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1話 こんにちは異世界さようなら黒川君
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「今日も雨か。」
「嫌になるよね毎日雨が続くと……ん?何見てんの?」
「最近ハマったラノベ」
「ジャンルは?」
「流行りのクラス転移」
「クラス転移はちょっと古いよ?今は転生悪役令嬢でしょ」
「でも実際に悪役令嬢物の乙ゲー見かけたことない、あってもストレス溜まりそう」
「ああ、ちょっと分かるかも…イケメンたちと恋するのになんで悪役令嬢ーってなるかも。」
「まあでも悪役令嬢はいなくてもライバルキャラならゴロゴロいる乙ゲーなら結構やった。」
「いやだなーそんなにライバルいんの……。」
という会話を友達の斉藤美久と私左京山歌虎とでそんな話をしながら自習時間を過ごしていると、大きな雷が鳴った瞬間光に包まれ目も開けていられなくなった。
そしてゆっくりと目を開けるとそこは教室ではなくどこかのホールだった。
当然いきなりこんなところにいるからクラスのみんなは騒ぐ騒ぐ。
でも何故か私だけは自然と冷静を保てていた。
まあ、周りがやかましくも騒ぎ立ててくれたおかげで冷静になれたし。
「よく来てくれた勇者達よ! 我々はお主達を待っていたぞ!」
皆一斉に声の主の方へと視線を向けるとそこには絵に書いたような白い髭を蓄えたデブッチョのおっさ……王様が居た。
これは……もしかしなくてもアレか? 異世界転移的なアレだよね?
ということはこれはラノベでよくありがちな所謂クラス転移で……そして、クラスの1人だけ追放されるイベントが起こるのか、……正直私だったら嫌だな。
でも大概こういうのってパッとしない人が追放され……私もパッとしないな…。
「それではこれより皆のスキル鑑定を行う! 試するように!」
なんだ試するようにって…まあ、でも私もどんなスキル持ってるか気になるな。
そして私達の足元に大きな魔法陣が浮かび上がりそれぞれ目の前にステータス画面が現れた。
えーっとなになに?私のスキルは…?
【名前】左京山 歌虎
【種族】 人間
【職業】???
HP 600
MP 2400
攻撃力 48
防御力 15
俊敏性 50
【称号】異世界からの転移者 駆け出し勇者
【スキル】 マイホーム
なんじゃ?スキル【マイホーム】って…持ち家がスキルって………あー、でもある意味強いかも家があるのとないとじゃ全然違うもん。
そう思うとラッキーかもね。
んじゃあということは私が追放の対象となるのか……ならいいかどこか人里離れたところでのんびりするのもいいかもなー。
「とら、どうだった?」
「え?ああ、私は──────────…」
「なんだお前は!!」
自分のスキルを斉藤に伝えようとした時あの王様の怒鳴り声が響いた。
「お前はなんと情けないステータスをしているんだ! こんなのがほかの勇者と一緒とは情けない!!」
「黒川のスキルどうしたんだろう…」
「………」
見せしめの追放者は黒川君だったか。
黒川君ってスポーツ万能で顔も結構いいはずなのに……関係ないな。
ていうか黒川君のスキルちょっと気になるな…。
何とかして見れないものか……?
私は目を凝らして黒川君のステータス画面を覗こうとしたら脳内に《スキル【千里眼】を獲得しました。》と言われ慌てて自分のステータスを見てみるとマイホームの隣に千里眼という文字が追加されていた。
え?スキルってこんな簡単にゲットできるもんなの?
いやいや、そんなことより黒川君のスキルは……
【名前】黒川 七翔
【種族】 人間
【職業】???
HP 800
MP 500
攻撃力 87
防御力 52
俊敏性 41
【称号】異世界からの転移者 駆け出し勇者
【スキル】 農業栽培
おおう、農業栽培……農業か、確かに勇者向きでは無いね。
でも農業も農業で強いと思うが…?
だって自分で色んな植物や作物育てることができるから食糧難の時結構役立つぞ?
あの王様馬鹿だなー。
「お前のような雑魚スキルは勇者に相応しくない!この国から出てけ!!」
「ちょっと待てよ! 黒川は…!」
「よせ界人…いいんだ 俺はここで退場らしい…」
やだなんか黒川がかっこいい
「だけどさ……っ!」
「界人、また会おう」
黒川君は御島君にそう笑いかけると同時に王様の隣にいた黒いローブのおじいさんによって強制転移?かな? させられ追放となった。
ううむ……兵士たちが引きずって国から追い出したとなれば後ですぐに助けに行けるが…知らない土地に転移ともなれば探しようがない。
仮に今獲得したばっかの千里眼を使って探しても砂漠の中で米粒探すみたいになるから無理…。
とりあえず後で、少しづつ千里眼で見て探し回るか。
さようなら黒川君また逢う日まで。
もう会わないかもしれないけど…多分。
「嫌になるよね毎日雨が続くと……ん?何見てんの?」
「最近ハマったラノベ」
「ジャンルは?」
「流行りのクラス転移」
「クラス転移はちょっと古いよ?今は転生悪役令嬢でしょ」
「でも実際に悪役令嬢物の乙ゲー見かけたことない、あってもストレス溜まりそう」
「ああ、ちょっと分かるかも…イケメンたちと恋するのになんで悪役令嬢ーってなるかも。」
「まあでも悪役令嬢はいなくてもライバルキャラならゴロゴロいる乙ゲーなら結構やった。」
「いやだなーそんなにライバルいんの……。」
という会話を友達の斉藤美久と私左京山歌虎とでそんな話をしながら自習時間を過ごしていると、大きな雷が鳴った瞬間光に包まれ目も開けていられなくなった。
そしてゆっくりと目を開けるとそこは教室ではなくどこかのホールだった。
当然いきなりこんなところにいるからクラスのみんなは騒ぐ騒ぐ。
でも何故か私だけは自然と冷静を保てていた。
まあ、周りがやかましくも騒ぎ立ててくれたおかげで冷静になれたし。
「よく来てくれた勇者達よ! 我々はお主達を待っていたぞ!」
皆一斉に声の主の方へと視線を向けるとそこには絵に書いたような白い髭を蓄えたデブッチョのおっさ……王様が居た。
これは……もしかしなくてもアレか? 異世界転移的なアレだよね?
ということはこれはラノベでよくありがちな所謂クラス転移で……そして、クラスの1人だけ追放されるイベントが起こるのか、……正直私だったら嫌だな。
でも大概こういうのってパッとしない人が追放され……私もパッとしないな…。
「それではこれより皆のスキル鑑定を行う! 試するように!」
なんだ試するようにって…まあ、でも私もどんなスキル持ってるか気になるな。
そして私達の足元に大きな魔法陣が浮かび上がりそれぞれ目の前にステータス画面が現れた。
えーっとなになに?私のスキルは…?
【名前】左京山 歌虎
【種族】 人間
【職業】???
HP 600
MP 2400
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防御力 15
俊敏性 50
【称号】異世界からの転移者 駆け出し勇者
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なんじゃ?スキル【マイホーム】って…持ち家がスキルって………あー、でもある意味強いかも家があるのとないとじゃ全然違うもん。
そう思うとラッキーかもね。
んじゃあということは私が追放の対象となるのか……ならいいかどこか人里離れたところでのんびりするのもいいかもなー。
「とら、どうだった?」
「え?ああ、私は──────────…」
「なんだお前は!!」
自分のスキルを斉藤に伝えようとした時あの王様の怒鳴り声が響いた。
「お前はなんと情けないステータスをしているんだ! こんなのがほかの勇者と一緒とは情けない!!」
「黒川のスキルどうしたんだろう…」
「………」
見せしめの追放者は黒川君だったか。
黒川君ってスポーツ万能で顔も結構いいはずなのに……関係ないな。
ていうか黒川君のスキルちょっと気になるな…。
何とかして見れないものか……?
私は目を凝らして黒川君のステータス画面を覗こうとしたら脳内に《スキル【千里眼】を獲得しました。》と言われ慌てて自分のステータスを見てみるとマイホームの隣に千里眼という文字が追加されていた。
え?スキルってこんな簡単にゲットできるもんなの?
いやいや、そんなことより黒川君のスキルは……
【名前】黒川 七翔
【種族】 人間
【職業】???
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攻撃力 87
防御力 52
俊敏性 41
【称号】異世界からの転移者 駆け出し勇者
【スキル】 農業栽培
おおう、農業栽培……農業か、確かに勇者向きでは無いね。
でも農業も農業で強いと思うが…?
だって自分で色んな植物や作物育てることができるから食糧難の時結構役立つぞ?
あの王様馬鹿だなー。
「お前のような雑魚スキルは勇者に相応しくない!この国から出てけ!!」
「ちょっと待てよ! 黒川は…!」
「よせ界人…いいんだ 俺はここで退場らしい…」
やだなんか黒川がかっこいい
「だけどさ……っ!」
「界人、また会おう」
黒川君は御島君にそう笑いかけると同時に王様の隣にいた黒いローブのおじいさんによって強制転移?かな? させられ追放となった。
ううむ……兵士たちが引きずって国から追い出したとなれば後ですぐに助けに行けるが…知らない土地に転移ともなれば探しようがない。
仮に今獲得したばっかの千里眼を使って探しても砂漠の中で米粒探すみたいになるから無理…。
とりあえず後で、少しづつ千里眼で見て探し回るか。
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もう会わないかもしれないけど…多分。
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