画かは知らないけど仲間を殺していい理由には……」
「おいおい、ここは天下の異世界様だぜ? ここなら何しても自由ムカつくやつは殺したい放題……日本じゃ、地球だった頃じゃ出来ないことをやりまくれるんだよ そう考えるとここは楽園そうだろ?」
「お前……!」
「……左京山を洗脳した理由は?」
「あん?そんなもん斎藤のムカつく顔が絶望で歪む顔を見たあとで殺すことだよ」
「その後は左京山も殺すのか……っ!」
「んー、そうだなあ、左京山は大事な俺の駒だぞ簡単に手放せるかよ」
山吹はれろ~っと歌虎の頬を下卑た笑みで舐めた。
「くっ、この変態ゲス野郎が!」
「……みんな、この阿呆に何言っても無駄だよ」
「手塚!諦めるのか!?」
「……諦める?何言ってんのさ、アイツをブチのめして左京山を救い出すよ」
1
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
俺の職業は『観光客』だが魔王くらいなら余裕で討伐できると思ってる〜やり込んだゲームの世界にクラス転移したが、目覚めたジョブが最弱職だった件~
おさない
ファンタジー
ごく普通の高校生である俺こと観音崎真城は、突如としてクラス丸ごと異世界に召喚されてしまう。
異世界の王いわく、俺達のような転移者は神から特別な能力――職業(ジョブ)を授かることができるらしく、その力を使って魔王を討伐して欲しいのだそうだ。
他の奴らが『勇者』やら『聖騎士』やらの強ジョブに目覚めていることが判明していく中、俺に与えられていたのは『観光客』という見るからに弱そうなジョブだった。
無能の烙印を押された俺は、クラスメイトはおろか王や兵士達からも嘲笑され、お城から追放されてしまう。
やれやれ……ここが死ぬほどやり込んだ『エルニカクエスト』の世界でなければ、野垂れ死んでいた所だったぞ。
実を言うと、観光客はそれなりに強ジョブなんだが……それを知らずに追放してしまうとは、早とちりな奴らだ。
まあ、俺は自由に異世界を観光させてもらうことにしよう。
※カクヨムにも掲載しています
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
主人公は、勇者パーティーを追放されて辺境の地へと追放される。
そこで出会った魔族の少女と仲良くなり、彼女と共にスローライフを送ることになる。
しかし、ある日突然現れた魔王によって、俺は後継者として育てられることになる。
そして、俺の元には次々と美少女達が集まってくるのだった……。
神の盤上〜異世界漫遊〜
バン
ファンタジー
異世界へ飛ばされた主人公は、なぜこうなったのかも分からぬまま毎日を必死に生きていた。
同じく異世界へと飛ばされた同級生達が地球に帰る方法を模索している中で主人公は違う道を選択した。
この異世界で生きていくという道を。
なぜそのような選択を選んだのか、なぜ同級生達と一緒に歩まなかったのか。
そして何が彼を変えてしまったのか。
これは一人の人間が今を生きる意味を見出し、運命と戦いながら生きていく物語である。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる